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挑戦する心

2013年11月13日 | 雑感

エベレストを最高年齢80歳で登頂したばかりの三浦雄一郎氏が、わずか10メートル先で講演する姿を見てきた。
タイトルは、「挑戦する心 ~人生はいつも『今から』~」。

檀上に現れる足取りは、80歳とは思えぬ無骨ながらもしっかりしたものだった。冒頭、エベレストをよちよち・・・・歩いてきましたと語る。
エベレストをスキーで滑空してパラシュートを開いて減速させるも止まらず、岩にぶつかって何とか生還した。そのとき、身体は5か所も骨折して歩けるようになるかどうか分からぬと医師に宣告されたという。
別のスキー最中に雪崩に巻き込まれ、死を予感しながらも、死んだらどうなるという死の先のことに興味が向いたといい、一方で雪崩という華やかな死を迎えるのも面白いではないかと思ったという。
また、60代の時に肥満から狭心症となり、その後に不整脈であることもわかり、今回のエベレストに出発直前の今年1月に不整脈の手術を受け、満身創痍で高齢なのに冒険するというのは死を達観した者の不屈の闘志というよりない。
今回は「標高8千メートル超で手巻きずしを食べたり、お茶会をしたりして十分楽しんだ。そして苦しみながら命がけで夢を達成できた」と遠征を振り返った。

70歳、75歳、そして最高齢80歳と老いに負けず3度のエベレスト登頂を成し遂げた。
65歳になってエベレストに登ろうと決意し、登山で最も重要な脚力や背筋力などを鍛えるために、両足首におもりを徐々に5キロまで増やし、背にも徐々に30キロまでの荷を背負いトレーニングしたという。

60代の頃、90歳になった父(三浦敬三)がモンブランをスキーで滑り降りたいと言い出したので、父がモンブランなら自分はエベレストだと考え始めたのだとか。
冒頭にエベレストをよちよち歩いた・・・・・・・はないだろうと思ったが、成功するために低い地点から日数をかけて徐々に身体を慣らして歩みを進める周到さは、そのようなことであったか。また、氏ほどの著名人には資金提供者にも恵まれ、神輿の上の者という見方もしていたから、不屈な精神論には説得力がある。また、報道で登頂成功しか知らされなかったが、実は下山時に立てぬ状態に陥り、体力回復を待って下山を果たしたのだとか。死をも達観した者しか語れぬ話であり、勇気をいただいた。
講演前に10分ほどの今回のエベレスト登頂ドキュメントを放映した。

困難に直面したときに、その者の真価が問われるというものだ。



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7 コメント

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有名人だから出来る (sugiura)
2013-11-13 05:12:54
そう思っていましたが、やはり表面に出ることはほんの少しなのですね。毎日の努力鍛錬があってこその成功なんですね。

一度は聴いてみたいですね。
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神業 (らいちゃん)
2013-11-13 07:14:14
80歳の三浦雄一郎氏がエベレスト登頂に成功したニュースには驚き、そして感動しました。
その御本人からの体験談は聞く人の心を打った事と思います。
80歳と言えば、一般の人は階段を上るのも辛くなる年齢と体力なのに、8848mの世界最高峰に挑み、そして成功するなんて神業です。
よい講演をお聴きになりましたね。
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コメントに 返信 (iina)
2013-11-13 09:21:30
(sugiura)さん へ
誰にも真似できぬことを成し遂げたので、有名にもなるのでしょう。
資金を集めるには、もちろん有名人だから出来ることにも繋がるのですから、善いことも悪いことも歯車のように
廻ります。



(らいちゃん)さん へ
ネリネを、練りに練って「ダイヤモンドリリー」の別名になったのですね。花びらの輝きが、ダイヤモンドのようだからとは
華やかなネーミングです。

三浦雄一郎さんは、からだが次々にトラブリ満身創痍なのにもかかわらず、自分を奮い起こしてエベレストに登ろうと
考え、その通りに登頂を果たす精神力は、並みの者にできることではありません。
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今が一番 (kawaiihukutyan)
2013-11-13 12:40:29
本当に何歳になっても挑戦する心を持ちたいと思うけど実行は難しいですね、
今より若くはならないし今が一番だとは分かっているんですよね。
でも心は忘れずに継続は力なりで努力をします。
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こんにちは (楽母)
2013-11-13 16:51:10
私ね、口先だけでああだこうだ言ってる大学の先生とか政治家って大っ嫌いなんです。
やっぱり実践した人からだけしか伝わらないもの、説得力?ってあると思うんです。
素晴らしい講演だった事でしょうね。
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人生いろいろ (延岡の山歩人K)
2013-11-13 16:57:02
「挑戦する心」
いつも思うのですが、iina様はこのような講演会によく行かれて
いいなiina

80歳でエベレストに登ろう~と考えること自体がすごいです。
なる程、夢・目標に向かって日常の生活の中で鍛えていたのですね
人間は、幾つになっても挑戦する心を持ち続けなければ・・と思いました。
「人生はいつも「今から」~
なかなか心をうたれる言葉でした。
やはり偉業をなしえた人の言葉には感動、そして重みがありますね。

九重夢大吊り橋は、私はまだ渡ったことが無いのです
(今回の初渡りは、F師匠でした)
大吊橋も含め、九酔渓には紅葉の時期に訪ねた事がありません
(人が多いので遠慮してます。)
来年は何とか最盛期に行ってみようと思いました。


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3コメントに ひとこと・・・ (iina)
2013-11-13 19:28:36
(kawaiihukutyan) さん へ
同窓会を「どうしょうかぃ」と悩まず出席するのは、なつかしい想い出を共有できるので いいものですね。
当方は、古里を離れて行方不明にされているようです。出張したときに、母校に寄ったところ住所を求めて来る
のは、精々60歳以降ですと話してましたが、有志が同窓会をやろうと思わぬ限り進展しません。哀し。
会社の同期会は、年に一度つづいています。

何事でも挑戦する志をもちつづけるのは、歳とともに億劫になりがちです。
「志」とは、「心に刺し」止め向かう気持ちとは誰かが申しています。




(楽母) さん へ
パネルディスカッションでは、大学の教授が出演しましたが、微生物を求めて世界中を歩く実践者でした。
南極の果てまで行き、ときには海水に潜ってサンプルを採集するのだそうです。こちらも気の遠くなるような地道な
研究者でした。
その分、融通が利かぬらしく主催者の社長が流行語の「おもてなし」を使ったことを批評して、観客にうけてました。(^^ゞ

此処でも、島将棋棋士と女流映画監督ともども最後は、思うようにいかぬ「困難に直面したときに真価か問われる」に
落ち着いたのでした。

三浦雄一郎さんは、ただ淡々と己の生き様を語ったという風でした。




(延岡の山歩人K) さん へ
三浦雄一郎さんは、強靭な身体と日々の努力の積み重ねが、目的をやり抜く力を与えてくれるのですね。

前にもふれたかと思いますが、講演会ではひと様のエキスを短時間に耳にいれられ、まことに重宝しています。
聴いてみなければ分かりませんから、散漫になりがちですがどんな種類の話も食わず嫌いにならぬよう心掛けている
つもりです。

ただ、きのうも予約した講演会があったのですが、あまりに寒すぎ明日から九州に行くために風邪でもひいたら大変
なので断念しました。

ハイ、明日に向かいます。でもブログは2日に1度の割合でつづけますから、コメントもよろしく残してくださいね。
帰ってから逐一コメントさせていただきます。  

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