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のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2009年5月:新橋演舞場 五月大歌舞伎

2009-05-05 02:25:23 | 書いたぞ: 感想書きました~
連休中の観劇は演舞場昼の部です。
帰りに歌舞伎座のカウントダウン時計も道路越しにチェックしてきました。
雨とか大丈夫なのかな~あれ(^_^;)

2009年5月:新橋演舞場 五月大歌舞伎
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公演日程 2009/5/2(土)~26(火)
劇場:新橋演舞場
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◆観劇概要
観劇日:2009/05/03(日) 11:00~14:59
観劇位置:3階正面より
【注意】ネタバレありです。


◆演目・構成・タイムテーブル
1:祇園祭礼信仰記 金閣寺 100分
 幕間   35分
2上 心猿/下 近江のお兼 20分
 幕間   25分
3:眠駱駝物語 らくだ 55分

==============================

1:祇園祭礼信仰記 金閣寺
◆配役
       松永大膳  吉右衛門さん
 此下東吉後に真柴久吉  染五郎さん
     狩野之介直信  福 助さん
       慶寿院尼  吉之丞さん
      松永鬼藤太  錦之助さん
 十河軍平実は佐藤正清  歌 六さん
         雪姫  芝 雀さん

◆のたりの目
・先入観
芝雀さんが初役で人形振り
というと、思いだすのは、同じく初役で人形振りだった「狐火」八重垣姫(2002年11月)。
あの時は「人形振り」が人形に見えなくて、「う~ん」と思った記憶が。
さて、今回はどんなもんか・・・


・太夫さん
葵太夫さんでした。

・虎
御殿1階、幕の左右の壁?にかかれた虎がかわいい♪
好きですわ、ああいう虎。

・龍
読みは「りょう」。「りゅう」とは言わないんですよね~。
何度聞いても、わかるんですけど、気になる読み方だ。

・けっこうキワドイ♪
「布団の上の極楽責め 声はりあげて 歌え、歌え」
という松永大膳のセリフ、今まで何の気なしに聞き流してましたが、
考えてみたら、コレって、かなりそうとうに、キワどいセリフかも(^_^;)

・赤っツラ歌六さん
久しぶりかも。先月はオバちゃんやって、じい様やって、
青い顔して追いかけられてたんだよなぁ(^_^;)
歌六さんもほんと多彩です。

・中間は程よく爆睡
すみませんm(__;)m
でも、染五郎さんの雨どいつかっての井戸水増水とか、
「南無三、兄者の負けだ!」という鬼藤太のセリフの場面は押さえたので、
個人的には寝たわりには見逃し感は低い感じです。

・瀧にうつる龍
差し金でプラプラと出てきます。
うーん、かわいい♪
ちゃんとウロコがピラピラしてるんですよね~
季節柄、なんか鯉のぼりを想像しちゃいました♪


・人形振り
人形振りはつま先でネズミを書くところ。
まず、黒子さんがでてきて上手で口上。
「つま先鼠の段」ということで、太夫さんは、葵太夫さん。
ここからお三味線が1人追加で二人に。

黒子さんの頭巾は顔に垂れがかかるいつものではなく、
アタマからすっぽりかぶるタイプ。

人形遣いに2人。下手で足拍子要員が1人。
人形遣いさんはイヤホンガイドによると京蔵さんと、(たしか)京紫さん。
赤いリボンが付くのかと思いましたが、付いてなかったと思います。

で。人形振り。
記憶にある八重垣姫の人形振りの時に比べると、かなり動きが人形らしく
みえるようになったように感じました。
が。うーん、残念なことに黒子さんが動かしている感じがなぁ・・・
なんか黒子さんが芝雀さんの動きをおっかけているような感じが。

も少し、一体感が欲しいところです。

ちなみに人形振りは実体化したネズミが縄を噛み切るところで終わりになります。
人形振りが終わると雪姫の簪のキラキラが増えます。

ちなみに私の中の「ベストオブ人形振り」は、ずいぶん前にテレビでみた
当時勘九郎さんと玉さんの「妹背山婦女庭訓」の「道行恋苧環」での人形振り。
人形にしか見えなくてびっくりした記憶があります。


・曲者:桜の花びら
実体化したネズミは白ネズミ。
雪姫の左右から黒子さんのあやつる差し金のネズミがでてきます。
最後は、パカーンとネズミが割れて、中から桜の花びらを散らしつつ、退場。

このとき、黒子さんが桜の花びらに足を滑らせてました。
その後の立ちまわりの場面でも、足を滑らしている人が。
うーん、意外とやっかいなのか。桜の花びら。
これから役1ヶ月の公演。誰かすっころんで怪我したりしないといいのですが・・・

・猿
ですね、さすが真柴久吉(^_^;)
まさにスルスルと音がするような滑らかさで桜の木を登って行きます。

・吉之丞さん
短い場面ですが、やっぱり気品があるなぁ。
でも、ちょっと、立つのが大変そうな感じが。
うーん、先月もチラっと感じたんですが、足がちょっと悪いのかなぁ。

・ラスト
緋毛氈のお立ち台。この終わり方、キライじゃないんですよね~♪


◆花道度:中
テレビって、ありがたい♪3階でも花道ばっちり♪
個人的には、雪姫が七三で刀を鏡にして、身だしなみを直してから
ひっこんでいく所と、
最後に歌六さんが出てくるところが見れて満足♪

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2:上 心猿/下 近江のお兼
◆配役
 心猿/近江のお兼  福 助さん

