気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

南天の実は三冬で

2015-12-23 17:10:15 | 季節の花々
庭に、紅白それぞれの南天が植わっており、
初夏の頃、同じように白い小花を穂状につけ、
晩秋には、枝先に小粒ですが球形の実がなりました。

南側は陽の光がいっぱいで、たくさんの白い実が房状に

日当りや 南天の実の かん袋」 一茶 

それに反して、
北側の小庭では歯抜けの赤い実が、
日当たりが問題なのか、さみしい限りです。


南天
「難を転じて福となす」ところから縁起の良い木とされ、
お正月には、福寿草と共植えされたり、
鬼門や玄関などでも良く目にします。
江戸時代の『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』には、
「南天を庭に植えれば火災を避けられ、効き目がある」と、
どこの家にも南天が「火災よけ」として植えられるようになり、
さらに「悪魔よけ」として玄関前にも植えられたそうです。
現代の日本にも、色々な習俗として各地に残っておりますね。

南天は実の時期が長いため、
三冬の季語として「南天の実」「実南天」が用いられます。
この三冬とは、初冬・仲冬・晩冬(孟冬・仲冬・季冬)を指し
冬のこの三か月、陰暦では10月・11月・12月が相当し、
太平記に、
潜竜は三冬に蟄して、一陽来復の天を待つ
とあり、昨日は「冬至」で、ブログにふれたように
「一陽来復」、運気が上昇し、よい新年に

南天を 食べに来る鵯(ひよ) 寝正月
               草間時彦
もうこれ以上、赤い実を食べないでくださいね。