滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【1102/229:官製談合】大津清掃談合 地裁、元社長に有罪判決

2011-02-24 01:19:01 | Weblog
 大津市発注の市民病院清掃業務の入札をめぐり、競売入札妨害と談合の罪に問われた大津市馬場1丁目のメンテナンス会社「東峯(とうほう)アメニティ・ケア」元社長の福井義人被告(51)=草津市青地町=の判決が2月23日、大津地裁であり、大村陽一裁判官は懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。

 判決によると、福井被告は2008年3月、大津市民病院の清掃業務の指名競争入札で、市職員2人=競売入札妨害などの罪で罰金刑=に自社に有利な選定案を策定させ、予定価格を聞き出して他社と談合、落札した。

 大村裁判長は「入札に参加した他社は、東峯が暴力団のフロント企業として認識されているとの噂から談合に応じた」と指摘した。

 検察側が「利益が暴力団に流れている可能性がある」とした主張は「認定できる証拠はない」と退けた。

【関連ニュース番号:1102/24、2月3日;1101/175、1月26日;1101/154、1月23日など:キーワード「アメニティ・ケア」でブログ内検索】

(2月23日付け京都新聞・電子版:24日付け朝日・毎日の電子版なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110223000163
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20110224ddlk25040556000c.html

【元社長に有罪判決/大津市民病院官製談合】

 大津市民病院の清掃管理業務を巡る官製談合事件で、競売入札妨害と談合の罪に問われたビルメンテナンス会社「東峯アメニティ・ケア」元社長の福井義人被告(51)の判決公判が23日、大津地裁であった。大村陽一裁判官は「首謀者として犯行を主導したが、一定の社会的制裁を受けている」として懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。

 判決によると、福井被告は2008年3月の指名競争入札(予定価格8100万円)で、当時の病院職員2人=ともに競売入札妨害罪で罰金刑=に談合に応じない業者を排除する業者選定案をつくらせたうえ、非公表の予定価格を聞き出し、他の指名業者と談合して8064万円で落札したとされる。

■入札業務ずさんさ鮮明

 大津市民病院を舞台にした官製談合事件は、市のずさんな業務実態を浮き彫りにした。

 判決などによると、福井被告が当時社長を務めていた東峯アメニティ・ケアは、08年3月の入札で予定価格の99.5%に当たる8064万円で落札した。判決で大村裁判官は「業者間で互いの既得権を守り合う風潮が存在していた」と指摘。「東峯は相当額に及ぶ不正な利益を得た」と断じた。

 大津市では、入札の設計金額や業務の種類に応じて、予定価格を決定できる役職を規定で定めている。1千万円以上の委託案件だった今回は副市長がその立場となり、他の職員は知ることができないはずだった。ところが、佐藤賢副市長は昨年10月の朝日新聞の取材に対し、当時の病院職員の目の前で予定価格を書き入れたことを認め、「担当者が数字を知らないと仕事にならない」と釈明。目片信市長もその後の記者会見で、就任以来、職員の目の前で予定価格を書いていたと明かした。

 不透明な入札はほかにもあった。同社は06年度から大津市和邇文化センターの設備管理業務も受託していたが、同社は09年度の入札で予定価格と同額の682万5千円で落札していた。同業務をめぐっては、担当課が入札前に各部署に回覧する起案書に、予定価格を書き込んでいたことが発覚。多くの職員が金額を知ることができたという。

 一連の問題を受け、市は入札事務適正化検討委員会を設け、今年1月に再発防止策をまとめた。今後は予定価格を決める事務は所属長が担当し、価格設定の責任者が金額を記入する際には、席をはずすことなどを決めた。また、県警からの情報で同社が暴力団とつながりのある企業として指名停止処分にした。

 公判では、ある大津市議の名前も取りざたされた。この市議は捜査当局の取り調べに対し、福井被告に依頼され、入札前に病院職員に「東峯はきちんとしよるから頼むわ」と電話したと供述したことが、捜査関係者などへの取材でわかった。市議は取材に対し「知らない」と話したが、問題の根深さをうかがわせた。(堀川勝元)

(2月24日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000001102240002




最新の画像もっと見る