◆演目について
近江八景を織り込んだ八変化舞踊『閏茲姿八景』(またここにすがたはっけい と読むらしい)
の秋の部にあたるものだそうです。
この2曲、同じ曲だったんですね。

「心猿」の本名題は「心猿の秋月」、「近江のお兼」は「晒女の落雁」。
秋の月に雁と、たしかに秋ですね。

『閏茲姿八景』の残りの6つはどんな名題なんでしょうね。
「暮雪」「帰帆」「夕照」「晩鐘」「晴嵐」「夜雨」がついた名題なんでしょうねぇ。
とりあえずWEBで検索したら、「姫垣の晩鐘」というのがひとつわかりました。
あとは常磐津で通称「景清」として残ってるみたいですが・・・うーん、名題がわからん。


◆のたりの目
・事前知識
心猿は「しんえん」と読みます。
で、心猿はまんま猿なんですね。猿回しとか
そんなイメージだったんですけど。
なんでも神様のお使いの猿とか。
舞台になってる比叡山のふもとにあるという日吉神社には
ほんとに猿がいるそうです。ちょっと行ってみたいな。

・猿
猿、かぶりもので来ました~(^_^;)
うーん、毛並みフサフサ。でも手足は普通の白塗りの人の手足。(素足)
このギャップがなんとなく怖いというか(^_^;)

幕開きは絵馬に見立てたんだと思うのですが、何も書いてない大きな絵馬があって
その前に心猿と白馬。
7×7の長唄連中と鳴りものは絵馬の後ろに。

絵馬はすぐ、つり上がってなくなります。

背景の書割は紅白の梅の大木。
地の色は浅黄で、なんとなく初春らしさが。
ん?、これ

・柿
あ、心猿が手にしてたの、あれ、柿なんだ!みかんかと思ってた(^_^;)

・脱皮
心猿からお兼に変わるところ。
脱皮するのは福助さんじゃありません。馬です、馬
馬の引き抜きなんて、初めてみました(^_^;)
まさか?まさか?と思ってたら、ほんとに引き抜いてくれました。
しかし、せっかくだから、福助さん準備中で待ってる間に、
バラさないでくださいな、イヤホンガイドさん<(-_-;)

ちなみに福助さんは緋毛氈幕のうらで、猿から娘さんに進化を遂げます。

・晒し
床につかないようにやってたようなイメージがあったんですが、結構、ついてます。
でも、なんかきれいだし、見てて気持ちがいいですね~、晒しって。

◆花道度:小
1回、七三くらいまでお兼ちゃんが行きますが、そのくらいかな。

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3:眠駱駝物語 らくだ
◆配役
   紙屑買久六  吉右衛門さん
   手斧目半次  歌 昇さん
    妹おやす  高麗蔵さん
      馬吉  由次郎さん
   家主佐兵衛  歌 六さん
 家主女房おいく  段四郎さん

◆のたりの目
・歌昇さん
大奮闘♪ 個人的にはとってもうれしいところ♪

・大家夫婦
歌六さんのだんなに、段四郎さんのおかみさん。
すげー夫婦です(^_^;)

・屑屋
のわりには、顔も頭も手も、なんかこぎれいですよ、吉右衛門さん。
ちょっと違和感。

・プロンプ
がチラッと。まぁまだ2日目ですけどね。
お酒飲んでる場面は、背景に音がないだけに、ダイレクトに3階まで
きこえちゃうんですよねぇ(^_^;)

・しかし
まぁ、わりと最近観た記憶のある勘三郎さんの「らくだ」を思いだすと
ちょっと話の流れがもたつく感じや、苦しい感じもありますが、まぁまだ2日目ですし。

ただ、どうにも「これはなぁ・・・<(-_-;)」と思ったのは、ラスト。
半次におきた、かなり深刻な不幸を茶化すようなアレは、なんかいただけない。
正直、笑えない。
最後の最後で、いまひとつすっきりしない気分になってしまいました。
なんか残念。

原作がそうなのかもしれませんが、今まで、らくだを観たとき、最後、
こんな展開だったかなぁ。うーん・・・
どうにかなりませんかねぇ、あれ。

◆花道度:低
最初の半次の出くらいかな。

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◆余談
・チラシ
今日、ふと気が付いたんですが、歌舞伎座に比べると
演舞場の方がチラシの紙が、厚いんですね。
歌舞伎座のはかなり薄いですよね。

・あれ?
そういや、今回、亀治郎さんがいませんね。
わりと五月の演舞場公演は常連さんのクチだと思ってたんですが。
今月は歌舞伎座に出演されてるわけでもないし。
ありゃ、今月はお休みなのかな?
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2009年4月:歌舞伎座 夜の部

2009-04-19 23:40:50 | 書いたぞ: 感想書きました~
うーん、年度の初めから、見事に半月以上、放置しました。_| ̄|○
年度初めのゴタゴタとか、風邪ひいたとか、いいわけは色々あるんですが、
最大の原因は、帰宅してからブログを書く気力がないこと。
春なのに、どうも気力が<(-_-;)

ブログの投稿の他にもやりたいこと、やらなきゃいけないことが色々あるけど
片付かない状況なんで、週末もブログの記事を書くのは優先順位があとまわしになってます。
そんなわけで、当面はこんな投稿率の低さが続くかもしれません。
書きたいことはあるんで、局地的に投稿ラッシュになるかもしれませんが。

