ＰＰＰ

いま大詰めを迎えているＴＰＰではなくＰＰＰのフォーラムを聴いてきた。
ＰＰＰは、public private partnership　のことで、環太平洋ではなくもっと大きな国連が関与している組織だった。　

地域問題の解決には、自治体、民間企業、市民とパートナーシップを組んで行うＰＰＰの推進が不可欠。2006年世界に先駆けてPPPを専門とする大学院を東洋大学に開設した。その後、国内外計40の自治体と連携して、それぞれが抱える課題を研究し提言してきたという。岩手県紫波町のオガールプロジェクトや、フィリピン・ブトウァン市のエネルギー開発など、提案を踏まえて実現しているプロジェクトも登場した。
こうした活動が評価され、この度　国連PPP推進局より、世界の地方政府に対する支援と人材育成のための機関”国連COE”として認定を受けた。
今年で10回目の節目の年を迎えるフォーラムが、PPP for Local Governmentsをテーマに、ジェフリー・ハミルトン国連PPP推進局長による国連CEO認定式の後、東洋大アジアPPP研究所アドバイザーのマハティール・ビン・モハマド元マレーシア首相および石破茂地方創生担当大臣が基調講演をした。

「国際ＰＰＰフォーラム」プログラム　８月４日（火）
1400 開会あいさつ　 福川　伸次 学校法人東洋大学理事長
1410 国連COE認定式
　　挨拶　「国連としての東洋大学への期待」
　　ジェフリー・ハミルトン氏　 国連PPP推進局長
1430 基調講演「アジアの持続的成長とPPPの役割」
　　マハティール・ビン・モハマド氏　元マレーシア首相
1445 基調講演「地方創生とPPPの役割」
　　石破　茂　氏　 国務大臣　地方創生・国家戦略特別区域担当
1515 東洋大学ＰＰＰ10年の歩み 根本　祐二 東洋大学教授
1530 事例報告（1）岩手県紫波町 鎌田千市 紫波町（修了生）・・・官民が融合した複合施設を実現した
1545 事例報告（2）千葉県習志野市 吉川清志 習志野市（修了生）
1600 事例報告（3）フィリピン・ブトウァン市　 加藤　聡 (株)長大（修了生）
1615 事例報告（4）フィリピン・セブ州 徳江　卓 三浦市（修了生）
1630 閉会





「地方創生とPPPの役割」石破　茂　氏　
日本は、世界のどこもが経験したことのない早さで少子高齢社会に向かっている。
小さな地方が消滅する恐れが叫ばれ、このままでは首都圏といえども巻き込まれてしまう。何しろ、少子化が一番進む東京は消費するばかりだからだ。
子や孫、ひ孫の世代に至る過度の負担を先送りせず、よい資産を次世代に引き継ぐことを目指す。

日本の国土の8割が森林だが、林業や山村が衰退したのは、何故か？
「政策が、時代に合わなくなったからでなく、その現象に気付かず放置したからだ」
道路運営を民間にお願いしてオープンカフェとして開放するとか、公立学校の運営を民間に任せることにより、民間参入を推し進めている途中にある。

「自治体の街づくり」について市や町から“総合戦略”を、来年3月末まで出すように伝えている。
実行できないものをいくら難しく書いたからといって、それは作文であって、戦略ではない。

「やる気のある自治体とそうじゃないところが出てくるはず。国として、自治体に情報面、人材面、財政面で支援をするが、それにキッチリお応え頂けないところまで対象にしてしまうと、全てが潰れてしまうのでハッキリ区別する」と語る。




福川伸次東洋大理事長　モハマド元マレーシア首相　石破茂地方創生大臣　　ハミルトン国連PPP推進局長