タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

 ~「赤い花・天上の花」が咲いている~

2014-09-27 | その他

散歩コースのすぐ上に、永年の友人・Y氏の眠るお墓があります。

Y氏宅とは、30数年前からの家族付き合い(三家族会)で、ご主人が若くして亡くなられてもう20年

余り、今も変わらぬお付き合いを続けています。

時々、散歩の途中、お参りに立ち寄るのですが、今日は「彼岸明け」なので、心新たにして久し振

りのお参りをました。

墓所への上り道や辺り一面には、赤い炎の様な彼岸花が群生、開花しています。 

仏様への慰めにと誰かが植えたものでしょうか・・・それとも自然に咲いたものなのでしょうか。

赤いこの花には、様々な呼び名がありますが、「赤い花・天上の花」がぴったり合う呼び名ではな

でしょうか。

お墓で見る彼岸花には、自然にそんなイメージが浮かんできます。

お墓へと続く坂道の途中には、合掌の石仏がお墓を守る様に並び、傍らに添えられる様に彼岸

花が咲いていました

~今日も良い一日であります様に~

「出雲ナンキン」もう、こんなに大きく(10数センチ)元気に育っています


~ルビー・レッドの、ザクロの実が弾けて飛び散る~

2014-09-26 | その他

道脇の大きなお屋敷の塀越しに、ザクロの大きな木が競り出していて、散歩の度に横目で

てきた。

今日、久し振りにその道を通ってみると、ザクロの赤い実たわわに熟れている。

春先に花が終わって、 「あのルビー・レッドの実が弾けるのは、いつ頃なんだろ~」と、思っ

いたのはほんの先頃だった・・・のに・・・もう既に、たくさんの実が熟れ、中には割れて弾

け落ちているのも見られる。

ザクロの木の根方には、赤い曼珠沙華(ヒガンバナ)の花が一面に咲いている。

これまで何気なく見て来たが、今日は秋の御彼岸明け、「そうか・・・ヒガンバナの盛りと

ロの実が弾ける時季は、ちょうど重なるんだ。」等とと、今更の様にひとり納得したりしている。

ザクロには、国によって様々な言い伝えがあるそうだが、総じて「吉木」として扱われている様

だ。

ちなみにトルコでは、新婚の夫がザクロを地面に投げつけて割り、飛び散った実の数で、夫

婦の間に生まれる、子宝の数を占う風習が残っている様である。

いずれにしても、めでたい”吉木”に違いない様である。

~今日も良い一日であります様に~

~ベン・E・キングでスタンド・バイ・ミーをどうぞ~


~もう一度、沖縄に行って見たい~

2014-09-24 | 風景

垣根にはブーゲンビリアの花が咲き、石垣の奥には赤い瓦に白い漆喰の鮮かな屋根、

魔除けのシーサーが見下ろし睨みを効かしている。

初めて行った沖縄旅行、行く先々で見掛けた昔ながらの民家の風景だが、なにより

い印象を受けたのは、この地の歴史が醸し出すのであろう、異国情緒と人々の暖か

であった。

”秋頃には、もう一度来て見たいな~”と思いつつ島を後にしたのは、たった4ケ月程前

のに、その秋がきて見ると、またまた行きたくなってきた。

と言うのも、かつて定年を前に「退職後には、あの地で半年、この地で一年と、日本全

国を旅して見たい」と言う夢を描いていたから、その夢が頓挫(体調を崩し)した今も、捨

て切れず引っ張っているのだろう。

長期滞在は無理だが、短期ならば何とか実現できるのでは・・・などと夢だけが駆け巡

いるところである。

そんな訳で今日は、沖縄旅行の際に移してきた写真を参考に描いて見た。

~今日も良い一日であります様に~

ビギン・ザ・ビギンをフリオ・イグレシアスでどうぞ

 