というわけで、みなさま、今年度もこんな低空飛行ブログですが、
更新されてるかな~と、時々のぞきにきていただけると、ありがたいです。

というわけで、とりあえず大分おそくなっちゃいましたが、
先週観た歌舞伎座夜の部の感想を。
昼の部は、もちょっとあとで観劇予定です。

3月の演舞場は・・・下書きはあるんですが、今のとこ掲載できる文章にまで
たどり着ける見通しが・・・<(-_-;)
5月のヤジキタと一緒か、それまでにアップできるといいんですが・・・

歌舞伎座さよなら公演 四月大歌舞伎 夜の部
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公演日程 2008/4/2(木)~26(日)
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◆観劇概要
観劇日:2009/4/10(金) 16:30~21:24
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階B席正面上手より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:彦山権現誓助剱 毛谷村
幕間   30分
2:廓文章 吉田屋
幕間   15分
3:曽根崎心中



1:彦山権現誓助剱  毛谷村
◆配役
      毛谷村六助 吉右衛門さん
         お園 福 助さん
         お幸 吉之丞さん
 微塵弾正実は京極内匠 歌 昇さん
      杣斧右衛門 東 蔵さん


◆のたりの目
●事前チェックなポイント
そりゃもう、歌昇さん東蔵さん
でも、歌昇さん最初のほうだけで出番終了。(/_;)
東蔵さんの出番にいたっては半分見逃した(ーー;)
あのよく取る声で意識を取り戻したんですが・・・・

●そのほか注目ポイント
・お園さんが子役を抱えるときは、黒子さんフォロー付。
(黒子さんの片ひざついた ももの上に立つ)

・吉右衛門さんの六助
前半ななんかニヤつきすぎのような・・・

・福助さん
やっぱり時々キンキン声になるなぁ。

・おのぎの相方
終盤六助と子役さんの着替える場面でかかる相方。
着替えの場面でよくかかる相方だそうです。
私この相方、結構好きです♪

・お園さんの旅の色は赤紫

・義太夫は葵太夫さん

・舞台には紅白の梅があるが、六助さんがげんかつぎにもってくのは、紅梅と白い玉椿

・吉之丞さんのおっかさん:お幸
歩き方がちょこちょことしているようでかわいらしく感じてしまうけど
一方で足元がちょっと不安な感じも。
でも、おっかさんの気品は絶品!惚れるなぁ吉之丞さんのおっかさんには♪

・子役と吉右衛門さんが最後の段を一緒に飛び降りるところがほほえましい♪

・子役の着物の柄が気になる。あれは台車の上に…鯛?


2:夕霧 伊左衛門 廓文章  吉田屋
◆配役
   藤屋伊左衛門 仁左衛門さん
     扇屋夕霧 玉三郎さん
    太鼓持豊作 巳之助さん
     番頭清七 桂 三さん
    阿波の大尽 由次郎さん
 吉田屋女房おきさ 秀太郎さん
  吉田屋喜左衛門 我 當さん

◆のたりの目
・仁左さんのなんともいえない「丸み」が120%発揮。
いいなぁあの味!

・実際は
夕霧:実在。享年27歳
伊左は架空の人物。ま、そうだろ実在できないだろうな(^_^;)

・腰元衆の中にしのぶちゃん発見

・仁左さんの出のつらあかり
いつも面あかりあったっけ?うーむ。
今回は赤リボン付の黒子さんがニザさんの前後に1づつ2人で。

後ろのお兄ちゃんが背中に差し金のぼうをまわした状態で裾にひっこんでいったのが
なんかかっこよかった♪

・キザエモンを呼ぶイザエモンって、なんか音がにてるなぁ。(^_^;)

・仁左さんの紙子
崩し字がよめるといいなぁと思う一瞬。
「松嶋屋」ってたくさんはいってるみたい
ほかには「つれづれ」「ひとめ」「かしこ」
まぁ恋文だからね。

・総身が金のお大尽
伊左衛門が言うなら、ゆるせるなぁ。
封印切のはっつぁんみたいのが言ったら、嫌味で「ケっ」となりそうだけど(^_^;)

・我當さん、左足?
座るときとか歩きにぎこちなさが。
ん~、なんとなく田之助さんが座るときのような。
ってことは、足を怪我されてる?

・もってきたものは
秀太郎さんのおきささんが もってきた三方にのってるのはなんだろう?
なんかが敷き詰めてあって、松の小枝がささってるけど・・・

・仁左さん
高いこえがちょっときつそう。

・秀太郎さん
愛嬌があって、サイコー♪

・玉さんの衣装
裾の綿入りの部分が3連なのは、ちょっとへんな感じ。
うちかけの刺繍は2着ともみごと見事の一言。
特に2着目の赤字に金糸で鳳凰を刺繍したのは、まさに歌舞伎座さよなら公演用。

・常磐津連中は裃ではなく、羽織だった。
ちょっとめずらしい

・言葉
そうだ=夜鷹

・睡魔
伊左さんと喜左衛門夫婦のやりとり(夕霧がでてくるまでのところ)はすっごく
おもしろいんだけど、肝心の夕霧が出てきて伊左衛門とからむところは、
玉さんと仁左さんのきれいなカップルが拝めて眼福なんですが、
話の内容としてはちょっと眠くなるところが(^_^;)


◆花道度:大
伊左衛門の出のツラ明かりのところをもっと観たかったな~ということで。



3:曽根崎心中
◆配役
   天満屋お初    藤十郎さん
  平野屋徳兵衛    翫 雀さん
  天満屋惣兵衛    竹三郎さん
  田舎客儀兵衛    錦 吾さん
   手代茂兵衛    亀 鶴さん
   油屋九平次    橋之助さん
 平野屋久右衛門    我 當さん


