細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

昭和質店の客   佐江 衆三

2011-06-21 22:21:01 | 読書メモ さ行

《内容》
昭和14年、満蒙開拓団員として大陸に渡り、終戦直前、「自決」命令により妻子と父に銃口を向けた柳田保男。戦地から帰らない恋人を待ち続ける六区のレヴューガール染子。23歳で応召し、ニューギニア戦線で地獄の敗走の果てに息絶えた小説家希望の矢野進。―浅草栄久町の路地裏にある「昭和質店」が出会った三人それぞれが生きた「昭和」と「戦争」。
           (紹介文より)

―――蒋介石が「暴を以て暴に報ゆるなかれ。われわれは日本軍閥を敵とするが、日本人民は決して敵ではない」と


―――共に死ねることのよろこびを、私は忘れることができません。幼い子供たちに辛い逃避行を終わらせ、誰もが敵に生き恥をさらさず、親子兄弟が手に手をとりあって共に死ねる、日本人らしい誇らしい死――自決を、誰もが喜びとしたのでした。


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