一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

女流棋士との親睦将棋会2015(前編)

2015-03-30 00:38:58 | 将棋イベント
29日(日)は、「女流棋士との親睦将棋会2015」があった。これは女流棋士会主催の看板イベントだ。私が女流棋士に注目し始めたのは2007年にLPSAが設立されてからで、その後もLPSAを応援していたから、女流棋士会のイベントには縁がなかった。今回は和田あき女流初段のお誘いがあったから参加を決めたが、いい機会であった。
場所は東京・池上本門寺「朗峰会館」。12時30分開場、13時開演なので、11時すぎに家を出た。アクセス方法はいろいろあるが、私はいちばん電車賃が安いルートを選ぶ。すなわち東京メトロ+都営地下鉄で、11時50分ごろ、西馬込で下車した。
私は方向音痴なので、駅から必ず迷う。案の定、桜並木の通りに迷い込み、桜を愛でていたら、ずいぶん時間が経ってしまった。
地元の人に道を聞いて、朗峰会館に着いたのは12時45分ごろだった。
そこはホテルのような佇まいで、ロビーに入ると、その奥に味わい深い中庭があった。
寄ってみると、スーツ姿の団体がいる。その中のひとりが谷川浩司日本将棋連盟会長だったのでビックリした。きょうはこんな感じで、あっちこっちでビビりまくることになるのだろう。
会場がある4階に上がり、受付を済ませる。私は第1部の指導対局に申し込んでいるので、ここで抽選をする。当たったのは、本田小百合女流三段だった。彼女はW氏が大ファンで、これはいい土産話ができそうだ。
会場に入ると、逆凹型にテーブルが組まれていた。この内側に女流棋士が入り、指導対局を行うのだ。
その奥はステージがあり、手前には数列の椅子が並べられていた。指導対局を行わない人は、ここでイベントを見るのだ。
渡辺弥生女流初段がいたので、目礼する。昨年の将棋ペンクラブ関東交流会でお世話になったからだが、彼女は忘れているだろう。ちなみに今年の関東交流会は5月23日(土)である。
Tag氏がいたので、挨拶する。Tag氏、ずいぶん痩せていたので聞いたら、体調を崩していたらしい。この歳になると、お互いどこかがおかしくなる。体調管理にはくれぐれも留意したい。
私は入口に近い左側の椅子に座った。第1部の司会者である村田智穂女流二段の合図で、本日参加の女流棋士が入場する。2列で、先頭は室谷由紀女流初段と渡辺女流初段。このふたりは実行委員で、ほかに高群佐知子女流三段、飯野愛女流1級もそうだ。
続いて長谷川優貴女流二段が現れる。向こう側は分からなかった。彼女らが左右に分かれ、左側の彼女らは私の背中越しを通って、ステージに上るのだ。
さらにこちら側は、和田あき女流初段。きょうは振袖に袴だ。意表を衝いて高校の制服もあるかと思ったが、それはマニアすぎか。
こんな按配で女流棋士が次々と入場する。
伊奈川愛菓女流初段はきょうが誕生日。おめでとうございます。
中村真梨花女流二段は元気そうで何より。今期の女流名人戦はがんばってもらいたい。
谷川治惠女流五段はきょうも穏やかな表情だ。今回の実行委員長でもある。
矢内理絵子女流五段はきょうも凛々しい。
こうして眺めていると、マイナビ女子オープンの公開対局オープニングを思い出す。私は2011年を最後に観戦を卒業したが、ちょっと懐かしくなった。全員が壇上に上がり、まずは谷川実行委員長の挨拶。
「きょうは雨の予報でしたが、皆様の行いがいいので、降らずにすみました…」
何と、このイベントは「第24回」になるらしい。かなり歴史があるのだ。
続いて谷川浩司会長の挨拶。
「解説会などでは男性棋士だけだとギスギスしますが、そこに女流棋士が入ると、スムーズに運びます…。スポンサーの皆様、厚く御礼を申し上げます」
続いて池上本門寺総務部執事の、富澤錬真氏の挨拶。
「女流棋士との出会いは人と人との出会いです。…400年の昔、徳川家康が江戸に上る際、本門寺にお泊まりになり…」
続いて、女流棋士の紹介。ひとりひとり名前が呼ばれる。前列の10数人が呼ばれると後方に下がるが、この手法は昨年6月に行われた「女流棋士発足40周年記念パーティー」のときと同じだ。
女流棋士を撮影している客がいるが、これは2,000円の「女流棋士撮影券」を購入している。室谷女流初段などは「きものモデル撮影会」に出場すれば一番人気確実の美しさだが、それだけに、どうせ撮るならレフ版などを使ってしっかり撮りたいと思う。それが叶わないから、私は撮影券を購入しないのだ。
都合3列の女流棋士が呼ばれ、今回の参加女流棋士(奨励会員含む)は総勢44人とのこと。女流棋士会の力の入れ具合が分かるというものだ。
さて、いよいよプログラム開始である。指導対局の女流棋士は総勢15人前後。本田女流三段が見えた。場所は入口近くの左側手前で、ここに本田女流三段が来ることが分かっていたから、私はここに陣取っていたのだ。
本田女流三段は居飛車党の実力者で、いつもにこにこかわいらしい。何年か前に結婚してしまったのがアレだが、応援している女流棋士である。
「時間がないので、すぐに始めましょう。皆さん、平手でもなんでもいいですよ」
さっきパンフレットを見たら、指導対局は2回戦で、それぞれ1時間だった。ここは4面指しで、確かにこれでは慌ただしく、教わるほうも早指しを覚悟しなければならない。
本田女流三段が私の前に来る。
「ひ、平手でよろしいでしょうか」
私が恐る恐る告げると、本田女流三段、にこにこしつつも目を光らせて
「厳しいですよ」
「それで早いところ吹っ飛ばされちゃおうと思いまして」
「…こっちが飛ばされちゃうかもですね」
ということで、対局開始となった。

