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時間SF

2014-03-16 00:00:12 | 読書、書物

  雪後晴れ。

 ファンタスティック時間SF傑作選(創元SF文庫)「時を生きる種族」を読み終わった。「緑のベルベッドの外套を買った日」がとても良かった。まだまだ知らない傑作というのはあるもので、他の短編も秀作ばかり。「努力」など恐ろしいほどの冷徹な観察、構築振りを見せてくれる。短編なので、だらけることなく一気に読めるのも魅力。時間に関する小説はやっぱり面白い。どうすればこんな風に考えられるのか、と驚かされ、引き込まれる。短編続きの流れで宮沢賢治全集の短編集を手に取る。詩はどうにもよく分らない。良いという気配は分からないでもないが、何が良いのか分らない。その内解る日が来るのかな? 一生来ないかもしれません。

 NHK特番で傷痍軍人を取り上げていたので見たが、あの人達は自分達が負った傷の恨みより、「亡くなった戦友に申し訳ない」という思いがあるという事に驚かされた。お国のためと志願し、戦場へ駆り出された若者達が一生の傷を背負い込み、戦後の日本を生きたという事実、忘れてはならない。あの人達に恥じないよう少しでもマシな生き方をしなければならない。SFなら読み物としての楽しみや悲しみだが、これは現実なのだ。


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