一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

警察の無能

2024-07-15 23:33:15 | プライベート
最近見た戦慄の番組は、6月19日にフジテレビで放送された「アンビリーバボー3時間スペシャル・元アナウンサー・煙石博(えんせき・ひろし)さん冤罪事件」だ。
概要はこうだ。2012年10月11日、広島県の元アナウンサー・煙石博さんが逮捕された。この年の9月24日、広島県のある銀行で、ある紛失事件が起こった。その日ここに訪れた女性が、記帳台に66.600円の入った封筒を置き忘れた。15分後に戻ったところ、封筒はあったが、中身の現金がなくなっていたという。
銀行内にある4台のビデオを確認すると、その間、この記帳台にいたのは、おカネを下ろしに来ていた煙石さんただひとり。それで、警察は煙石さんを逮捕したというわけだった。
だが、身に覚えのない煙石さんは当然容疑を否認する。ビデオは全体的に不鮮明で、検察が言うほど、煙石さんの犯行の瞬間は映っていない。しかも、封筒に煙石さんの指紋も残っていなかった。
だが裁判では一審、二審とも煙石さんの有罪となった。でも煙石さんは諦めず、最高裁で争う。裁判費用も莫大なものになったはずだが、これは煙石さんの意地である。
そして、最高裁で煙石さん側が提出した無実の証明がすごかった。4台のビデオカメラを1秒ずつプリントアウトし、煙石さんが封筒からおカネを盗むことができないことを示したのである。
これが決め手となり、逆転無罪。煙石さんの名誉は回復されたのだった。この間、4年余りの月日が流れていた。ただしこのとき、煙石さんの無罪を主張したのは、4人の裁判官のうち、3人だった。この期に及んでも、裁判官の1人は煙石さんの有罪を支持していたのだ。
番組では、誰でも冤罪になるこの世の中は恐ろしい、というテイで締めた。だが私には、大きな疑問が残った。
煙石さんは封筒から66,600円を抜き取っていなかった。なら最初から、この封筒にはおカネが入っていなかったわけだ。
となると、最初は被害者とされたこの女性、この女性が真犯人だったことになる。つまり、誰かに盗られたと狂言をし、66,600円をせしめる計画だったのではないだろうか? これは小学生でも分かる推理である。番組では、なぜそこに言及しなかったのだろう。
なおこの場合、女性の勘違いだった、という言い訳は許されない。おカネの紛失から煙石さんの逮捕まで、2週間あったからだ。過失を申し出るチャンスはいくらでもあったからである。
警察も検察も、煙石さんが終始一貫して無実を叫んでいたのに耳を傾けず、煙石さんを犯人に仕立てた。それなのに、この女性の「おカネがなくなった」という証言は頭から信じている。警察も検察も、バカなの!? 誰が考えたって、この女性が怪しいではないか。ところが、警察も検察も、この女性を取り調べた形跡がない。
いやそれどころか警察、検察はこの女性のプライバシーを守り、現在は苗字くらいしか分かっていない。警察が容疑者を全力で守る。M1グランプリ並みの可笑しさである。
結局この事件は、2019年に公訴時効が成立した。そりゃそうだ。煙石さんは犯人ではない。警察のバカも検察のバカも、この女性には一切関わろうとしない。よって、ビデオに映っていない透明人間が真犯人ということになる。これじゃあ時効も当然であった。
世界は21世紀になって久しいのに、日本の警察・検察は、こんな軽微な事件でさえ、解決できないレベルである。
私が当ブログで何度も述べているように、「警察は無能」である。いや無能だけならまだいいが、無実の人間を逮捕し、刑務所に送ってしまうから始末が悪い。
よく、テレビドラマの警察と実際の警察は違う、と警察の関係者は笑う。そう、実際に違うのである。テレビドラマの警察はちゃんと事件を解決するが、実際の警察は無実の人を逮捕するからである。
さて、こんなアホな警察に私が不当逮捕されたらどうしようか。その後に起こったことを冷徹に記録し、社会に復帰したら、このブログにその顛末を長期連載しようか。
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