すべてが底流でつながっている、国の行く末

2013-12-27 10:52:07 | 日記

  すべてが底流でつながっている、国の行く末

 

沖縄仲井眞知事の変身は何を意味するのか。

民主党政権下であったとは言え、沖縄の県民、政界が一致して、辺野古沖埋め立て反対を方針として闘い、その陣頭にたってきた知事である仲井眞氏が「おどろくべき立派な内容の提示を頂いた」という最大級の賛辞を安倍首相にのべ、そして「良い正月を迎えることができる」という言葉を口にして東京を去った。

何があったのかと疑いさえ浮かぶ、これまた電撃変身である。

確かに「沖縄振興」という銀行券がついたことは確かである。基地負担軽減という名の米・軍事力の県外移転の促進、あるいは地位協定の見直しといったことが取り上げられたことも事実である。しかし、これとて「相手のあること、努力を約束する」という範疇のものでしかない。

現に25日、ヘーゲル米国務長官は、「自然環境の影響を最小限に抑えることは日米共通の目標」と述べつつも、「日米地位協定の改定や米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止などには言及をしていない」と、沖縄タイムスは報道している。(12月27日)

知事は、どうして今、埋め立て申請の承認に走るのかという疑念は、またしても消えない。

12月21日の沖縄タイムスの記事をコピーした。大田元知事へのインタビューである。

「僕は戦争を体験している。沖縄戦の中で学生による「鉄血勤皇隊」が編成され、多くの学友を失った。『二度と戦争はさせない』との決意はここから生まれた。特定秘密保護法が成立し、国家安全保障会議も設置された。集団自衛権の行使容認など憲法改悪に前のめりになり、戦争のできる国を目指してひた走っている。すべては低流でつながっている。沖縄として新基地建設を認めるのか、それとも断固拒否するのか。戦後最大の岐路に立つ沖縄の命運は、県民が選んだ仲井眞知事に託された。・・・略・・・基地を受け入れ身を引くようなことはしてほしくない。個人の問題ではなく、沖縄全体に影響が出る。そこは間違えないでほしい」。

しかし、知事は、その4日後に「新基地建設」(埋め立て)を承認した。

再度述べたい。仲井眞知事の心意は、そして安倍首相とはどのようなことが話されたのか。

これも「秘密保護法」の網の中に包み込まれてしまうのか。

ひた走りに走る先にある「国の姿」は。その底流はつながっている。

穏やかに過ごしたいと念じていた年末、いらだちを感じるのは私だけであろうか。