◆のたりの目
実は、よっぽど帰ろうかと思ってたんですが、竹三郎さん出るし、
やっぱり観ておこうかなと観たら、思いがけず見入ってしまいました(^_^;)。

1.2度やっぱりこのコンビで見たことある演目だし、
展開も幕開きの藤の花を見たら思い出したんで、先の展開が読めなくて
ドキドキしたわけでもないです。

でも。前2本ではあんなに睡魔に襲われまくりだったのに、
この時は最後の心中の場面以外はちっとも
眠くならなかったんです。面白かったんです。

うーむ。「廓文章」が目で見る歌舞伎なら、こちらはドラマで魅せる歌舞伎
って感じでしょうか。

・置屋の下女のおたまちゃん
寿治郎さんがすっごくいい味出してます♪
イヤホンガイドによると持ち役にしているそうなんで、納得だったんですが、
役の雰囲気のほかにも声。
結構、高くて、ちゃんと女の子の声なんです。

寿治郎さんてそんなに若い役者さんでもないと思うのですが・・・
びっくりでした。

・若いといえば、
お初ちゃん。年齢設定は19・・・・
それはちょっと無謀なんでは…(^_^;)
ちなみに徳兵衛は25。まぁこれは妥当かな。

・我當さん
うーん、やっぱり正座ができないみたい。
どうしたのかな。

・橋之助さんの九平次
やなやつなんです。男として、人間としてしては
サイテーなやつだとは思うんですが・・・

橋之助さん、全部露見しちゃって 「ヤッベー」となってるときの姿に、
なんか男の艶気が溢れてるんですよ!

それまで「うー、なんかな~こういうヤツはな~<(-_-;)」
と思ってたのが一転、「あら♪」とちょっとびっくり。
うーん、こんなにサイテー男なのに、なんかいい男に
なっちゃってるぞ。

・暗転
場は3つあるのですが、いずれも暗転。
1幕目の最後では、暗転になってから徳兵衛が花道を走り去ったみたいだし、
ちょっと近松という古典にしては、演出がめずらしいかと。
新歌舞伎っぽいですね~。
あぁ、でも復活初演のことを考えると、新歌舞伎に入っちゃうのかな、これも。

・天満屋の入り口
夜、木戸を閉めるとき、「上からスライドして降ろす」
という仕組みに、やられた とおもいました。

面白いですね~あれ。
実際そうなってたんでしょうかね。そうなると、入り口は
だいぶ吹き抜けのように天井高かったんでしょうかね。
うーん。

・3幕(場?)
二人の出は、揚幕のチャリンはなし。

正直、個人的には2幕目の最後で九平次のペテンがバレて、みんなが
二人に「すまない」という思いを抱く、あの場面で終わってもいい気がしてまして、
「うーん、この3場はなしでもいいかな~」なんてチラッと考えてしまいました。

でも、この世の名残 世の名残…という名セリフは、ここ
なんですよね~。
うーん、ここをうまく2幕目の店を出てから引っ込みのところに
つけられないものか。

でも、見ててグッと来たのはお初ちゃんを殺すことになった
徳兵衛の心境を考えたこの3場だし。

「早く殺して」(だったかな)というお初ちゃんに
女のほうが怖いもの知らずなのか、死ぬことの怖さを
わかっていない若さなのか、と考えさせられたのもこの場だし。

ついでに、女を殺した後、男が死に損ねるパターンって多いんじゃないかなぁ
と思ってしまったのもこの場だし。

ところで、お初ちゃん、かみそりはどうするんでしょう?
せっかく持ってきたのに。

・誰も気がつかない
2幕目、花道を天神の森へ二人が駆けて行った後、店の外に放置された
お初ちゃんの黒い内掛け。
だれかが気がついてハッとなるのかと思いきや、最後まで無視。
うーん、なんか使いたいなぁ。

・妄想配役
このお話はこの二人以外にはなかなかできないもののようですが
あえて、別の人でやるならどーなる?と考えてみました。

年齢のことを気にしなければ、もっと幹部クラスの役者さんの
配役も、結構思い浮かぶんですが、でもやっぱり、あの上方の雰囲気と
藤十郎さんの当たり役であることを考えると、他の幹部クラスの役者さん
たちにはやりにくのかな~ なんてことも思ったりします。

というわけで、ここでは、チャレンジャーな花形世代をターゲットにして・・・
でも、まぁお初ちゃんは上方の遊女の雰囲気を違和感なく
出せないと駄目だろうから、上方の役者さんで・・・

扇雀さんとか孝太郎さん?
うーん、扇雀さんじゃ藤十郎さんと同じ系統になっちゃうし、
孝太郎さんはちょっと違うかな。

秀太郎さんはその点は文句なしにクリアしてるんだけど…
19歳はちょっと違うかな。
うーむ…と悩んで、あ、そーだ!と思い当たったのが 亀治郎さん。
若さも行けるし、上方の雰囲気もいけるんじゃないでしょうか。

じゃ、徳兵衛。これは翫雀さんでもいいんだけど、あえて新風を
吹き込むとすれば。でも上方のあの感じは保持したまんまで…
と考えると、愛之助さん・・・はちょっとかっこよすぎるかな。

あ、亀鶴さん!薪車さん!
・・・うーん、あの生き方不器用な感じがでるかな。
この二人もなんかかっこよすぎるよな。もてちゃいそうだよな。

ん~ あ、やっぱりかっこよくなっちゃいそうだけど、
染五郎さんあたりどうだろう?上方のお芝居にも結構挑戦してる
ような気がするし。

上方云々を気にしなければ、勘太郎さんという筋もありかと。
でも、お初ちゃんに七之助さんは、ちょっと違うかな~

まぁ、そんなこんなで、以上はあくまで妄想です(^_^;)

