大童(おおわらわ)
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きみはパパの真似をして
同じように長い髪です
そして
後ろで結んで
大きいのと小さいのが
肩並べてテレビを見ている姿は
大小の差はあってもまったく同じで
まるで置物のように
シルエットがかわいい
そんなことを
おばあちゃんに話したそうで
それを聞いたきみが
ますます
パパのまねをするようになってしまった
パパ・・ぁ!
子どもに真似されて困ること
しないでね
一年の締めくくりに・・
さりげなく言われた
困ることって・・何だろう
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大きなおかっぱ
昔は 元服すると
髪を結うことになっていました
それが成人した印だったのです
そして
子どもの間は髪を垂らしていました
これを童髪(わらわがみ)といいます
武士が 戦などで大奮闘して
髻(もとどり)が取れたり
兜がぬげたりして
ざんばら髪になることは大童
大きな童髪といったところでしょうか
忙しい毎日
大童でがんばっていませんか
そんな時
髪の毛振り乱したものすごい形相の
武士を想像してみてください
思わず 我に返ることが出来ましたか
武士が大童になるとき
たいていは敗戦が濃厚なときです
忙しさを相手に玉砕しないでくださいね
(山下景子著「美しい日本語」より)
写真はおみくじを縛ってある風景ですが
これからの毎日が・・きっと大童でしょうね~
大人も子供も目的は同じで・・
でも少しだけゆとりもって
元気にがんばってほしいですね