気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

南円堂の右近の橘

2015-12-26 16:45:10 | 散策
昨日は朝から自宅での立礼でのお稽古、
八畳間ではなかなか温かくならないので、
思い切って、六畳間に移動させました。
   
師走とは思えない暖かい日で、少し狭いですが
北側に面し、窓からの明かりも入りこみ、
違った雰囲気で、喜んでいただけたでしょうか。

昼からは急に雨が降り始めました。
午後二時から、奈良市内にて
「知っとこ!奈良~元興寺の節分会とガゴゼ~」の講座に
百人ほど受講生で、時間いっぱいのお話の数々
小雨ですが、西の空は明るくなっており、
夕刻まで時間が空いており、自然と足が奈良公園へ。
 
秋風や 囲いもなしに 興福寺』 正岡子規
興福寺には塀がなく、奈良公園の鹿も出入り中ですね。 
南円堂前より
夕暮れの興福寺の南円堂には、足を止める観光客は少ないですが、
八角円堂は重要文化財なのですよ。
  
この堂の向かって左側に、キンカン?の実がいっぱい
帰って調べますと、違いました。
右近の橘といわれる、『タチバナ』の実でした。
ちなみに左近は桜ではなく、藤原氏の棚に。
 
日本に古くから野生していた日本固有の柑橘で、
酸っぱく、食用には向かないそうですが、
古事記では「是今橘也」との記述があり、
田道間守のお話から、タチバナの由来や
『橘』が菓子の祖とも。
また葉は常緑で、松と同様に永遠性があり、
万葉集で、聖武天皇は
 『実さえ花さえ その葉さえ
  枝に霜降れど いや常葉の樹
』と   

南円堂は、西国九番の札所でもあり、
御詠歌がお堂の上に掲げられております。
春の日は 南円堂に かがやきて 三笠の山に 晴るるうす

御本尊の、不空検索観音菩薩様に扉越しに
ご挨拶をしましたが、
御開帳時に、お姿を是非拝見したいものです。
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