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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

マーケティング研究 他社事例 その264 「一億倍高速の夢マシン3」 ~量子コンピューター~

2018-11-26 08:13:19 | ビジネス
VWのプロジェクトの舞台は中国です。

北京で1万台のタクシーからランダムに約400台を取り出し、その位置データを使って都市部と空港を結ぶルートの最適化を試みました。

居場所が異なる400台に対して、個別に3つのルートを提示、それぞれのタクシーがどの位置を選べば、最も渋滞が少なくなるかを計算したのです。

その組み合わせの総数は気が遠くなる、3の400乗でした。

従来のコンピューターでは処理しきれないため、VWは量子コンピューターを活用したのです。

VWが見据えているのは、自動運転の先です。

目下、自動車業界で開発が進むのは、センサーなどの認識技術と、その情報を処理した車を操るAIです。

ただ、それらが実用化した後は、別の技術が必要になりと考えられています。

「無数の車に最適なルートを指示し、渋滞や事故の無い交通システムを作る」

これは先ほど見た通り、組み合わせ最適化問題を解いているのと同じこととなります。

その為に量子コンピューターは必須なアイテムとなってくるのです。

一方、国内でも量子コンピューターを業務に利用する企業が登場し始めました。

その1社がリクルートコミュニケーションズとなります。

リクルートが狙うのは広告配信の最適化です。

例えば、旅行サイトを利用するユーザー毎に、それぞれ異なるホテルの広告を見せたい場合、ユーザーとホテルが増えていけば、その組み合わせは無限に広がって行きます。

「実験を繰り返し、最適化手法は完成しつつある」

リクルートは強気です。

VWやリクルートが利用したのがディーウエーブ製の量子コンピューターです。

(続く)


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