デッサン力 Ⅱ

2006-03-31 18:05:38 | Weblog
 目に見えた光景を、そのまま描くのはとても難しい。勘違いしては困るのは、写真を見て描けば、そのままの光景が出来るではないかということ。人間の目で見た光景と、写真に写した光景では全くの別物。
 こういう経験はないでしょうか。旅行に行って、いい景色だとか思ってそこで記念写真を撮影、現像してみると「あれ? こんな感じだったっけ?」
 実は、これは当たり前のことで、写真はそっくりそのままの遠近でものを写し撮るだけ(この場合は景色を切り取ってしまうと言ったほうが良いかも知れない)で、人の目で見る景色は、意外と距離感なんかが狂ってるからなのだ。 例えば、もっと山が近かった気がする、とか。

 ジャコメッティのありがたいお言葉。 写真は真を写しはしないのだ(日本語訳)

 セザンヌは、実際に目に見えた景色やモノを描こうと四苦八苦したらしい。それに筆触の素晴らしさが相俟って、澄んだ絵が出来ていると思われます。私としては、コッチに傾きますね。
※水浴図や裸体画を除く。ありゃ、いただけません。 すばらすぃ~、トカ言ってる人の気が知れない。
 …あしからず

 目に見えたモノを描こうと四苦八苦。全然描けませんでした…。理由は明確なのですが。今日の油彩はソレだよ。