簡潔文章で人格表現できる

2022-06-30 17:30:07 | 読書、書物

  雨、時々曇り。蒸し暑い。

 青森県新型コロナウイルス感染者数は、二百三十九人と横ばい状態が継続中。減少傾向に転じないのはやっぱり青森県民の県民性によるものでしょうか。

 谷崎潤一郎著「蓼食う(ふ)虫」を読み終えました。作者が日本の伝統美に目覚めた、重要な作品とされる長編です。冷めきった関係ながら妻の妻らしい性格を簡潔な文章で表現し、人形浄瑠璃の人形と若い妾さんの対比など描写が巧みで複雑な人間関係が面白いです。離婚したいものの息子のことを思ってずるずると関係を続け、離婚に踏み切れない夫婦間の煮え切らない様子にイライラさせられますが、そういう部分の描写、見せ方が上手く、現実的に感じられます。小説という枠内での物語が終わった後どうなるのか、既に決まっている終局しかないのですが、余韻が残る、そんな結び方でした。むしろ終局が描かれないことによって現実性が強調されていると思います。最近の小説は読む側に想像力が無いのか、そういう終わり方をすると消化不良だのなんだのと批判されてしまうようで、無理やりにでも書く傾向にあるためかむしろ現実性が失われてしまっていると感じます。

 次は世界文学全集より「ショーロホフ ソルジェニツィン」を読みます。ロシア文学の系統を継いだソビエト連邦時代の作家のようでうす。「ようです」というのは、聞いたことないので。二人ともノーベル文学賞受賞者なのに知らなかったとは情けないですが、知らない人は知りません。ロシア文学の系統ということできっと苦悩がつきまとうんだろうな、と予想はしています。今、ロシアがウクライナへ侵略している最中ですので、ロシア人(ソビエト時代のロシア人?)がいかな考えを抱いていたか、読んでみたいと思います。疲れそうですが。

 腹筋運動をやりすぎたら腹筋が筋肉痛で大変です。今日は運動を軽めにしてゆっくりします



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