  ~エドゥアール・マネ作:『オランピア』~

2014-09-22 | その他

~『オランピア』の一部模写~

むかし、パリ「オルセー美術館」で観た、エドゥアール・マネの珠玉の一枚の絵『オランピア』を、

鑑賞時を想い出しながら、恐れながら練習のためパステルで模写して見ました。

この絵は1863年に制作され、2年後のフランス画壇の最高権威の官展(サロン)に出品されて

前代未聞の問題作だとして、嘲笑、酷評を受けた作品であったようです。

なぜなら、当時は神話を題材にした裸婦表現(ヴィーナス等)のみが許容されていた時代、裸体

の娼婦が黒人メイドが持つ花束を横にくつろいでいる・・・みだらにも”現実の女性の裸”が描か

れていると言う下品さ・・・今であればモチーフが娼婦であることは別にしても、ごくごくありふれ

絵であるが、当時の常識では到底考えられない画壇における暴挙であったらしい。

この一枚の挑戦的な裸婦『オランピア』の絵は、嘲笑、酷評されながらも、革新的な文化人に擁

護されて、その後の画家達に”新しい主題と写実的技法”として継承されて行った。

いわゆる”芸術界の革命家マネ”が描き、近代絵画誕生を宣言したと言われる『オランピア』は、

19世紀の絵画界の息吹きを現代に伝える、特筆すべき作品である。(出典:「世界の美術館」より

~今日も良い一日であります様に~

「愛の賛歌」:エディット・ピアフ


  ♪島根半島美津の浜の夕方♪

2014-09-21 | 風景

昨日は、夕方につけて近くの海辺に散歩に出掛けました。

久し振りの海は、鏡の様に凪いでおり、愛犬ミカは広々とした砂浜の、砂の感触が心地いいのか、

ロープを放して自由にしてやると、嬉しそうにひと時全力疾走し、ストレスを一気に発散しているか

のようでした。

浜辺に腰掛け、陽が落ちて行くのをボンヤリと眺めていると、世事を忘れて浜辺の空気に気持ち

が溶け込んで行く様な、不思議な融合感(和み)を体感することが出来ました。

帰宅後、生憎とスケッチブックが切れていたので、赤い画用紙を使って明暗を付けて描いて見ま

した。

出来上がりは、赤がグッと効いて、いつかここで見た夕焼けの美しい浜辺の景色になっていました。

 ~今日も良い一日であります様に~

浜辺を裸足()で、気持ちよさそうなミカ嬢

グリーンス・リーヴスをブラザーズ・フォアでどうぞ


~今年初物の、大きな栗を頂きました~

2014-09-19 | その他

昨日、秋の味覚をUPしたばかりの今日、知り合いの方から今年初物の大きな栗を頂いた。(聞こ

えたのかな

さて、栗御飯と言う手もあるが、数年前に兄が自分で作ったという栗の「渋皮煮」、これが殊の外

美味しかったのを想い出した、「そうだ渋皮煮だ!」とばかりに、即実行、早速荒皮剥き作業に取

り掛かった。

これがやって見るとなかなか大変! 親指の爪を使って剥くため、栗の渋皮が爪の間に入って痛

いこと・・・(約1時間もかかってしまった

一通り皮を剥き終わったところで(今夜にでも煮込むかと・・・)、ワンちゃんの日課の散歩に出掛け

た。

夕方、家に帰って来ると、何やらキッチンの方から甘~い匂い・・・渋皮煮は既に出来上がってい

た、私の外出中に家内が帰宅して煮込んだ様なのだ。

「食べたい・・・食べたい」と、念ずれば花開くと言うことか

渋皮煮は甘過ぎて、御飯のおかずには不向きだが、お茶受けには最高の一品!