上手:女流三段 本田小百合
下手:一公
▲7六歩△8四歩▲2六歩△3四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲3四飛△3三角▲3六飛△8四飛▲2六飛△2二銀
▲8七歩△5二玉▲5八玉△5一金▲4八銀△6二銀▲3八金△2三銀▲1六歩△2四歩▲1五歩△9四歩▲9六歩△7四歩▲3六歩△8八角成▲同銀△7三桂▲3七桂△3三桂
▲3五歩△8五飛▲7七桂△3五飛▲3六歩△3四飛▲5六角△5四飛▲7五歩△2五歩▲2九飛△7五歩▲7四歩△7六歩▲7三歩成△同銀

平手戦は私だけ。本田女流三段との最初で最後の指導対局は、角換わりの将棋を教えていただくつもりだった。が、4手目△3四歩だったので、横歩取りの将棋になった。
「宣言」通り、本田女流三段はパッパッパッパッ指す。私は目の前に女流棋士が来たら指すようにしているので、私も指し手が早くなってしまう。
途中警戒しているスジもあったのだが、本田女流三段は素通りしてくれる。まずまずの中盤戦となった。
47手目は▲8二角も考えたが、ちょっとソッポの気がした。▲5六角が上級者っぽい気がしたので打ったが、どうか。
数手進んで、私は桂得を果たす。ここで次の手が問題だった。
(つづく)
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2 コメント

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お久でした (Tag)
2015-03-30 22:17:28
病気をして痩せたのは2回目、
丁度20年前結核性の病気で2か月入院した時以来です。
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元気第一 (一公)
2015-03-31 00:37:59
>Tagさん
お久しぶりです。
ちょっとビックリしましたが、いまは快癒されたようで、何よりでした。
私もお医者様と上手に付き合っていきたいです。
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