一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2023年九州旅行・8

2024-02-03 22:19:06 | 旅行記・九州編
香椎線は福北ゆたか線をクロスした高架にあった。ちょうど、南浦和駅の京浜東北線と武蔵野線の関係みたいである。ちょっとアレだが、何か儲けた気分になった。
16時17分の列車に乗り、タイム14分で香椎下車。香椎はいままで何回か訪れており、松本清張「点と線」の舞台になったところで有名である。JR香椎駅から西鉄香椎駅まで歩くのが私の聖地巡礼で、この同じ道を主要登場人物が歩いている。
私は数年前ここを訪れたとき、沿道にあった本屋で「点と線」を買ったのだが、その本屋はその後、廃業してしまった。
西鉄香椎駅に着くと、駅横に老木がそびえていた。これは昭和30年代当時からあったもので、歴史の生き証人である。
とにかく腹が減ったので食事処を探す。しかしどうにも、ない。東京にいて便利なことは多々あるが、食事処に困らない、というのは大きいと思う。どの駅に下りても、ひとつやふたつの食事処がある。
ところが地方都市に行くと、その限りではない。相当気合を入れて探さないと、見つからない。
もう食事処は諦めて、天神へ向かう。西鉄香椎から貝塚線に乗り、17時09分、貝塚着。ここで市営地下鉄箱崎線に乗り換える。地下鉄ももちろん、「旅名人」で乗れる。
17時22分、中洲川端着。天神へはもう1駅だからここで地上に出て歩けばよかったのだが、ここで空港線に乗り換えたのが失敗だった。なんと逆方向に乗ってしまい、祇園に着いてしまった。
私は逆の方向へ乗り直したが、今度は中洲川端で乗り換えのようだった。福岡市の地下鉄もなかなかに複雑で、乗り慣れないと往生する。
あと一息で天神である。天神方向の地下鉄に乗り、やっと着いた。
さてこの時期の目玉は福岡市役所広場で行われる「福岡クリスマスマーケット」である。この訪問が「あんでるせん」とともに、私のルーティーンになっているのだ。ことにここ何年かは、自業自得で博多どんたくを見に行けない身になっている。それだけに、この時期の博多・天神訪問は自分の存在意義を確認するためにも、必要なのだった。
ところが今年のクリスマスマーケットは、入口にある英語のオブジェが設置されていなかった。どうでもいいことだが、私はがっかりである。
しかも相変わらず小雨が降っており、さらに私のテンションも下がる。会場内に入ることもなく、私は再び地下鉄に乗り、博多駅に向かった。
博多駅前でも同様のイベントをやっていたが、やはり人出は少なかった。それと気のせいかもしればいが、駅前の電飾が、例年より数が少ない気がする。なんとなく寂しいのだ。
これは、私自身の心が満たされてないからだろうか。いずれにしても、この時期の博多・天神訪問も、今年あたりで打ち止めにしたほうがいいかもしれない。
これできょうの目的は完遂したが、この3日間、私は列車ばかり乗っていて、観光らしい観光をしていないのだった。これは前日にきょうの予定を計画したとき気付いていたのだが、修正はしなかった。所詮ひとり旅であり、誰に指図されるものではないからだ。とはいえ、ちょっと計画性がなかった。
さて、本当に食事である。博多駅2階にある「博多めん街道」に行く。だが、予想に反して人が多い。この雨だから、屋外にいる人が建物の中に集まってきたのだろうか。
1階のうどん屋に行ったが同様で、私は待ってまで入りたくないので、ここもパスとする。
たまらず、筑紫口の博多デイトスアネックスに向かう。すると建物全部が工事中で、一切営業していなかった。なるほど、ここの客がごっそり博多駅内に流れたとすれば、混雑の理由も分かる。
おかげで私は、またも難民になってしまった。以前だったら、天神から博多までは徒歩で来ていたから、その間に食事処はいくらでも探せた。しかし今回は地下鉄を使い、スムーズに来てしまった。その副作用とは皮肉である。
私は博多駅の周りを探したが、ない。居酒屋の類はあるが、そこは私の目指すものではない。それで、甚だバカバカしいが、天神まで引き返すことにした。
国体道路に出るとウエストがあったが、他県もそうだったように、ここも居酒屋風になってしまった。それでパスし、その先のすき家に入った。朝に続いて、またも牛丼である。
牛丼並をかっ食らう。やはり美味い! しかし今回の旅で、7食中5食がチェーン店である。私がもう少し食に頓着していれば、また違った旅になっているのだが。
さあ、そろそろ九州とオサラバである。来年の同じ時期、私はまた九州を、長崎を訪れることができるだろうか。
博多駅に戻り、地下鉄で福岡空港に行く。最後まで「旅名人」を使い尽くした。
飛行機はスカイマーク026便・福岡発21時15分である。余裕で間に合い、登録を行う。座席指定は、非常口横の16Aが空いていたので、ここにする。往路で確認したときは横に窓があったし、まさか非常口を使う事態にはなるまい。
お土産も買って、あとは飛行機に乗るのみ。だがこの悪天候で飛行機が遅れ、この1便前のスカイマークは、出発が50分遅れになった。
「次の便と(出発が)一緒になっちゃうじゃない」
と、これから乗る客が不満を漏らした。お気の毒様である。
が、その不幸は私たちにも訪れた。なんと私たちの便も、出発が35分遅れることになった。
思えばこれが、悪夢の始まりだった。
(つづく)
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