しかし念のために、味がしっかりと浸みこむまで、一夜のお預けだ。

~今日も良い一日であります様に~

ミカは、自分の座布団に陣取って、ぬいぐるみで随分長い間、一人遊び


   ♪♪食卓はもう秋色♪♪

2014-09-18 | その他

秋色の、リンゴ二十世紀ナシも、ミカンブドウもみな美味しそう。

今どきの果物は時知らず、欲しいと思えば何時でも食べられるけど、やっぱり果物は旬が

格別に美味しい。

我が家も朝食(パン食)に果物は付きものだが、どうしてもその季節季節の果物が、続けざ

まに食卓に上がって来る、でも美味しいからいくら食べても飽きない。

ちょうど今は、近郷で獲れたリンゴがテーブルの主役だ。

リンゴはとても香りが良いいから、芳香剤の代わりに食卓に飾ったりもしている。

今朝も辺り一面にいい香りを放っている。

季節も・・・”今は秋”、これからどんどん、、食卓に上がる果物の種類も増えて来そうだ。

「朝食が楽しみ」と言うことは、幸せな一日の始まりでもある。

~今日も良い一日であります様に~

今朝も超早起きだから、食後の抱っこも眠気が差してきた~

グレンキャンベルの帰り来ぬ青春


 ♪映画『初雪の恋』 ~ヴァージン・スノー~♪

2014-09-16 | その他

 日韓合作映画『初雪の恋』 ~ヴァージン・スノー~

昨夜、TVのチャンネルを回しながら何か良い番組がないかと・・・捜していたところ、ちょうど今、『初雪の恋』

いう映画が始まったばかりである。

以前某局のテレビドラマ「篤姫」を観て、「この女優、若いのに演技が素晴らしいな~」、と以来ファンにな

”女優:宮崎あおい”が主演しているため観る気になった。(日韓関係がぎくしゃくしていることもありストーリ

ー自体は、純愛物語にありがちな筋立てではあるが、物語が進展していくに従って、その舞台が古都・京都で

ある事もあって、古寺を訪ねる場面、祇園祭の宵山・初雪の降るシーンなどの、一つ一つが典型的な和の美の

中で、韓国語や純愛ストーリーとがうまく絡み合って、とても美しい映像として出来上がっており、とても印象深

映画ではあった。

~少しあらすじを~

陶芸家で大学教授の父親に同行して、京都に転校してきた韓国人の高校生ミン(イ・ジュンギ)、自転車に乗っ

て京都の街を走り回っていたある日、神社で巫女姿の七重(宮あおい)と出会い、彼女に一目惚れする。

偶然にも七重は、ミンが転校して来た学校の生徒だった。

七重に近づきたいミンの想いとは裏腹に、ある日、ミンはうっかり彼女の大切な画材ケースを、川に落としてしま

う。

その後、必死貯めたお金で画材ケースを買ったミンは、七重にこれを届けに行く。

ミンの誠意がこもった真新しい画材ケースを受け取った七重は、その時から少しずつ、彼に心を開いてゆき、デ

ートを重ねるうちに、お互い強く惹かれるようになっていく。

二人は京都の街を歩きながら、ふと立寄った陶器店で、いつかミンが作った器に七重が絵付けをする約束し、

して「初雪の日にソウルの石垣道を一緒に歩く」ことも約束する。(雪の日に、ソウルの石垣道を一緒に歩くと、幸せにな

れるとの、韓国の言い伝え

ミンは約束を実現するため、父親に焼き物作りを教えてほしいと頼み込み、陶芸に真剣に取り組み始める。

しかし、祇園祭の宵山の日を境に、七重は突然ミンの前から姿を消してしまう。

絵皿作りの約束も、初雪の日に逢う約束も、叶えられないまま・・・数年後、二人は再会するのだが・・・・

「初雪の日に、デートした恋人たちは、幸せになる」そんなソウルの恋人たちの間で信じられている言い伝えから

生まれた、一途な恋の物語であった。

恋愛事情の今昔には、隔世の感があるのは分かっているのだが、今を生きる若い人達にも、こんな「直向きで純

な愛」もあるのだと言うことを、是非とも知って置いてもらいたいと思うのだが。・・・・・

~今日も良い一日であります様に~[ parts:eNozsjJkhAOz1FQjkyTTFMP0EPfcJEcTg6hAJhMjAyZjQ1MmAwCUCQfA]


~農繁期直前の長閑な田園地帯~

2014-09-15 | 風景

昔懐かし「クレヨン」を使って、散歩コースの田園風景を描いて見ました。

ところどころ、早稲の刈り入れが始まっているらしく、刈り入れの終わった土色の田んぼ、

刈り入れを待つ黄金色の田んぼ、まだ少し刈り入れまでには間のある黄緑の田んぼが、

まだら模様を描いて広がっています。

今年は豊年の様子で、農家の方にとっては嬉しい農繁期が、もうすぐやって来ますが、そ

嵐(農繁期)の前の静けさ、夕暮れ時の田園地帯は長閑さの中に眠っているようです。

今年も、もうすぐ美味しい新米が頂ける季節が巡って来た様です。

        ~今日も良い一日であります様に~

朝食後、お母さんの手のひらに抱かれて、ホッとするミカちゃんです

この素晴らしき世界:ルイ・アームストロング


きらきらと 照るや野寺の 百日紅   (正岡子規)

