世界第6位の長い海岸線を見て、日本の防衛は・・・・・

2013-12-17 16:31:03 | 日記

  世界第6位の長い海岸線を見て、日本の防衛は・・・・・

17.000円のフリーきっぷ(ジパング倶楽部)の旅。12月7日のブログにも書いたが、青森から秋田までの海岸線「五能線147キロメートル」。そして秋田、新潟間の273キロ。

車窓から眺めていた日本海沿いの漁村、そして道路は、今は雪に埋もれているのだろうことを想像している。「雪の日本海」も格別なのだろうが、それは、「暖かいシートと快い暖房」の効いた列車の車窓から眺めてのことである。自分の身には、寒さも不自由さも感じない。まさに傍観者の立場である。だから車窓からの景色をつまみに「ワンカップ」などと言えるのだろう。

そこで、次のことを考えてみた。

「小国」日本と言いつつも、北海道から沖縄、そして与那国島まで。ウナギのような土地だが決して小国ではない。ましてや、その海岸線の総距離たるや3万3900キロメートルである。地球の一回りよりは一寸短い(赤道距離の85パーセント)と辞典は教えてくれる。

これだけ長い海岸線を持つ日本は、世界の中では第六位である。大国アメリカ合衆国も足元には及ばない。

この海洋国、日本の防衛をどうするのか。今、やかましく語られている。超近代的戦闘機の購入、果ては「未亡人製造機」といわれているオスプレィ戦闘機の購入、そしてイージス艦、潜水艦の増強を打ち出してきている。

この海軍力(海上自衛隊)は、アメリカ、ロシアにつぐ世界第三位とも評価されていると専門誌は報じている。

そこで問うてみたい。

防衛のための軍事力増強である。それでは世界第六位と言われている、長い海岸線のすべてを防衛圏に治める。いわゆる「侵略阻止」の方針が立てられるのだろうかという率直な疑問である。

侵略を試みようとすれば、どこからも入れられるだろう日本の海岸線だということである。

車窓から眺めた、僅か500キロメートルの海岸線を前にしてもそのことを考えた。

軍事力では守れられるものではないと。

そこで、もう一つの想定が頭によみがえった。

それは、日本国民「総憲兵」の出番をつくることであると。

あの世界大戦の終盤。軍備の補強に窮した政府は、国民に金物の供出を求めた。銅像やお寺の鐘、果ては鍋、釜に至るまで。そんなことで軍艦が作れるわけではない。政府は百も承知であった。狙いは別にあった。

住民の目は、金物を残している家がないかの「魔女狩り」に移った。「誰々さん家の箪笥のトッテが残っている」という具合に。

このようなことを述べれば、戦後生まれの者は「バカバカしい」と一蹴するだろう。しかし、そのような事実があったことは、私たちの記憶に厳然と生きている。

その監視社会に国民を配置させる。それなら「攻めてきたぞぅ」と声を上げさせることはできる。そのような国民づくりはできる。

強行された「特定秘密保護法」が、その出番を待っていることを指摘しないわけにはいかない。

それが、長い海岸線を見ながらの回想であった。