大分前のことです。
山手線に乗っていたら、4人~5人の元気な中年女性たちのハイテンションなおしゃべりに花が咲いていました。少々賑やか過ぎるとは思っていましたが…。
ふと、私の隣に座っていた60代位の男性が イラついていることに気づきました。「チッ!ウルサイ!」と何度も何度もつぶやいています。
私はその男性のほうがよっぽどうっとうしくて席を変えました。
相変わらず「チッ!チッ!」と不機嫌極まりない顔。しばらくしたらスッと立ち上がり、その元気な女性たちのそばに行き怒鳴りはじめました。「お前ら、うるさいんだよ!」。
一瞬他の乗客が凍りつきました。
私は心の中で言いました。
「うるさいのはア ナ タ …」と。
私は好き嫌いがハッキリしている人間です。不機嫌な人が一番苦手。穏やかな人は心が安らぎます。この両極はインフルエンザよりもノロウィールスよりも伝染速いです。多分!
多分…というのは私はインフルエンザにもノロウィールスにも罹ったことがありませんので…。
スワミ・シヴァーナンダ師はこうおっしゃいました。
【心には陽気と陰気という2極がある。今、喜び、5分後にはふさぎ込む。その波が交互する。
陰気な気分の人には、他者の陰気な考え、エーテル体の中のアーカーシック・レコード(宇宙の過去の記録)から陰気なものが引き寄せられる。
一方希望に満ち自信があり、快活な人は、他の同じ陽気な性質を引きつける。明朗で前向きな人は、何をしても成功する。
ふさぎ、怒り、憎しみなど消極的な気分の人は他者に危害を与える。これらの感情は他者に伝播し、第三者にも破壊的な心の活動を生んでしまい精神界に大きな害を与える。逆に楽しく、快活な気分の人は社会の宝である。人々に幸福を施す。
若くて美しい女性が、鼻におできができた時は、顔を隠して人前に出てこないのと同じように、落ちこんだり、憎しみや嫉妬の気分の時には、友人や他者と付き合ってはならない。この陰性な気分は人に伝染するからだ。これは社会にとって脅威となる。
祈り、瞑想、歓びを思うこと、オームを唱えること、讃歌を歌うことによって、落ち込みから這い上がることができる。陰気にふさぎ込んではいけない。そんな時は熱心に真言、オームを唱えなさい。「私は、歓びに満ちている」「歓びが私の本来の姿だ」と繰り返すとふさぎは消える。このふさいだ気分はいろいろあるだろう。曇り空の天候、良くない人との交際、消化不良、アストラル体の霊性の影響、過去のふさぎの印象の再現などが、人をふさぎ落ちこませる。利己的な気分のときには、我を忘れた奉仕活動を始めなさい。何事にも関心が薄い時には、愛、親切、忍耐の心で人と交わるようにしなさい。】
山手線内の、この男性はあくまでも他者を自分に合わせようと試みたのでしょう。そんなにイラつくなら車両を変えればいいんです。
こんな不機嫌な人が家にいたらテンションが下がり、家族はたまったものではないでしょうね。
渡辺和子先生もおっしゃっていました。不機嫌は環境破壊…と。
周りを無理やり変えようとして思い通りにいかないとイラつく。これが高じて事件が起こっているのでしょう。
テレビの音がウルサイ!携帯電話がウルサイ!話し声がウルサイ!笑い声がウルサイ!気にしたら生きていけませんね。山にでも籠らない限り…
私はこのゴールデンウィークは編集作業に没頭します。
テンションが下がらないところに身を置くつもりです。それでは皆さん、素敵な休日を(荻山貴美子)