『スティーブ・マックィーン』
往年のスーパースターである‘スティーブ・マックイーン‘は、ご存知の向きも多いと思いますが、スタントを使わ
ない、本格的なアクションスターのはしりとして、ハリウッド映画に一時代を築いた俳優でありました。
1950~70年代にかけて、世界の映画ファンを熱狂させた彼の主演作は、ほとんで観たほど、私は彼の大ファ
ンを自認していました。
中でも代表的な映画、あの黒澤明監督の七人の侍のリメイク映画である『荒野の七人』をはじめ、『ゲッタウェイ』
『パピッヨン』『華麗なる賭け』、そして『栄光のル・マン』などの名シーンが思い浮かんでくる。
当時、史上‘最高にセクシーでタフな俳優‘等と言われていましたが‘最高にセクシー‘であるかどうかは別に、私
は、彼こそ最も男っぽく、カラッとした俳優さんであったと思っています。
映画「栄光のル・マン」、これは70年代公開のアメリカ映画で、スティーヴ・マックイーンの主演映画で、戦後から
高度成長期に時代が移り、日本に最高に活気のあった時期でもあり、そんな時代のモータースポーツ・ブームの
先駆けとも言える映画でもありました。
男の子なら青少年期に誰でも経験する、「オートバイやレースカーに乗ってみたい。」と言う、ブーム好きの日本
人気質にも合い、日本でも大ヒットとなったものです。
モータースポーツに人一倍こだわりを持っていた、スティーヴ・マックイーンの情熱によって作られた作品で、
1970年の「ル・マン24時間レース」の現場で撮られたということでもありました。(日本も1973年には、このレー
スに初参戦し、その後‘ル・マン‘の名が日本人の記憶に深く刻まれるようになった様に思います。)
「栄光のル・マン」でマックイーンが乗った‘ポルシェ‘やフェラーリの名を高めました。
映画は‘ル・マン24時間耐久レース‘の現場を舞台に、物語は レースの終盤まで、激しいバトルを展開し、つい
に24時間 の最終周へと勝負はもつれ込んで行きます。
過酷な状況の中で、生死をかけたレースの繰り広げられる、人間ドラマはモータースポーツを描いた最高傑作
の一つと言えるのではないでしょうか。
また「大脱走」も、これまでに幾度となくTV放映された戦争物映画ですが、何と言ってもドイツ軍の捕虜収容所の
鉄条網柵を、オートバイを駆って、高々と飛び越え、大脱走を企てるシーンが焼きついています。
モータースポーツの中でも、マックイーン自身バイク乗りの名手であり、ノン・スタントの象徴的で強烈に印象に残
るシーンでした。
昔の映画なのですが、今観ても結構かっこ良く、楽しめる映画です。
そんな訳で、スティーヴ・マックイーンはセクシーと言うより、むしろタフで男くさいカラッとした、素敵な俳優さんだ
ったと思います。
そんな、 スティーヴ・マックイーンを描いて見ました。
スティーヴ・マックィーン~大脱走のマーチ