2014-09-13 | その他

この時期の車窓からの眺めは、街路や公園の”百日紅(サルスベリ)”の木に綺麗な花が咲き

乱れている。

灼熱の太陽が似合う夾竹桃や百日紅の花も、だんだんと終わりに近付いて来た。

公園のアメリカン・メイプルの葉が薄黄色に色付き始め、そして今、夾竹桃と百日紅の赤白の

花が街角を彩っている。

百日紅(サルスベリ)の花は、真近で見ると赤・白・ピンクの大房の様にとても綺麗だ。

当市で百日紅(サルスベリ)を街路樹に植えたのは、記憶を辿ってもそう古い事ではなく、まだ

20年そこそこのことだろうか?

私の実家の庭のサルスベリ(猿滑り)の木は、ひと抱えほどもある大木で、子供の頃に何回も

この木によじ登ろうと、向かった(挑戦)ものだが、その名の通りツルツルと滑って、遂に征服

することが出来なかったものだ。

一説に、”木登り上手の猿でさえ、滑って登れない木”からきているとの由来がある。

私が知る限りにおいても、こんなに木肌が滑らかで、ツルツル肌の木は他に例を見ないほど

である。

                  ~今日も良い一日を~

          まだまだ残暑が厳しくて~

 


♪こぶし咲く あの丘 北国の ああ北国の春~♪

2014-09-12 | 植物

早春に咲くこぶし(辛夷)の花、そして今は、葉と葉の間(はざま)に、鮮やかな真っ赤な実(種)が覗い

ている。

都会育ちの人は、この赤い芋虫みたいな実を、初めて見る人が多い様で「一体、これは何だろうか」と

しそうに首を傾げる

これが春告げ花の一つ「こぶし(辛夷」の、実なのである。

そう、、、あの『北国の春』 こぶし咲く あの丘 北国のああ 北国の春~・・・・・や、『釜山港に帰れ』

ぶし咲く春なのに あなたは帰らない~・・・・・と歌詞にも登場するが、これは純白のこぶしの花を

指している。

咲き誇る花々を愛でる人は多いのだが、花後に結実する実にまで、思いを馳せる人は少ないだろう

私は毎年、この「こぶし」の赤い実を見る度に、寒い冬をしのいでやがて訪れる、こぶしの咲く暖かい春

を予感する。

いつも散歩する公園の彼方此方に、こぶしの木が植えられていて、ちょうど今、赤い実がたくさん生って

おり、目を引いたのでちょっといてみた。

            ~今日も良い一日であります様に~

孫が、今日はモコ嬢(トイ・プー)を連れて、夕食にやって来た


♪枯葉散る~ 夕暮れは~♪

2014-09-11 | その他

歌が好きな人であれば誰でも知っているであろう、ご存知五輪真弓、1870~80年代に

青年期にあった人達は、彼女の大ファンがかなり多いはずである。

今更ではあるが、最近、私は「五輪真弓」に立ち返って、歌を聴き直しているところだ。

聴けば聴くほど、あらためて彼女の歌の上手さには、舌を巻いている次第だ。

彼女はギターやピアノの名手でもあり、日本のシンガーソングライターの草分け的存在で、

多くの楽曲を自からの手で生み出し、また多くの歌手に曲を提供してもいる。

彼女は「私は昭和中期の歌謡曲を聴いて育ち、日本の叙情的な良さの影響を受けています」

と語っている様に、彼女の歌は豊かな声質と歌唱と共に、内外から高い評価を受けてき

ている。

80年代後半から、結婚、出産、育児活動のために活動をセーブしてきたが、2000年代に

入り、再び活動を活発化させてきている。

御歳63になった今も、ベテラン歌手にありがちな変に技巧で誤魔化すことなく、以前に増し

て、豊かな声量・声質・歌唱力で、叙情的にまるく歌い上げる姿には、ただただ驚くばかり

ある。

近年、再び五輪真弓の古典的で普遍的な作風が、高い評価を受けているのは、当然と言

えば当然の話ではないでしょうか。

五輪真弓の、数ある楽曲の中でも一番好きな曲は、やはり『恋人よ』だろうか・・・・・・・・・

恋人よ  (五輪真弓)

