その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

勿忘菫(わすれなすみれ)

2007年12月04日 | Weblog

 

返りざく 勿忘菫 はなの径

かえりざくわすれなすみれはなのみち

 

・・・・・・・・・

 

木枯らしが吹く季節になると

 

誕生日に起きた

 

事故を思い出す

 

沢山の日にちが過ぎてゆく

 

あなたはわたしの心の中にいる

 

時々わたしを励ましながら

 

あなたが好きな菫も咲いた

 

そんなあなたが

 

久しぶりに夢に

 

朝目覚めたら枕がぬれていた

 

窓を開ければ

 

今朝も木枯らし

 

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十二月の誕生色は

小雪が舞う季節の

藍白色ということになっています

菫(すみれ)は早春に咲く花ですが

返り咲きすることが多く

十二月に花を咲かせることも珍しくないそうです

かわいらしくうつむいた花が

この季節に

遠慮がちに返り咲く姿はいじらしいですね

「すみれ」の語源は二説あって

「墨入れ」が変化したという説

花が昔の墨入れに似ていたからだそうです

もうひとつは

「摘み入れ草」から来たという説

摘む花といえば

菫が代表的な花だったそうです

それだけ親しまれた花なのですね

返り咲きの菫が小雪の中で揺れる風景

「忘れないで」とささやきかける

今年一年の淡い思い出のようです

 山下景子著「美人の日本語」から・・)