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「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた(107) 長尾家 20

2024年05月23日 19時20分20秒 | 甲越軍記
 越中勢の謀など知らず、長尾為景は長尾勢を率いて越中勢と向かい合った
天文十一年四月十一日、怒涛の勢いの長尾勢に向かって松岡長門は三百騎で矢を打ちかけると長尾勢も打ち返し、矢合戦が終わると互いに鬨を上げて攻め寄せた
もとより松岡勢には勝負を決する目的無く、まもなくしどろに乱れて逃げ出した
 
長尾勢は勝ちに乗じて、松岡勢を負うと入れ替わって江波五郎が四百を率いて長尾勢に攻め寄せた
長尾勢は、これもまたものともせず打ち破れば、江波勢は早くも崩れて後方に逃げ出した、長尾勢はますます勢いを増して、大将の長尾為景も真っ先に馬を走らせて
「者ども、この勢いのままに魚津城も攻め取るぞ、進めや」と喚き馬を走らせる
いったん下がった江波勢は、再び馬首を長尾勢に向けて走らせて激しく攻め立てた、しかしこれもつかの間の抵抗に過ぎず、またもや打ち砕かれて敗走する
長尾勢はますます勢いを増して追いかける
ところが大路を行く長尾勢が突然、馬ごと落とし穴に落ちた、しかも勢いのまま次々と落とし穴にはまり、僅かな間に数千人が命を落とした
残った兵は驚き騒ぎ、我先に逃げ出した、
為景も落とし穴に落ちかけたが、流石の名馬、乗馬の名手であれば数十丈の穴を軽々飛び越えて生き残った兵と共に後方に逃れた
しかし越中勢の第二の謀りが待っていた、逃げ道の左右に伏せ隠した伏兵が逃げてくる長尾勢に一斉に矢を射かけたため、ようやく逃げ延びた兵もまたしてもここで次々と命を落とした
そして一斉に起き上がって長尾兵を取り込めて切りまわると、長尾の死者はその数、知れず。
 
甲越軍記はストックが終わりました
続きは退院後まで、お待ち下さい。


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