滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

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【0907/191:ヒメボタル保護】新たに37カ所確認/滋賀県レッドデータブック記載

2009-07-27 22:56:48 | Weblog

【写真:山間地で乱舞するヒメボタル(9日午前1時、東近江市)=上=と、ヒメボタルのオス(15日、米原市・伊吹山)=いずれも金尾滋史さん撮影】

 滋賀県レッドデータブック2005年版に、3カ所の生息地が紹介された要注目種ヒメボタルが、多賀町を中心に米原、東近江、大津、甲賀、高島市など県内37カ所でも新たに確認され、計40カ所になった。金尾滋史多賀町立博物館学芸員を中心に約15人が2008年と09年に調べた。

 ヒメボタルは森で深夜に光るため気づかれにくい。「05年版」は米原市の伊吹山、長浜市旧浅井町地域、多賀町で生息を記し、今すぐ絶滅する訳ではないが環境変化に弱い「要注目種」とした。

 金尾さんらは2年間の6~7月、山間の道路沿いで生息可能性の高い緩傾斜地を中心に、午後11時~午前2時ごろ調査。各地でヒメボタルを発見し、昼間にえさの存在、生態、森の植生を調べた。

 最終的に、多賀24、東近江5、彦根1、米原3、日野1、甲賀1、大津1、高島1の計37カ所で生息を確認した。

 金尾さんは「詳しい生態を解明し、地域で守ってゆける地域の宝『杜の妖精』として価値をアピールしたい。2010年の『滋賀県で大切にすべき野生生物』改訂に向け県有識者委員会の検討資料にしてもらえたら」と話す。

 ■八木剛・兵庫県立人と自然の博物館主任研究員の話 兵庫県では07年までに254地点でヒメボタルが発見された。滋賀県でも生息地は増えるだろう。メスが飛べず生息範囲の限られるヒメボタルは環境が一度悪くなると生きられない。守るべき自然環境を明らかにする上で生息地増加は大きな意義がある。

 ■ヒメボタル 広葉樹林や杉林、竹林などに生息し、幼虫はカタツムリを食べる。成虫のオスは体長6~8ミリで1秒間に2回黄金色に強く光る。メスは体長6ミリ程度でかすかに光るが飛べない。山地性は6月下旬~7月中旬に光る。滋賀県の伊吹山では「イブキボタル」の名で呼ばれた。岐阜県大垣市は市指定天然記念物に指定している。

(7月27日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009072700031&genre=H1&area=S00

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