愛する妻のため、そして武士としての「面目と名誉」のために、命を懸けて果し合いに臨んだ男の物語、映画『武士の一文』を観た。 この映画は、私の好きな作家・藤沢周平の原作を、山田洋次監督のメガホンにより映画化されたもので、H6に公開、それを待ちわびて映画館に足を運んだものである。 とても印象に残っている映画であったが、昨日、TV再放映を観て感動を新たにした。 今は解散してソロ活動中であるスマップの、正に絶頂期の頃の、「木村拓哉」が主演している。 別に彼のファンではないのだが、確かにその演技には迫力がある。。。実に上手い。 今の時代、「不倫は文化」などと公言してはばからない時代であるが、この時代は、武士道に生きた侍の時代のこと、妻の不貞は、夫のお手打ちになっても仕方ない時代である。
~あらすじ~
幕末時代の海坂藩の藩主の毒見役を務める侍、三村新之丞(木村拓哉)は妻・加世(檀れい)とつましくも幸せに暮らしていた。 だがある日、毒見の際に食べた貝の毒に中り失明してしまう。 盲目になった新之丞は一時は絶望するも、妻・加世の支えもあり、光の無い世界に慣れてきたある日、加世と海坂藩番頭・島田藤弥との不貞を知ってしまう。 加世が島田に体を預けることを引き換えに、家禄を保ってきたことを知った新之丞は、加世を離縁する。 その後、新之丞は家禄の保持は、実は藩主の温情(自分のために盲目に。。。)からもたらされたものであり、島田の恩を着る必要は無ったのだ、島田は事情の分からない加世を弄ぶために、家禄を口実に加世を騙したことを知り、 島田に対し、自らの「武士の一分」を賭け、盲目と言う絶体絶命の状況の中で、己を捨てて果たし合いに挑み、島田の片腕を切り落とす。(島田は、その後自刃)
この映画で主演の木村拓哉は元より、妻役の檀れいや、中間役の笹野高史の演技が秀逸で、感動を呼ぶ。
日本アカデミー賞では主演女優・助演男優賞等の賞を総なめにしているが、ノミネートの段階で主演男優賞を辞退している。
ダイアナ・ロス~「ホール ウィー ホールド オン トゥゲザー」