「事故が多い、だから保険料を上げる」・それならゴールドでかけてきた永年の蓄積はどうなるの

2014-07-07 11:44:11 | 日記

 「事故が多い、だから保険料を上げる」

        それならゴールドでかけてきた永年の蓄積はどうなるの

 

「高速道路を逆走・曲がり切れず転落」など、交通事故のニュースの中に高齢者の運転によるものが増加している。中には、孫を学校に送りとどけた後に、子どもに接触などの事例も記憶に残っている。

ここに奈良県の報告がある。平成24年に8件・25年に5件(計13件)の転落死亡事故が発生。うち高齢者本人の運転によるものが9件(69%)である。前記の通り、高齢者の事故の多くは「転落」によるものであり、当事者、または同乗者が死亡するということが多い。

地方都市の特徴として、公的交通機関は路線バスが主流である。しかし、その路線バスも、利用者の減少の中で廃止、あるいは間引きとなっている。利用するには余りにも不自由である。

ここに、ある家族のブログがある。

「89歳の祖父がいまだに自動車を運転し続け、免許証を返上する気が全くありません。主に通院と娯楽(パチンコ)の足のために車を利用しています。幸い大事故には至っておりませんが、軽くぶつけたり、ぶつけられたりすることがちょこちょこあり家族は気が気じゃありません。今年強制的に車の鍵を取り上げようと家族で相談しているところなのですが」。

かく言う私も77歳である。大通りや交差点、慣れた道路などの運転には「まだまだ大丈夫」と強気を述べることができる。しかし、「車体をこすったり、ヒャットとするのは、慣れない路地に入ったり、バックをしたり、左折をしたり」のときである。スーパーの駐車場なども「危険な場所」の一つとなる。仮に事故を起こせば、被害者は子どもとなるケースが多い。それこそ、とり返しの付かないことになる。

今回、自動車保険料の基準となる「参考純率」を平均0.7%を引き上げるというニュースを見た。(7月5日・毎日新聞)その引き上げの対象は、交通事故の発生率が高い若者と高齢者である。車両保険をつけて、契約する場合70歳以上で9.5%の引き上げとなる。この金額は大きい。

述べてきたように、できれば「免許証返上」の決意は大切だと思う。だからと言って「保険料」の引き上げとなると一寸待てよとなる。

保険制度は、その適用が少ない時点から、例えば自動車保険であれば「長年のゴールド免許」による「蓄積の財産」があってはじめて保険である。

これは医療保険も介護保険にも言える。高齢となれば医療費がかさむ。そのような晩年を考えるからこそ、若いときに、健康なうちから、収入に応じた保険料を負担してきたのではないか。

「保険制度は互助制度」であると同時に、「嫌ならやめよ。保険料は返さない。今までの加入は無駄になりました」という「継続を強制する面」を持っている。

医療・介護保険もそうである。「補償が大きくなる高齢者」は自己負担を増やす。それは「保険制度」とは言えない。

前に戻ろう。高齢者の運転は避けることが望ましい。免許の返上は真剣に考えるべきである。私もそうしたいし、そのように計画をしている。同時に「高齢者の足を確保する、公的交通手段の充実」を自治体に求める取り組みにシルバーパァーを発揮する一人でありたいと思っている。

高齢者が運転を続ける「リスク」と「保険料を上げる」は別次元の問題である。

 

 

 

 




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