花道
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二人で歩いた道は
そして
これから歩く道は
いつも先が見えてなかったね
でもあなたと一緒にいるから
少しも不安などない
これからも同じペースで
ゆっくり慌てず
歩いてゆきましょうね
最近道を譲ることが多くなったね
目的地は同じだから
慌てなくてもいつかつける
今を感謝して歩こうね
あの老夫婦のように
・・・
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胸を張って歩く道
みなさんは花道というと
芝居 相撲
どちらを連想します
芝居の花道は
役者に「花」=ご祝儀を渡す場所として
江戸時代に作られたものだそうです
やがて
演出のひとつとして
場面によって道になったり
川になったり 廊下になったり・・
歌舞伎には 欠かせないものになりました
相撲の場合には
節会’せちえ)相撲という
宮廷行事で
東方の力士は葵
西方の力士は夕顔の花を
髪にかざして登場したことから
花道と呼ばれるようになったそうです
どちらも入退場に利用されたことから
最も注目される華やかな場面や引退の場面に
人生になぞらえて使われます
私たちも自分の人生の主役
それぞれの花道を
胸を張って歩きたいですね
(山下景子著「美人の日本語」より)