◆花道度:
見せ場の2幕目のお初ちゃんと徳兵衛のひっこみ。
お初ちゃんが徳兵衛を追い抜いて徳兵衛を引っ張る形で引っ込んで行くという
ものなんですが、3階から観るんで見れたことないんですよね~
一度くらい見てみたいな ということで「大」です。
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2009年3月:国立劇場 3月花形歌舞伎公演

2009-03-23 00:30:17 | 書いたぞ: 感想書きました~
通し狂言 新皿屋舗月雨暈 四幕六場
-お蔦殺しと魚屋宗五郎-


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公演日程 2009/3/5(木)~3/27(金)
:河竹黙阿弥
監修:尾上菊五郎
劇場:国立劇場
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◆観劇概要
観劇日:2009/03/21(土)
観劇位置:3階最後列


◆演目・構成・タイムテーブル
四幕六場
序幕  磯部邸弁天堂の場
     同   お蔦部屋の場
二幕目 磯部邸井戸館詮議の場
三幕目 片門前魚屋宗五郎内の場
四幕目 磯部邸玄関先の場
      同 庭先の場

序幕・二幕目:65分
 幕間   30分
三・四幕目:80分


◆配役
愛妾お蔦/宗五郎女房おはま  孝太郎さん
        魚屋宗五郎  松緑さん
   浦戸紋三郎/小奴三吉  亀寿さん
       召使:おなぎ  梅枝さん
        鳶:吉五郎  萬太郎さん
         岩上典蔵  亀蔵さん
       磯部主計之介  友右衛門さん
     家老浦戸十左衛門  彦三郎さん


◆演目について
明治14年:68歳で引退宣言した黙阿弥先生が、菊五郎丈のたっての頼みで
もう一度筆をとったのがこの作品。


◆のたりの眼
【余談】
・チラシ・ポスター
黒地に、お芝居のセリフが背景になっています。
そのセリフってのが酔った宗五郎が磯部屋敷でご家老様に訴えるところの最初の方の
一部なんですが、これがまたいいところをとってます。
ここを言うときの宗五郎の気持ちを考えると、私、泣けてきそうになります。

あ、そうか、これ、兄弟ツーショットなんですね。考えてみれば。

・猫
差し金の三毛猫です。コマちゃん。
この子が典蔵にまとわりつかなきゃ、茶碗は割れなかったし、
お蔦ちゃんが夜の庭に探しにくることもなかったわけで。
考えて見れば、罪なヤツです。

・ビバ国立
3階の1番後ろ、まさに天井桟敷?の席だったんですが、ここでもよく見えるんですよね
花道が。七三もばっちり。これはかなりうれしい♪
あたらしい歌舞伎座もこのくらいになってくれるとうれしいんですが、
まぁ、これやるには、奥行きが大分必要になりそうだから、あの土地では
ムリなんだろうなぁ。

・客の入り
土曜の昼なんですが・・・うーん、空席が大分ありますねぇ。
まぁスペースミニマムな3階席で観る身としては、隣の席も荷物置き場に
つかえたりして、ゆったりとできてありがたいといえばありがたいんですが、

うーん、がんばってるんだけどなぁ、役者さん。
それに「お蔦殺し」の場面が上演されるってだけでも、歌舞伎好きな人には
かなりポイント高いと思うんですが。うーむ。

・イヤホンガイド
お初が2つ。
ひとつは貸し出し時のフォーク並び
混雑緩和にはいいかも。ただ、歌舞伎座でやるとものすごい長蛇の列にも
なりかねないですけど(^_^;)

もうひとつは前半の解説者。今回は初めてなのかな。白鳥さんという女性でしたが、
うーん、正直、なんか違和感が。特に最初の方。

なんだろうな~と考えてみましたが、うーん、聞いてる人に語りかけてくる感じが
ないのかな。と
なんとなく、無機的というか。

芝居をみながら、解説員さんが これはこうでああで、と話しかけてくれるのを聞く
のではなくて、
決められたところで、あらかじめ用意した原稿を間違えないように読んでるのを
聞かされてる感じ、かな。

解説の後半の方は、なんとなく解説員さんの話も少しは聞けた感じがしますが、
お金払って解説聞く身としては、ちょっと残念でした。

三・四幕目、いつもの聞きなれた解説員さんになってからは、安心して聞いてられましたが、
いつもの解説員さんたちが、どれだけ、話し慣れてるか、話がうまいか。
ということを感じた思いです。

白鳥さんも、がんばれ~

【序幕・二幕目】
今回の公演の個人的には最大の見所。
いつもはおなぎちゃんの話の中で語られることから想像するしかなかった
「宗五郎」の前の場面。
楽しみにしてたんですが・・・おかしい、かなり記憶が飛んでる・・・<(-_-;)

・お蔦ちゃん
今まで、何度も「宗五郎」の舞台は観ましたが、お蔦ちゃんを観るのは初めて。
魚屋の一般市民が突然、ご愛妾様になって、そこにあぐらかけるタイプならいいですが、
お蔦ちゃんは、まわりと自分との差を気にして、気をつかいしつくしてしまいそうなタイプです。

家族をどん底生活から脱出させることが出来て、お殿様にもかわいがられて、
幸せではあったんですが、結果としては、かわいそうですねぇ、本人は。
孝太郎さんのお蔦ちゃんは、私が「宗五郎」の話から想像するイメージにすんなり当てはまったようで、
違和感みたいなものはまったく感じませんでした。

