細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

蒼の悔恨 堂場 瞬一

2009-09-27 21:31:21 | 読書メモ 
蒼の悔恨   著者 堂場 瞬一

《内容》
雨の横浜―「猟犬」と呼ばれる男、神奈川県警捜査一課・真崎薫の孤独な戦いが始まる!連続殺人犯・青井猛郎を追い詰めた真崎だったが、コンビを組んだ赤澤奈津をかばった一瞬の隙をつかれて深手を負い、逃走を許す。捜査から外されるも、青井を追い続ける真崎。犯人が次に狙う標的とは?そして真崎、赤澤、青井を結ぶ意外な接点とは?警察小説の名手が描く、緊迫の長編サスペンス。
           (紹介文より)

K

とんび 重松清

2009-09-27 21:25:51 | 読書メモ さ行
とんび     著者 重松清

《内容》
つらいときは、ここに帰ってくればいい。昭和37年、ヤスさん28歳の秋、長男アキラが生まれた。愛妻・美佐子さんと、我が子の成長を見守る日々は、幼い頃に親と離別したヤスさんにとって、ようやく手に入れた「家族」のぬくもりだった。しかし、その幸福は、突然の悲劇によって打ち砕かれてしまう―。我が子の幸せだけを願いながら悪戦苦闘する父親の、喜びと哀しみを丹念に描き上げた、重松清渾身の長編小説。
        (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――ほんとうにつらいのは、悲しむことすらできず、ただ、ただ、悔やみつづけ、己をせめつづけるだけの日々なのだ、と。


―――見えるもんを見るんはサルでもできる。見えんもんを見るんが人間さまじゃ


―――人生には、どうしようもないすれ違いや食い違いや、一歩遅れのことや、先走ってしまうことがある。ひとが生きるいうことはそういうことなのだと―――

デパートへ行こう! 真保裕一

2009-09-27 20:03:43 | 読書メモ さ行
デパートへ行こう! 著者 真保裕一

《内容》
所持金143円、全てを失った男は、深夜のデパートにうずくまっていた。そこは男にとつて、家族との幸せな記憶がいっぱい詰まった、大切な場所だった。が、その夜、誰もいないはずの店内の暗がりから、次々と人の気配が立ち上がってきて―。一条の光を求めてデパートに集まった人々が、一夜の騒動を巻き起こす。名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開。
        (紹介文より)


☆☆☆☆
―――生きるには何より気力がいる。恥を忍び世間や身内の視線に耐えていくには、ふてぶてしくも厚かましいまでの逞しさが必要だった。そんな気力と図々しさがあれば、もとよりどうやったって一人で生きていける。  (中略) けれど、誰の支えも、生来の逞しさもなければ、心はすり減っていく一方なのだ。
 

楠の実が熟すまで 諸田玲子

2009-09-27 13:44:07 | 読書メモ ま行
楠の実が熟すまで  著者 諸田玲子

《内容》 
将軍家治の安永年間、帝がおわす京の禁裏では、出費が異常に膨らんでいた。経費を負担する幕府は頭を痛め、公家たちの不正を疑う。が、確証はなく、探索に送り込んだ者たちも次々に命を落とす。御徒目付の中井清太夫は、最後の切り札として、姪の利津に隠密御用を命じる。御取次衆の下級公家、高屋康昆のもとに嫁ぎ、証拠を押さえるのだ。期限は秋、楠の実が熟すまで。利津はひとり、敵方に乗り込む…。女隠密、利津の運命は。
          (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――「樹木はよいの。どっしりと構えて、何事にも動ずることがない」
 「ほんまや。花が散って実が落ちたかて、翌年にはまた花が咲いて、ほんで実ぃもつきます」

チェーン・ポイズン 本多孝好

2009-09-27 10:06:23 | 読書メモ は行
チェーン・ポイズン 著者 本多 孝好

《内容》
誰にも求められず、愛されず、歯車以下の会社での日々。簡単に想像できる定年までの生活は、絶望的な未来そのものだった。死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた、謎の人物からのささやき。「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?1年頑張ったご褒美を差し上げます」それは決して悪い取り引きではないように思われた―。新境地を開いた驚愕のミステリー。
             (紹介文より)

★★★★★
―――人はみな孤独です。誰だって一人分の孤独を抱えている。そんなものに重いも軽いもない。等しく一人分の孤独を、みんな抱えているんですよ。一人分なら耐えられる。そういう耐性を人間は備えているはずです。

英雄の書 (上)(下) 宮部みゆき

2009-09-27 08:12:06 | 読書メモ ま行
英雄の書(上)    著者 宮部みゆき

《内容》
お兄ちゃんが人を刺すなんて・・<英雄>に取りつかれた最愛の兄を追って、少女は物語の世界に降り立った。そこで彼女は、すべての物語が生まれ帰する一対の大輪を前に、恐るべき光景を目にしてしまう―。
         (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――名の無い、個としての存在の無いものになってしまいたい、闇雲で出し抜けな、強い願いがこみあげてきた。ここで無になってしまいたい。


―――幸せは何と脆いものだろう。喜びは何と容易く奪い去られるものだろう。当たり前のように享受しているうちは、わからないけれど。
そして―――邪悪は、何と巧みに人の心の隙に付け入るものなのだろうか。

園芸少年 魚住 直子

2009-09-27 07:11:33 | 読書メモ あ行
園芸少年 著者 魚住 直子

《内容》
高校生活をそつなく過ごそうとする、篠崎。態度ばかりでかい、大和田。段ボール箱をかぶって登校する、庄司。空に凛と芽を伸ばす植物の生長と不器用な少年たちの姿が重なり合う、高1男子・春から秋の物語。
       (紹介文より)

☆☆☆☆