神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)

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(yottin blog)

 ドラマ「老害の人」と白川和子

2024年05月11日 20時08分03秒 | 映画/ドラマ/アニメ
 春のドラマのラインナップも出そろったようで、一時は15本くらいHDDに録画したので、前々の駅伝やマラソン、WBCなども録画のままなので残量がほぼなくなった。
急いで全部見たが、とてもじゃないが見きれるものではない、大谷も見なきゃいけないし、畑作業に、ドライブに、散歩に時間が足りない。

それで選考基準を厳しくして安っぽい恋愛ドラマや、謎が薄っぺらい復讐劇、ミステリー、ホームドラマを次々退場させたら、なんとか7~8本に落ち着いた
それらは後日書くとして、最近始まったNHKの「老害の人」は私にも密着したホームドラマで興味津々、伊東四朗を始めベテラン味のある出演者でなかなかの良い出来である。
そんな中に、白川和子も主役の伊東四朗の友達なのか縁者なのかの役で出ていた、流石に歳をとって、それなりの役だが、それでも若いころの色気は残っている。

 昭和45年頃の 新潟市は 駅前から まっすぐメインストリートの東大通が万代橋を通って 日本海まで 続く、そこは横田めぐみさんが拉致された寄居浜でもあった。
古町十字路には 大和デパート 小林デパート の 地方のデパートのドンが2つ、 ドンと構え ていた、今は二つとも無くなった
隣の東堀には 和光ビル、 長崎屋 、イチムラ デパートの三つが当時の高層ビルとして並んで存在感を示していた(5,6階くらいだったか)
小さな十字路の角にあった和光ビルは、細長い建物でしゃれた雰囲気の建物だった
歩道から、そのビルの地下に向かって階段があり、そこを下ると「OP劇場」という映画館になっていた、大蔵映画系のピンク映画専門館だった。

うすぐら~い生活を送っていた二十歳の私は月に何度か通って、3本建て500円の特別優待券をもらって得意になって通ったものだった。
いつも一人で見に行っていた、もちろん当時は映画が趣味だったから、ピンクはここだけでゴールドの映画も見ていた
新潟市で当時一番大きな映画館小林デパートの「グランド劇場」で「ウェストサイド物語」を月に3回見たり、]「ウッドストック」も2回見た。
また同系列の小さな劇場「名画座ライフ」では「明日に向かって撃て」とか渋い名作をいつも見ていた、東宝、テアトル、松竹で封切話題作を見て、東映パラスでは高倉健「網走番外地」、梅宮辰夫「不良番長」などのシリーズを好んで見ていた、日活もあったが、裕次郎や小林旭の時代が薄れて、ひっそりしていた。

単なる好奇心とヒマつぶしで見ていたピンクだが、そんな中にただ一人オーラを持った女優を発見して、見終わってから映画館のポスターを見て、それが白川和子だと知った。
他の女優とは全く違う雰囲気を持っていた
後に日活ロマンポルノのトップスターになるが、当時はまだマニアックなマイナー映画であった。
しかも彼女が女子大生だという記事を雑誌で見て、ますますファンになった
その後、前記のように
「団地妻」が大ブレーク、一躍、日活の救世主日活ロマンのスターになったのだから、私は自分が彼女を発掘したような優越感を覚えた。
その後はポルノ路線を離れて、テレビドラマで主婦役などで出るようになった
その彼女が、この度「老害の人」にも出演して「死にたい死にたい」という高齢者春子役で出て来た、脇役ではあるが、注目していきたいと思っている

このドラマは、コロナから時代を反映した設定になっている、これから「老害」になりつつある私や同時代の人たちに何らかの刺激を与えてくれるだろう
頑固に自分の主張を曲げたくない、それが老害につながり、ずっと使て来た言葉や態度がハラスメントで罰される現代
口を閉ざして生きていくのか、部屋に閉じこもって動かないのか
主役の伊東四朗はきっと「バカを言うんじゃないよ」とますます自我を前に出して老害を楽しんでいくのではないだろうか。 楽しみなドラマだ。




「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた(96) 長尾家 9

2024年05月11日 08時02分10秒 | 甲越軍記
 長尾越前守房景は兵をまとめると城内に逃げ込んだ
これより長尾勢は手を変え品を変えて上杉勢に立ち向かうが、ただただ死者が増えるばかりで上田の城は危うく見えた
上田の兵は心がくじけ始めて、富山隼人、林、丹羽などは、ぬけぬけと城を抜け出て上杉の陣に投降した。

為景は、これをみて心を痛め何かの策は無いかと頭を巡らせた
そして謀がひらめいた(上杉の将の中にも、柿崎弥二郎景家は生まれついての豪勇であるが、精力人並外れた壮年の男盛りであるから、女をもって彼の心をとろかせて、裏切りの術で味方にすることは可能だろう)と考えて、照田久二郎を密かに柿崎の陣へ送り、金銀の器物ならびに巻物数百巻、美女二人を添えて柿崎に贈り「わが陣営に来れば、数多の所領を与えようではないか」と弁舌を持って誘えば
さすがの弥二郎も欲と色に負けて説き伏せられ、裏切りの約定を結んだ。

弥二郎の裏切りに成功した為景は大いに喜び、これを上田の城内にいる房景に伝え、時日を定めて長尾越前守房景、同五郎政景は三千余騎を二手に分けて上杉の陣に攻め寄せた
兄の長尾為景も四千余騎を五段に分けて宇佐美の陣へ押し寄せた
両陣互いに「えいえい」と声を励まし攻めかかる
上杉の諸将、宇佐美、三郡の将兵陣中より攻め出て「ひと揉みにしてくれようぞ」とかかれば長尾越前勢の先陣は浮足立ち、四方に散った
八条、風間、五十嵐らはこの勝ちに乗じて二陣にも攻めかかる
上田勢はなおも後方に引き下がる、しかしこれはかねてよりの作戦での偽りの負け戦、それを知らず上杉勢は勝ちの勢いで、なおも深く攻め寄せる

この時、上杉方の柿崎弥二郎は病気と称して陣中に居残った
彼の目的は己の親戚、一類にも知らせず戦いの動静を見て「ときは良し、いまぞ」と上杉の陣中に火を放った。