・おなぎさん
違和感感じたのは、むしろこちら。
宗五郎のうちにやってくるときの格好から、てっきり、磯部家のお女中さんだと
思っていたのですが、じつはお蔦ちゃんを主人とする、お蔦ちゃんの侍女だったんですね。、
「鏡山」で言えばお初ちゃんのようなポジションかと。

となると、お蔦ちゃんが不義モノとして成敗された時点で、おなぎさんもお屋敷を追い出されるのでは
ないかと思うのですが、そのへんはどうなんだろう。

ちなみにおなぎさん役の梅枝さんは、あいかわらず安定感のある演技で、
ほんとに先が楽しみ♪
そういえば、7月の鑑賞教室は梅枝さんの藤娘ですね。これも楽しみです。
どうせなら、物語仕立てにでもしてくれると、セリフもたくさん聞けていいんですが、
定番普及の鑑賞教室ではダメかな(^_^;)


・なるほど、それで「新皿屋敷」
なんでこの話が「皿屋敷」のなのかな~ というのが疑問でした。
お皿でてこないですし。共通するのは「井戸に投げ込まれた」
ってとこだけですから。

が、私の記憶では、おなぎさんの話からでは、「不義もの」の汚名をきせられて斬られた
というイメージが強かったんですが、今回の上演で、ここにさらに
磯部家の重宝「井戸の茶碗」が絡んでくると知りました。

この茶碗、お蔦ちゃんが殿様から信頼されて預かってたものですが、
これを典蔵が盗み出し、さらにお蔦ちゃんの猫:コマに驚いて落として割ってしまいます。

で、後に殿様がお蔦ちゃんを不義の咎で詮議する際、これが出てきます。

お蔦ちゃんは殿様には自分が不義をしてないとわかってもらえると思ったのですが、
殿様の方は、お酒の勢いに加えて、「お蔦ちゃんが自分に茶碗を割ったことを自分に
打ち明けずに隠していた
」という不信感と怒りが決定打になって、
お蔦ちゃんを信じてあげられないわけです。

茶碗を割ったのが本当にお蔦ちゃんだとしたら、自分のいい分を信じてほしいという
お蔦ちゃんの訴えが殿様には空疎に聞こえるのも、もっともです。

私はこの場面の「なぜ自分に茶碗のことを打ち明けなかった」という殿様と、
お蔦ちゃんを斬った後に、チラッと後悔の色を見せる殿様を観ていて、
岡本綺堂の「番町皿屋敷」を思いだしました。

青山播磨の「なぜ、自分を信じられない」という無念の思いと、
今回の殿様の「なぜ自分に打ち明けられない」という無念の思いに
相通じるものを感じて、「そうかそれで「皿屋敷」なのか」と思ったのですが、
考えてみれば、岡本綺堂の方が後なんですよね(^_^;)

ということは・・・

お菊ちゃんが横恋慕してきた男に折檻されたあげくに殺され、
その幽霊お皿を数える「播州皿屋敷

皿ではなく茶碗で、お菊ちゃんではなく、お蔦ちゃんが斬られる
今回の「新皿屋敷

皿を割った罪ではなく、男の心を試したことから斬られるお菊ちゃんの
岡本綺堂「番町皿屋敷

という流れになるのかな。


・お妾さん上限
イヤホンガイドの解説によれば、なんか家康さんが出した条例のようなものに、
大名は8人まで、勘定奉行クラスは5人まで、武士は2人まで。
というお妾さん上限についての一文があったそうです。
ただ、将軍の御妾さんの数には言及してなかったとか(^_^;)。

・あのーお蔦ちゃんの幽霊って・・・
実際、舞台に出てきたんでしょうか?
いや、最後の場面、意識がとんでた というわけではなくて、
井戸の向こうが明るくなったのを観てたんですが、
肝心のお蔦ちゃんの幽霊の姿を見つけることが出来ませんでした。

観てた時は「殿様の気持ちがなんとなくそんな雰囲気を感じてる」
というだけだったのか、と思ってたんですが、筋書き読んだら、
「お蔦の幽霊が」と書いてあったので、

・・・もしかして、私、見逃した<(-_-;)??

と悩んでいるのですが。


・兄弟VS兄弟だったんだ。
岩上典蔵が兄弟で、お家のっとりをたくらんでいる。
というのは、「宗五郎」の最後の場面で、家臣の武士が
「岩上兄弟は・・・」と言ってたのをなぜか覚えていたので、
今回のお蔦殺しの場面で、兄ちゃんが出てきたとき、
「おぉ、これが兄ちゃんか」くらいの感想だったんですが、

お蔦ちゃんとの不義の疑いをかけられた紋三郎と、あの
ご家老様が兄弟(親子でも通りそうですが(^_^;)というのは
初めて知ったと思います。

対決構造は兄弟VS兄弟だったんですね。
これはこの場面を観てないと、わかりにくいなぁ。


【三・四幕目】
・若い!
最初の花道で宗五郎の松緑さんと、鳶の萬太郎さんがすれ違う場面を観て。
そう思わずにはいられませんでした。

私が今までみた宗五郎って、菊五郎さんか幸四郎さんか・・・だもんなぁ(^_^;)

萬太郎さんも、がんばってるけど、やっぱりあの鳶は、せめても少し、
年齢上の役者さんの方がよかったかも。

というか、私、萬太郎さんが三吉なのかと思ってました。
が、筋書きの亀寿さんのコメントを読むと、三吉は、そう簡単にこなせる役ではないようで。
となると、紋三郎でもよかったかと。

