安全保障―日本の針路

「安全保障　日本の針路〜２年目の安倍政権が目指す道〜」

『基調講演で、石破茂自民党幹事長は集団的自衛権について「日本だけが行使できずに、地域の平和と安定を守ることができるのか」と述べ、憲法解釈を見直して行使できるようにすべきだとの考えを示した。

パネルディスカッションでは、政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」座長代理を務める北岡国際大学長が、憲法解釈見直しの意義について「米国という強力なパートナーとより密接に組んで、周りの国から脅されないようにすることだ」と述べた。
磯崎首相補佐官は、集団的自衛権行使の要件について「自衛隊はアフガニスタンやアメリカには行かない。どう縛っていくかは法律論でできる。」と述べ、法律で一定の「歯止め」を設ける考えを強調した。』
読売新聞３月６日朝刊（詳細は、２８日付ジャパン・ニューズに登載予定）

冒頭写真は、休憩中のマスコミのカメラが並ぶ会場。






フォーラムを要約すると、次のようになる。
戦車は、戦時でも信号を守らなければならない程に、おかしな状態になっていた。
「積極的平和」は、何もしないということではなく、外交・防衛に関しては日米同盟を基本としつつ、その他の各国とも協力関係を拡大・進化させて、積極的に平和を維持していかねばならない。
また、グレーゾーンな事態を突かれても、対処でき得る法整備が必要だ。

戦争が出来る国にするのではなく、平和を維持するために法整備が必要。
「個別的自衛権(自国を防衛する権利)」はあるものの、「集団的自衛権」がないために、日本が攻撃を受けてないが、例えばアメリカ側にミサイルが飛んでいるのに撃ち落とせないことになっている。世界のどの国でももっている「集団的自衛権」は、日本だけが憲法に阻まれて行使できない。これをできるようにしようというもの。

現行では、日本が攻撃を受けたときは、アメリカが安保条約に基づいて護ってくれるが、アメリカの艦隊にミサイルが飛んで攻撃を受けても日本はミサイルを撃ち落とせない。その代わりに日本国内にアメリカの基地を提供することになっている。善意で基地を提供しているわけではなく、安保条約に基づく。

石破茂氏は、持ち時間45分間をピッタリ基調講演した。専門家だけに淀みなく、口が滑りすぎることなく要点を話したのは、さすがだと思った。