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幸福な一日

2018-06-03 17:14:53 | 絵画鑑賞、創作

  晴れ。暑い一日だった。

 開館と同時に会場へ突撃する積りで朝早くから出立(7:00也)。高速道路は法定速度が概ね八十キロ規制でしたが、根本的にスピードは出す気も無いし、そもそも出ない車に乗っているので法定速度で激走。バカーの群は勝手に追い越していけばいいので。ぜんぜん急いでなくとも目的地には無事に、しかも予定していたよりも早く到着。

 

 右側の看板、「フランス近代絵画と珠玉のラリック展」が目的で、常設展の万鉄五郎にも久々に会えると楽しみにしていました。

 

 主出入り口(?)の前にはデカデカとルノワールの裸婦像。この絵、実物は割と良かったです。

 開館と同時に入場したので誰も居ません。完全な貸切状態でコローの風景画、しかも私好みのスケッチ油彩を堪能。ただ、この展覧会全般に言えるのですが、絵の額縁のガラスに照明が反射して作品がよく見えませんでした。左右から覗き込むようにタッチを鑑賞し、離れて近づいてを繰り返して一点一点を確実に見ます。名前を聞いたことのない画家さん達の絵もけっこう来てましたが、かなり良かったです。風景画のお手本を見せられているようで、とても楽しく鑑賞。

 ミレーが描いた肖像画が並んでいたのですが、注文画と思われる滑らかな肖像画の隣に子供の肖像画があり、比較鑑賞出来ます。子供の肖像は筆触が生きていて見応えがありましたが、隣の滑らかな肖像のような確実な描き方もできるからああいうのも可能なんですね。

 ルノワールの絵は相変わらずあまり上手くありません。花の絵はなんとなく見てはいけないものを見てしまったような、残念な気持ちでした(笑)。裸婦像は「らしくて」良かったです。ちなみに、アカデミズムらしい裸婦像もどーんと掛けられていましたが、あまりにおねーちゃんの裸がリアルに描かれすぎていて、キツかったです。ポルノとして寝室にでもこっそり飾るならまだしも、美術館向けではないような気がしますね。ドガのパステルも来ていたし、エコール・ド・パリの面々の作品も。とにかくぱっと見でいいと思った作品はしつこくあちこちの角度から眺め回して来ました。落ち着きない鑑賞者で済みません。

 目玉のルネ・ラリックのガラス作品が割と良かったです。妖精さん達をあしらった皿は、見る角度によって頭が動いているように見えます。なんのことはない、裏面に凹凸があるので、皿の上からそれを見れば、私の動きに合わせて顔がこっちを向いているように感じられるだけですが、ラリクさんはそう言う点も知っていたのでしょうか? 傍目に見れば、あいつはなにをしているんだろう、と怪しまれるような怪しい動きで堪能して来ました。

 小さい絵が大半を占めますが、いいのがたくさん来ていてどれも見応えがあって行く価値ありです。しかも入場料は千二百円と割安。

 

 ついでに建築探訪。岩手県立美術館の空間構成はいつ来ても面白いし、上手いです。二階の常設展に行き、万鉄五郎さんに会って来ましたが、残念ながら「雲のある自画像」がありませんでした。「赤い目をした自画像」など面白い絵を見られたのでやや残念ではありますが、及第点ですね。

 二時間半ほど滞在し、岩手県立美術館を後にします。高速道路で昼食(コンビニ無きため)、お土産も購入、無事に帰還しました。帰還後はバイクだらけの様子に我慢ならず、トライアンフ、乗っちゃいました(笑)。

 いい絵、たくさん見れて幸せな一日だったなぁ〜