・お悔やみ客
幕開き、宗五郎の所へお悔やみにきている親子は、お蔦ちゃんが殿様に
見初められた時に働いていた茶やの女将さん親子なんですね。
いつもはこんなことはスルーなんですが、今回みたいにお蔦ちゃんが
出てきた後だと、なんか説得力が出てきますね。


・おはまさん
孝太郎さんがいい味だしてます。 私、孝太郎さんの世話女房、好きだな~♪
このおはまさんという役については、個人的には、宗五郎をおいかけて花道を走って引っ込む際に、
落とさないように とくしをしまうところが好きです♪

・磯部家の足軽さん
宗五郎とおはまさんにあれこれ手を貸してくれる足軽の六蔵さんとと七兵衛さんも
結構好きです♪
(名前があったとは初めてしりました(^_^;)
今回は松太郎さんと橘太郎さんのお二人。今回も「いいなぁ♪」と思わせていただきました♪


・人的資源有効活用・・・しすぎ??
国立劇場の公演は、参加人数の関係なのか、1つのお話の中で1人二役することが
よくあるように思うのですが、今回も前半で悪人兄弟の兄役だった役者さん(嵐橘三郎さん)が、
後半の「宗五郎」では、宗五郎の親父役で出てくるんですが、ちょっとアタマの中でイメージが
混乱してしまうんですよね、これ(^_^;)

うーん、人的資源の無駄遣いも微妙ですが、有効活用されるのも問題かな~

・前回公演時
筋書きに載ってる写真を見ると、国立劇場では、前回にもお蔦殺しの場面付で
上演したことがあるようです。
平成元年の4月とありますから、もう20年も前ですね。・・・そうか20年前なのか、元年は・・・_| ̄|○

いや、それはさておき。
前回は当時八十助さんだった現三津五郎さんがなんとお蔦ちゃんと宗五郎の一人二役でした。
今回はお蔦ちゃんと宗五郎の奥さんのおはまさんを孝太郎さんが二役されてますが、
なるほど、こういう二役もありですね~。
まぁ松緑さんにはお蔦ちゃんは厳しいかと思いますが(^_^;)、
菊五郎さんなら、いけるかな、宗五郎とお蔦ちゃんの二役。

あっ、ちなみに!!
この三津五郎さんがお蔦ちゃんをやったときの磯部の殿様は、なんと團蔵さん
観たかったな~、この公演。
ライブラリでチェックのリストに入れておこうかな。

・彦三郎さん
ちょっとセリフが聞き取りにくいなぁ と思うところが何箇所かありました。
いつもはもっとキレがよいしゃべり方をされてると思ったのですが・・・

・悪役の行方
岩上典蔵は逃げた というのは最後の場面での家臣の報告でした。
殿様は自分がかならず討つから。とおっしゃってますが、はてさて、
どうなったんでしょうねぇ。

・松緑さん
松緑さん初役の宗五郎。
どうなるかな~と興味がありましたが、最初の方は、やっぱりなんか違和感が
ありましたし、ぎこちなさというか、かっちりしすぎな感じも受けましたが、
酔いはじめて、磯部家へ乗り込むあたりは、ぐいぐいひっぱる勢いで観てて楽しく
なりました。
これから菊五郎さんみたいに、何回も上演していくと、こなれてきて、
今はぎこちないような部分も自然体になってくるのでは?と今後に期待です。
コメント (2)
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2009年2月:歌舞伎座 昼の部

2009-02-21 23:36:27 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆観劇概要
観劇日:2009/02/15(日) 11:00~15:57
観劇位置:3階B席 正面後方 上手より
【注意】ネタバレありです。

◆演目・構成・タイムテーブル
1-1:菅原伝授手習鑑 加茂堤 30分
  幕間    10分
1-2:菅原伝授手習鑑 賀の祝 70分
  幕間   30分
2:京鹿子娘二人道成寺 67分
  幕間   15分
3:人情噺文七元結上演時間 75分

余談
・全体通して
今月は、演目の順番がいいですねぇ♪
昼も夜も 楽しく明るく気持ちよく、劇場をあとにできますもん。
↑これって、個人的には、とても重要ポイントなんで、
まったくもって、うれしい限り♪

・ポスター
3階に来月のポスターがありました。
内蔵助役者3人が左を向いて並んでいるのが、なかなかかっこいいポスターです。
色も赤・白・黒がそれぞれ背景になってて、かっこいい~♪

これ、チラシにならないかなぁ…

・舞台写真
道成寺が多いです。なんか「これは合成写真か???」と思うような写真もあって
つい、買ってしまいました(^_^;)

あと、アングルも面白いのが多いです。
おっ と思ったのは、「三人吉三」で、お嬢に声をかけられた、夜鷹のおとせちゃんを
演じる新悟さんを、玉さんの頭越しにアップで移したもの。
それから、上手斜め上からと思われる「道成寺」の「三度笠」の場面。

あと、鮮明な写真なんだけど、ちょっと「うーん(^_^;)」と思ってしまったのは、
「文七」で長兵衛さんの女房のお兼を演じる時蔵さん。
かなりくたびれ女房の感が…(^_^;)

==============================
1:菅原伝授手習鑑 加茂堤/賀の祝
◆配役
    桜丸    橋之助さん
    八重    福 助さん
   松王丸    染五郎さん
   梅王丸    松 緑さん
  斎世親王    高麗蔵さん
   苅屋姫    梅 枝さん
  三善清行    松 江さん
     春    扇 雀さん
    千代    芝 雀さん
   白太夫    左團次さん


