日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

リアリティーかロマンか

2018年03月18日 17時33分10秒 | 思うがままに
明日の講座のプリントも出来上がり、少しホッとしています。

美輪明宏さんのコンサートに行ったときのことです。

休憩時間の年配女性の会話。

「美輪明宏って、私たちと同じくらいの年だよね。さっきちょっとよろけたよね。私たちとどこも違わないね〜」と。

美輪明宏さんのコンサートは歌に踊りに楽しいおしゃべり。

リズミカルに踊った時に、確かに一回だけ、ヒヤッとした場面はありましたが、それはそれはすばらしいステージだったのです。

その美輪明宏さんと、私たちはどこも変わらない?

ちょうどそのころ、

ハゲ〜
ちがうだろ

と、秘書をなじる豊田真由子さんがニュースで引っ張りだこ?だったので、彼女の声が聞こえてきそうでした。

ち が う だ ろ …

いつまでも話題にしてごめんなさい(笑)

2、3日前、一人カフェにいました。

隣の席に、年の頃は70代中ごろの女性4人。

話題は北の桜守。

「吉永小百合って、私たちと同じくらいの年なんだよねぇ〜」と、嬉しそう。

女性はなぜ、年齢だけで、共感を持つのでしょう。

高倉健さんは男性が憧れる男性でした。いくつになっても健さんは健さん。

オレと同じ年なんだよね〜と嬉しがる男性はあまりいなかった。

男性と女性の違いでしょうか?

私は学生の頃、そんな高倉健さんの魅力に気づかなかったから原宿の小さなカフェで静かにコーヒーを飲んでいる健さんを間近で見ても「あら、高倉健さんだわ」くらいしか思わなかった。

晩年の健さんは、やはりカッコ良かった。高倉健さんは、最後までおじいちゃんにはならなかったのです。

吉永小百合さんは、キレイな女優さんということはわかるのだけれど、今ひとつ、演者としての魅力がわかりませんでした。

しかし…

今回、北の桜守を見てわかったような気がします。

どんな役を演じても吉永小百合さんにしか見えない…と言われるのは、高倉健さんと同じようにやはり孤高の人だからかもしれません。

悪役も似合わない。
娼婦も似合わない。
おばあちゃんも似合わない。

そんな小百合さんが、認知症?を患う役によくチャレンジしたなぁ…と思いましたが、やはり悲惨なことにはなりませんでした。

すべてに美しさを追求した映画だったと思います。

人間の情の美しさ
北海道の厳しいけれど美しい景色
満開の桜

彼女のもっている魅力を十分に引き出された映画の作りは、何と言ってもリアリティーよりも夢とロマンを第一に考えたもの。

だから、見終わった後のモヤモヤがないのです。

今の映画に欠けている部分かもしれません。
私は、樹木希林さんの認知症のお母さんの役も可愛いと思っています。希林さんは、リアリティーを求めて、入れ歯まではずして演技に挑みました。けれど、希林さんだから、違和感がなかったのです。

実際に私の母も認知症になりましたが、あんなキレイだと言われた母の面影はなくなりました。でも可愛いかった。

もし、こんなリアリアリティーを追求した映画だったらサユリストは世を儚んで、ショックから立ち直れないでしょう。

吉永小百合さんと同年代の男性にとっては小百合さんは、青春そのもの。
永遠の恋人なのです。

主人公のてつさんが、認知症になっても吉永小百合さんならば美しい。

ロングの白髪をおさげにした可愛いおばあちゃん。

なんだか、あのヘアスタイルが同年代の人に受けそう。

回想シーンの若いお母さん役よりも年をとったお母さん役のほうが数段美しかった。

さて、私は子どもの頃からオードリーヘップバーンが大好きで、彼女は今でも色あせていないですよね。

晩年の彼女は内面の美しさも加わり、私は最後まで好きでした。

マザーテレサを演じたオリビアハッセーは若い頃は本当に美しかった。しかし、潔く年齢を重ねたオリビアハッセーのマザーテレサも十分美しく魅力的でした。

最近は、テレビで、どうして必ず年齢をテロップで入れるのでしょう?

年齢は隠すことではないけれど、毎回、毎回公表する必要もないのでは…?(荻山貴美子)
コメント
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