   枯葉散る夕暮れは

来る日の寒さをものがたり

雨に壊れたベンチには

愛をささやく歌もない

恋人よ そばにいて

こごえる私のそばにいてよ

そしてひとこと この別れ話が

冗談だよと 笑ってほしい

砂利路を駆け足で

マラソン人が行き過ぎる

まるで忘却のぞむように

止まる私を 誘っている

恋人よ さようなら

季節はめぐってくるけど

あの日の二人 宵の流れ星

光っては消える 無情の夢よ

恋人よ そばにいて

こごえる私のそばにいてよ

そしてひとこと この別れ話が

冗談だよと 笑ってほしい

~今日も良い一日であります様に~


 ・・・・・・愛しきもの達へ・・・・・・

2014-09-10 | 風景

                           愛しきもの達へ

今日は、愛犬ミカ(チワワ)の何気ない表情をとらえ描いて見ました。

いつもの様に名前を呼ぶと、「エッ、何か?」と受け流す時の表情です。

まだ寝ないの~、朝が早いんだから~ もう眠たいよ~

時の流れに~鳥になれ IMAYUM/ITUWA

 


  ~今夜は中秋の名月~

2014-09-09 | 風景

今日は昼間が少し暑かったため、夕方につけ買い物を兼ねて、愛犬ミカ嬢(チワワ)の散歩に

出掛けました。

小高い丘の上の公園をゆっくりとひと回りした後、家族3人(?)で公園のベンチに腰掛け

て休んでいるうちに、だんだんと日が暮れてきて辺りが薄暗くなり、きれいな月が出ている

事に気付きました。

前方の黒々とした山の向こうの高空に、丸い大きな月が出ています。・・・アッそう言

えば、こ月は今年の「中秋の名月:十五夜」ではないか

それならばと、帰宅途中にスーパーに立ち寄り、」月見団子ならぬ串団子を買って来ました。

やはりそうでした・・・9月8日が今年の「中秋の名月」、縁側に出て見るとる、すっかり日

れてきて澄み切った空に、まん丸月(良く見ると、今年の満月は少し欠けています)が出てい

ます。

窓際にテーブルを引き寄せて、家族3人(?)だけの、ささやかな観月の抹茶の宴?を開き

ました。

昔から、十五夜か十三夜の片方だけの月見は、「片見月」といって縁起が悪いされているの

で、10月6日の十三夜も、また月見をしょうと思います。 

       ~今日も良い一日であります様に~

ささやかな月見の串団子

ジュリーロンドンのブルームーンをどうぞ


♪雨は降る降る~ 城ヶ島の磯に~ 利休鼠の雨が降る~♪

2014-09-08 | 風景

今日も外は、時折、秋雨がシトシトと降っている。                         

初秋の雨はまだ肌に暖かく、顔に当たる雨の雫は、心地よく心まで潤していく。

こんな日は、家の中で静かに音楽を聴き、また読書に勤しむのも良しである。

雨はよく詩(歌)に詠われる。

『雨』『雨に歩けば』『雨のささやき』『雨に唄えば』『長崎は今日も雨だった』等々、洋の東西を問わず

雨の情景は、それほどに人の心に染みわたるのであろう。

昔の歌で、好きな歌人・北原白秋の作詞による『城が島の雨』と言う歌がある。・・・今日は、この名曲

誕生秘話について調べてみた・・・・

城ヶ島の雨 (北原白秋作詞:梁田貞作曲)                                                    雨は降る降る城ヶ島の磯に 利休鼠の雨が降る
雨は真珠か夜明の霧か それとも私の忍び泣き
舟は行く行く通り矢のはなを 濡れて帆あげた主の舟
ええ 舟は櫓でやる櫓は唄でやる 唄は船頭さんの心意気
雨は降る降るひは薄曇る 舟は行く行く帆がかすむ

