神戸、大阪での新型インフルエンザ拡大を受け、滋賀県内の教育委員会や学校は5月18日、感染防止の取り組みを強化した。県教委は児童、生徒の健康観察を重点的に行うよう各市町教委に指示。大阪方面への修学旅行を予定していた学校は相次いで延期を決めた。
県教委は同日、市町教委と県立学校に対し、毎朝、幼児と児童、生徒の健康状態を把握し、欠席状況を取りまとめた上で報告するよう通知した。休校を想定して学習プリント準備などを各校に指示した草津市教委の担当者は「感染の広がりが予想以上に早い」と警戒を強めた。
県教委によると、この日までに長浜市など4市の小学校14校が大阪・奈良方面への修学旅行を延期した。
大津市の全保育所ではこの日朝から、園児や保護者に玄関先での手洗い、消毒を呼び掛けた。浜大津保育園(同市浜大津4丁目)に次男を迎えにきた上前真由美さん(36)は「早く感染拡大が収まってほしい」と話していた。
■発熱外来 14病院態勢整う 県の各医療機関
滋賀県の各医療機関は18日、相次いで発熱外来を立ち上げた。
県健康推進課によると、この日に発熱外来を開設したのは社会保険滋賀、大津赤十字志賀、県立成人病センター、野洲、湖北総合、滋賀医科大付属の6病院。草津総合病院も16日に立ち上げた。発熱外来の設置予定がある24病院のうち、計14病院で診療態勢が整った。
小規模な医療機関の中には「院内が狭く、一般外来と診療スペースを分けるのが難しい。地元医師会との話し合いもまだまとまっておらず、すぐには開設できない」としているところもあった。
【関連ニュース番号:0905/135、5月19日;0905/129、5月18日など】
(5月18日付け京都新聞・電子版)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009051800195&genre=A2&area=S00