退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#1241: Opening up a Pandora’s box

2019-07-07 10:40:57 | アメリカ便り
蒸し暑い日が続いているアメリカ中西部です。

今日のお題も英語ですが、意味は先日の題とほぼ同じです。

‟開けちゃいけない箱のふたを開ける”。

先日のニュースで‟これぞアメリカ”的ニュースを見たので、こんなことには疎い日本の皆様にお教えいたします。

‟アラバマ州で妊娠中の女性に対する殺人罪が取り消されました”。
‟アメリカでよく起きている人殺しでしょう?!”
と思ったら大間違いなのです。

殺人罪が問われていた人は撃たれた側なのです。
どうして?、と思うでしょうね。

これがまさしく、時には非現実的となるアメリカ社会、そして、その法律なのです。

この撃たれた人は妊娠5か月、そして妊娠を知っているのに仕事仲間に痴話もめで、喧嘩を吹っ掛けたのです。
この仕事仲間は命の危険を感じ(と言ってます)妊娠女性に拳銃発砲。
弾は妊娠女性の腹にあたり、胎児を殺害し、女性にけがを負わせたそうです。

ちなみにこの発砲事件は去年の12月4日に起きたもので、発砲した女性はセルフディフェンスでの発砲と言うことで無罪となりました。

そして、アラバマ州で、いかなる理由での中絶は違法と言う法律が成立するや否や、この妊娠女性は起訴されたそうです。
この法律により、アラバマでは胎児も人間とみなすということです。
よって、この妊娠女性は、‟喧嘩をおっぱじめるということで”胎児(人間)を死に追いやり、起訴されたのです。

‟胎児は人間か人間でないか”はしばしば討議されます。
私個人としては、これは家族、当事者が決めるべき問題で、宗教政治と言った第3者が介入するべきではないと思います(私はプロチョイスです)。

同様に末期患者や、難病でどうにもならない人にも、本人家族が望むなら安楽死はチョイスとしてあるべきとも思います。

‟胎児の権利は誰が守るんだ!”とよく言われますが、私が問いたいのは‟生まれた後の人権は誰がどうやって守るんだ”と問いたいです。
胎児の人権は守られているが、生まれ出た子供の人権はほっとかれているのが現状と思います。
もし、生まれた子供たちの人権も最後までちゃんと見られるのなら、‟プロライフ(中絶反対)、やればいいしょ”、てな感じですが。

アラバマは南部色が色濃い、保守系、リパブリカンの州です。
私の住む、ミズーリ―も保守で、先日8週間以降の中絶が禁止となりました。

私の周りの友達が‟ダークエイジの始まりだ”と言っています。

女性の人権よりも胎児の人権が重要視されるアメリカ、何が大事なんでしょうね。

ハブグレジュンタのマミー





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