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私の演題は「建築家としての生き方」。いつも一般の方に行ってる布教活動を、高校生レベルに噛み砕いて説明する。模型、手描きスケッチ、作品パネル、CGというツールを駆使して。質問は様々に及んだ。一番印象に残ってる質問は、「女性でも建築家になれますか?女性建築家はいますか?」であった。もちろんなれるし、頑張ってる女性建築家はいっぱいいるよと。
午後からは、夕方の同窓会に向けた準備に入る。会場のチェックと準備を実行委員で手分け作業。4時半には、幹事学年みんなで記念撮影。結構みんな硬い表情でカメラに納まる。そこには28年の歳月を過ごした年輪が刻まれていた。
受付スタンバイが5時。徐々に出席者が来場すると、脇汗がどんどん出てきた。緊張してるのか俺…。緊張ではない、上手く仕切れるか否かの不安の汗だ。午後6時、同窓会が始まる。挨拶をもらう方々がいっぱいいるというのに、一人一人話が長くなっている。時間が押しに押した。額から冷や汗がタラタラ。隣にいた副幹事長と顔を見合わせながら、どうする?どこで話を打ち切ってもらう?などと耳打ち…。
結局、話を打ち切らせるすべもなく、同窓会は30分押した。懇親会も30分遅れで開始。校歌斉唱の後、幹事代表の挨拶。私が壇上に立つと、後ろにいる同期の面々がスッと立った。緊張はしてない。同期が後ろに立ってることで何故か安心感が募り落ち着いた。挨拶も順調に終わった。もうこれで半分以上私の大役は終わった。
乾杯後は各テーブルにお酌回り。職業ガイダンスのDVDも無事に上手く会場に流れた。お酌しながら、上手くいってる同窓会に感無量。最後の砦は即席に組んだ応援団。彼らがビシッと、応援歌斉唱を仕切ってくれるか。この部分が私の一番の不安要素だった。同期の前で前日に披露したときはグダグダの状態。団長が一番振り付けを忘れていた。
素人のにわか応援団が入場し壇上に整列。団長が声を発する。いい声だ。成功の予感がした。応援歌を3曲出席者と声高らかに斉唱。時に応援団のリズムと歌声がズレそうになるが、会場前方で私と副幹事長が大声で先導すると、会場もそれにつられるように修正する。自宅で振り付けの練習をし、夜学校で全体練習をしてた彼ら。実行委員のみんなはこの努力を知っている。にわか応援団、大したものだ、前日とは別人のような出来に胸がウルウルした。おかげで私の声も枯れてしまった。
出席者の最高齢は90代、最若年は30代半ば。これだけ世代が違うのに、応援歌一つで場内がひとつになる。そんな同窓会っていいね。1年間、幹事長という大役で大変だったけど、みんなからお疲れ様と声をかけられ、幹事長冥利に尽きた夜だった。
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2次会、3次会と同期の面々と恩師の先生で、卒業後の28年を語り合ったが、一晩では時間があまりにも足りなかった。また、近いうちに会いたいものだ。立派になった同級生たちと。
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