一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第82期C級2組順位戦10回戦

2024-02-17 23:14:56 | 将棋雑記
第82期C級2組順位戦10回戦が8日と15日に行われた。いわゆる「ラス前」で、ここで昇級者や降級(点)者が決まる場合があり、意外に注目度も高い。では、いくつか雑感を記しておこう。
まず、当ブログで数年前から注目していた佐々木大地七段は齊藤裕也四段に勝ち、6勝3敗となった。
しかし時すでに遅く、今期の昇級の目はない。今期、6局を終えて5勝1敗だったが、そこから佐藤秀司八段、横山友紀四段に敗れ、昇級圏外となっていた。
今期は順位もよく(3位)、最悪8勝2敗でも昇級があり、今期こそは昇級とフンでいたが、見事に裏切られた形である。
佐々木七段は先日のNHK杯で解説をやっていたが、早見えで的確だった。強いと思った。
しかしC級2組では基本給が安すぎて、いくら勝っても対局料が増えない。多くの強豪に勝ってタイトル戦の挑戦者になっていながら、どうして中堅棋士らに敗れるのか理解できない。
また、似たような状況で、八代弥七段もそうだ。八代七段は朝日杯優勝の実績があり、竜王戦は前期1組だった。
しかし今期は7勝2敗で、現在6番手。昇級はやや厳しい。
いくら将棋が強くても昇級しないと、そのクラスの将棋になってしまうのがつらい。
いっぽうの昇級争いは、冨田誠也四段、高田明浩四段、藤本渚四段が8勝1敗。藤本四段も今年度は勝ちまくっており、C級2組の1期抜けが濃厚だ。佐々木七段のように数年間もC級2組でくすぶっている棋士もあれば、1期抜けしそうな棋士もいる。これが順位戦といえようか。
最終戦で青野照市九段と当たっている安用寺孝功七段は、長谷部浩平五段に勝ち、1勝8敗となった。
ここで安用寺七段が負け、最終戦は全敗同士の一戦、となれば史上初?の珍事となったが、そううまくはいかなかった。
同じ1勝8敗で、瀬川晶司六段が2個目の降級点。
瀬川六段が1個目の降級点を取ったのは、2012年度の第71期だが、その後勝ち越しはあったものの、規定で降級点は消えなかった。この「イレズミ」がなかなかに効いているのだ。
今期終了後、瀬川六段の動向が注目される。
最終戦は3月12日。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする