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【1010/77:観光資源】長浜市、市街地庭園を観光資源に

2010-10-09 22:19:27 | Weblog
【写真:市街地の庭の樹木や石などを調査する中嶋准教授(左から2人目ら)=長浜市大宮町で】

 長浜市の中心市街地で、京都大人間・環境学研究科が市の協力で、民家の庭園を調査研究している。江戸時代に商人の町として栄えた中心市街地は、豊かな庭園文化が今なお息づいており、市は研究結果を踏まえ、将来の町づくりに生かす考えだ。

 調査は、歴史や自然を生かしたコミュニティー再生を図ろうと、市と京大が2008年度に締結した連携交流協定「風雅のまちづくり事業」の一環。

 市内には、社寺だけでなく民家にも歴史的価値の高い庭が多くあり、昨年11月から今年7月にかけて、同研究科の中嶋節子准教授(41)と永田素彦准教授(40)、学生ら延べ78人が、JR長浜駅から東へ半径1キロ圏内にある約2000軒を訪問。514軒の庭園を調査したほか、1286軒の住民から話を聞いた。

 9月の中間報告会では、明治から大正期に造られた日本庭園が半数以上で、背の高い樹木や大きな自然石が多いことが紹介された。中嶋准教授は「京都と比べ、野趣に富んだ自然主義的な庭が多い」と評し、郷土文化として保存する必要性を指摘した。

 商売人が多い土地柄から、ほこらや茶室を設けた大掛かりな庭もあり、庭を座敷とセットにした接客空間として活用した可能性も示唆した。地元で活躍した庭師の植宇(布施宇吉)が手掛けた庭も6軒確認された。

 永田准教授は、英ロンドンや長野県小布施町の個人宅の庭公開などを参考に、観光資源としての庭めぐりなどを提案した。同研究科は、来年3月に最終報告をまとめる。 (浅井弘美)

(10月9日付け中日新聞・電子版)

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20101009/CK2010100902000114.html


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