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マーケティング研究 他社事例 その265 「一億倍高速の夢マシン4」 ~量子コンピューター~

2018-11-27 08:13:17 | ビジネス
マーケティング研究 他社事例 その265 「一億倍高速の夢マシン4」 ~量子コンピューター~


ディーウエーブは2011年に世界で初めて商用化に踏み切りましたが、価格は驚異の10億円でした。

これまでにアメリカで5台を販売したほか、コンピューターを所有しなくとも計算処理を委託できるサービスを展開し、世界ですでに数十社が同社の顧客になっているとみられています。

ディーウエーブの快進撃を横目にIT大手も本腰を入れ始めました。

このブログでも触れましたが、IBMは昨年5月に、量子コンピューター「IBMQ」のプロトタイプを公開しました。

量子ビットは最大で17個ですが、「数年内に50量子ビットの商用量子コンピューターを開発し、インターネット経由で提供する」と発表がありました。

量子ビットの数は同時に計算できる組み合わせの数を意味しています。

17個なら2の17乗通り、50個なら2の50乗通りへと増えるのです。

グーグルもIBMを追撃しています。

5年以内の商用利用開始を発表し、2017年に49量子ビットのチップの性能実験を開始しています。

アマゾン・ドットコムなどが先行するクラウドサービスは、現時点では仮想サーバーやデータベースが競争軸になっていますが、将来はそこに量子コンピューターが加わる可能性もあります。

グーグルやIBMもその市場を虎視眈々と狙っているのです。

従来のコンピューターの心臓部であるCPUで圧倒的なシェアを誇る巨人インテルも躍起になっています。

2015年9月にオランダの研究機関キューテックに5000万ドル(約55億円)を投資したのも、量子コンピューターはこれまでと全く違う種類の半導体が必要となり、インテルでさえ競争優位性が失われる恐れを抱いているのに他なりません。

その危機感から、先んじて手を打った格好です。

マイクロソフトも量子コンピューターの開発を明らかにしていているので、うかうかしていられないといった状況です。

(続く)


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