一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

悪夢の社団戦2024・第1日目(前編)

2024-07-20 00:40:27 | 社団戦
今年も社団戦の季節がやってきた。今年はコロナ禍から完全に開放され、団体個人戦は設定されなかったものの、全4日間の対局はすべて午前から始め、昼食タイムも設けられている。
私は今年も7部「将棋ペンクラブ」からの出場である。「大野教室」はすっかりご無沙汰しており、参加資格はとっくに消失した。今年こそ将棋ペンクラブで昇級したい。
対局場はおなじみ、東京都立産業貿易センター台東館。第1日目の6月30日(日)は、何とか参加することができた。
自宅最寄り駅前から都バスに乗ろうとするも、08時53分のバスには乗れず、本命の09時04分にも目の前で乗り遅れ、ちょっとマズい事態になった。熟慮の末、遠回りになるが、JR、地下鉄を利用することにする。
上野駅で銀座線に乗り換えるも、どっちのホームに行くか分からなかった。というのは私のうっかりで、ここが浅草と勘違いしていた。浅草は始発駅なので、出発ホームが2つあるのだ。
上野駅では無事浅草行きに乗り、浅草に着いた。バスだと貿易センター前に横付けするから楽だが、地下鉄はここから意外に歩く。私が毎回バスを利用したのは、いまさらながら正解だった。
定刻ぎりぎりに5階の会場に着くと、我がチームが誰もいない。やがてAkuさんと合流した。その後、ほかの参加者とも合流した。木村晋介会長もお元気である。元小学生準名人のN氏も、今年も参加。彼の参加は大将での1勝が約束されるので、ことのほか大きい。
ただ、藤原親子は欠席。Kan氏は事務局の仕事に専念するとかで、1日目は欠場。アントン、ベルクの外国人コンビも、東京には来られない。選手7名はそろっているのだが、もうひとりくらいほしいところである。
そこへ、阿部氏が棋友のF氏を連れてきた。棋力は四段という触れ込みだったが、本人に聞くと、二段あるかどうか……という。まあよい、それでも貴重な戦力である。
対局開始が近づいてきた。結局1回戦は、私が抜けることにした。
1回戦なので、主催者の挨拶がある。社団戦の歴史を話され、個人的にはためになった。
続いて所司和晴七段の挨拶。中國象棋のことを延々と話され、少々シラケた。これから社団戦に臨む選手をもう少し激励してほしかったと思う。
1回戦は翔風館POP。スターティングメンバーは、N氏、F氏、山野氏、山本氏、阿部氏、木村会長、Akuさん。
いよいよ対局開始だが、運営の不手際で駒が足りない。一部を除いて、対局開始となった。
戦型は、N氏相振り飛車、F氏も相振り飛車。山野氏は対振り飛車に居飛車穴熊、山本氏対振り飛車に左美濃。阿部氏も左美濃。木村会長は振り飛車。Aku氏は対四間飛車に…アレッ? 一段玉で対峙していた。Akuさん、対振り飛車には二段玉がよい。この基本的なことを、いままで誰も、彼女に教えなかったのか? これじゃあ勝てる将棋も勝てない。私も含めて、猛反省である。
4階に行くと、大野教室のShin氏がいた。Shin氏所属の「大野教室」は昨年3部に昇級し、今年は4階での対局となる。文字通り、私たちとは棲む世界が違ってしまった。
1回戦は抜け番だろうか。挨拶したあと、5階に戻る。
まず阿部氏が勝ち名乗り。10時38分、山本氏も勝った。不足の駒はまだ届いておらず、早く終わったところは感想戦をせず、駒を供する。
F氏は中盤でずいぶん優勢になったが、終盤で逆転され、10時53分に投了。木村会長は負け。11時、山野氏勝ち。これで3勝2敗だが、残りの2局が厳しい。すなわち、Akuさんは敗勢で望みなし。N氏のところは相手が居飛車に戻し相穴熊になったが、N氏が相手陣に金銀を打つも、相手も金銀を打ち返して、一向に局面が進展しない。
Akuさんのところは、Akuさんが意味不明の香を打ったところ(第1図)。

ここはふつうに△同金で何でもないが、相手氏は△6七香と打った。そこで私なら▲同金と取るが、Akuさんは▲6一香成と踏み込んだ。なるほど失礼、これはいい判断である。
以下、△6八香成▲同金寄△同角成▲同玉△6七銀に、▲7七玉が好手。ここはAkuさんがよく読んだ。以下△7八金▲8六玉△8五銀▲同玉△6一銀▲同竜△8四香▲7五玉(第2図)と進み、Akuさんの勝ち!

なんと、これで4勝目となった。将棋は諦めてはいけない、ということを教えられた。
さてN氏のところは、まだ金銀の打ち合いが続いている。でもN氏の攻めが切れ気味で、いまも飛車で急所の金を抜かれ、一気に敗勢になった。
それでもN氏は指し手を続ける。だが私も限界である。昼食を摂るべく、センターを出た。
浅草寺の中を通って、松屋を探す。以前は千石ラーメンでワンタンメンを食すのが定跡だったが、千石ラーメンは廃業してしまった。
しょうがないから代わりの松屋だが、それがなかなか見つからない。浅草周辺はけっこう道に迷うのだ。
そしたらOKスーパーがあった。こんなところでOKスーパーに会えるとは奇遇である。私は入店して、飴を買った。
牛丼屋は、吉野家があったので、ここで昼食とした。しかしこれからの厳しい戦いを思うと、味はあまりしなかった。
センターに戻ると、N氏が逆転勝ちしていた。「もっとすっきり勝ってください」。私は笑いながら忠告する。ただ小学生準名人をこれだけ苦しめるのだから、そのくらい社団戦のレベルは高いことが分かる。
さて、2回戦である。
(つづく)
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