哀調を帯びたこの歌を聴いているうちに、その情景が浮かび上がってくるとても美しい歌である。

この歌が作詞されたのは、1913年(大正3年)白秋28歳の時である。

白秋が文壇に不動の地位を確立し絶頂の時期にあった頃、隣家に住む女性と親しくなるが、その女                                    性は既に夫から離婚を告げられ別居中であった、別れが決まっているとは言え人妻の身であり、その                          

夫から悪意(金目当て)をもって告訴(姦通罪~今は無い)され、二人とも投獄されてしまったのだ。                                             弟の奔走により間もなく釈放されたが、この一件で白秋は連日新聞紙上で糾弾される等、名声は地に堕

ち、青年白秋は”悔悟と自責の念”から、幾度も自殺を考えたと言われる。                               様々な事情に苛まれる中で、白秋はくだんの女性と結婚し(罪滅ぼしか?)、一時、三浦三崎の城ケ島に              

り住む。・・・・・その時の体験が「城ケ島の雨」へと結実していくのだが・・・。                                       しかし 、このような不安定な精神状態の中で、1913年(大正3年)島村抱月から日本の歌曲の質を高

めるためにと、歌曲の作詞を白秋(作曲を梁田貞)に依頼して来たのである。                                       白秋は一件や実家の破産などの影響で、極貧生活を強いられていたため、作詞の依頼は渡りに舟

であった。                                                      しかしこのような精神状態が中での詩作は、とても覚束ず期限だけが一日一日と過ぎて行き、一    

に想がまとまらない。                                                  ある日、思いあぐねた白秋が、自宅のある見桃寺から向ヶ崎に出て、対岸の城ケ島の遊ヶ島の辺

りを何気なく見ていると、木々の緑に秋雨が煙って絶妙な色合いに見え、まさに”侘び寂”の極致                   に見えた。

「利休鼠みたいな色だなあ~」、「そうだ!いろいろ考えても仕方がない。               利休鼠だ!今、一番身近な城ケ島を歌にすればいいのだ!」、かくして三崎の船唄「城ケ島の雨」                      

は「舟唄」として来上がった。                                              白秋の『城ケ島の雨』イコール梁田貞と、言われるほどの名曲をたった1日そこらで作り上げたの

である。                                                          作曲の梁田貞も、当然白秋とくだんの女の一件は(桐の花事件)知っていたし、同年代の者として           

秋の作詩当時の心情も理解しようとしていた。                                                それは詩の背景にある、詩人の心情が読み取れなければ、作曲などできないからだ。

梁田貞は、「城ケ島の雨」の中で白秋の心情を曲に重ね合わせたのであろう。                               雨は降る降る城ケ島の磯に 利休鼠の雨が降る 雨は真珠か夜明けの霧か それとも私の忍び

泣き♪白秋の自責と悔恨に苛まれた陰鬱な心情を表わしている。                                 それとも私の忍び泣き♪、哀調のメロディーの中に明るい透明さもあって救いが見えてくる。

♪舟は行く行く通り矢の端を 濡れて帆揚げた主の船♪                                              の部分は、事件に濡れて心の旅人となって、巡礼の船出をする白秋の姿を表わすものであろう。

ええ 舟は櫓でやる櫓は唄でやる 唄は船頭さんの心意気♪、                                 のメロディーは、心の船旅にある白秋の心情の舵取りを鼓舞、応援、勇気付けるものの様に聞

てくる。                                                          雨は降る降るひは薄曇る 舟は行く行く帆がかすむ♪、

前途になお困難が予想される、白秋の安否を気遣って見送る、梁田貞自身のメロディーである。

白秋の心情の変遷と行く末に焦点をあて、名曲を1日で作り上げた梁田貞も、また作曲の天才であ    ったと考えられるのである。 (出典~北原白秋伝「城が島の雨」より)

これは名曲『城が島の雨』の制作過程における背景なのだが、およそ歌という歌には、何がしかの   

物語が秘められているのであろう。

          ~今日も良い一日であります様に~

角鉢に昨年植え付けたイワヒバと野の草、コバギボウシの花が咲き始めました