◆のたりの目
【加茂堤】
※都合によりラスト10分のみ 観劇
→高麗蔵さんと梅枝さん、見損ねた~っっっ(/_;)

・八重と牛
八重さんと牛の奮闘が、ほほえましい♪
あと白張羽織った八重さんは、なんかきれい。

しかし、牛車の後ろの階段を取らずに、引っぱっていっちゃうのは、
どうなんでしょ(^_^;)

・上方のお話
知ってはいたんですが、このお話の舞台が関西方面なんだな~ とふと
あらためて感じたのが、お芝居に出てくるコトバ。

どんくさい」とか、「ど」を付けた罵り言葉の「ど畜生」とか 
ワレ」とか。

ちなみに私の関西方面のボキャブラリーは、ほとんどが
名作漫画「じゃりん子チエ」を読んで増やしたものだったりします。(^_^;)

【賀の祝】
白太夫が帰ってくるところまでは記憶があるのですが…
その後は、気が付いたら、もう松王が追い出されたところでした(^_^;)
再度、気が付いたときは、梅王も追い出されたところでした(^_^;)
さらに再度、気が付いたときは、桜丸が切腹するところでした(^_^;)
うーん、シリアスで重い場面は弱いです。

・松の枝にゴミ?
庭先の松の一枝になんか綿の雪がついてる・・・と思ったら、雪はくもの巣でした(^_^;)

・千代の衣装
千代の松葉のデザインの衣装は、なんか粋ですねぇ。

・梅王
よく観ると、緑と白の市松で、梅が散らしてある梅王の衣装って、派手ですねぇ。
あ、アタマはダブルの極悪ドコモダケなんだ!

・松王丸
うーん、染五郎さん、松王にしては、声がちょっと高いというか、軽いというか。
あと、これは、染五郎さんだからではないんですが、
「車引」Deha、松王って、もっと声が低くて、重くて という感じがするんですが、
この「賀の祝」の場面にくると、グググっと若年化する感じが。というか、
正直、ガキですよね。(^_^;)実家では、気が緩むってことなんでしょうかねぇ。

・猫畜生
チクショー、なんで犬じゃないんだ。
と猫派の私は、いつもここで思うんです。(^_^;)


・おあにいさま?
松王・梅王・桜丸の兄弟、なんとなく松王が長男なような感じがしますが、
じつは長男は梅王。という話を聞いた覚えがあります。
でも、この場面で松王、自分を足蹴にした梅王に
「このおあにいさまを」というんですよね。うーむ。

・俵投げ
あ、染五郎さんの方が、仕草の端々から、「あの米俵、重いんだ」って感じがわかる。
でも、梅王は米俵の重さなんか気にならないくらいの力もちってことなのかな。

・福助さん
ものすごく膝折ってました。
あれ、福助さんって、こんな背の高さだったっけ?と思ったほど。

・白太夫さん
古来稀なる70のお誕生日だってのに、息子の一人は勘当、一人は切腹。
せっかく長生きしたのに、みるめがこれでは、「長生きするのもどうよ」と
思ってしまいます…


2:京鹿子娘二人道成寺  道行より鐘入りまで
◆配役
  白拍子花子    玉三郎さん
  白拍子花子    菊之助さん


◆のたりの眼
【所化】
・團蔵さん
おぉぉぉぉ、所化筆頭が、團蔵さんじゃないですか!!
しまった、これはノーチェックだった!!
舞台写真にもなかったしなぁ。

セリフも多いし!!フハハハハ♪
あぁ 三河屋!って声がたくさん飛んで、うれしいなぁ♪
でも、出番は最初だけ。
舞台両脇に居並ぶ所化のメンバーにはいませんでした。

・松也さん
花子さんが花道にいるとき、居並ぶ所化の中でも
チラチラと花道に視線を投げる目の動きが、結構、目立ちました。
所化さんたちって、花子さんが花道にいるときは、まったく見ないでうつむいてるか、
じっと見てるか、どちらかがほとんどなんですね。
そんな中で、松也さんは視線がいったりきたりしてたから、目に付いたのかも。

・若手さん
梅枝さんの声がいいですね、やはり。「お、梅枝さんだ」と思います

巳之助さんであってると思うのですが、顔にさした紅が妙に艶っぽさを醸し出してました。
巳之助さん、女形もいけそう。と思うのですが、うーん、やっぱりちょっと
身長が問題かな(^_^;)

・舞い尽くし
私が見た日は萬太郎さん?でした。
延年の舞から今月夜の部の話にもっていく流れは今月特有ですね♪

・草履
所化さんの草履って、小さいですねぇ。
みんな足の後ろの方1/3~1/2がはみ出してるな~

【後見】
やったぁ♪、菊之助さんの後見が菊市郎さんだ♪
おまけに弟さんの菊史郎さんも一緒に後見だ♪

團蔵さんの筆頭所化といい、この後見といい、
いやー、個人的に見所の多い演目だったんですね、これ(^_^;)

【花子さん'S】
・玉さん
釣鐘の紐に烏帽子をひっかけるのは失敗。
落ちちゃいました。

それから、しゃがんでのまりつきの時、一瞬ですが、
後ろに手をつかれました。
玉さんにはめずらしかったので、ちょっとびっくりしました。
ちょっと調子が悪かったのかな?

・菊之助さん
時折、反りぎみな姿勢になる時、ちょっと腹を突き出しすぎ?(^_^;)
と感じるところもありましたが、踊りっぷりが堂々としていて
よかったです♪


・玉さんと菊之助さん
何度目かの二人道成寺とあって、おふたりとも息のあった絶妙の踊りです。
もともとお二人の踊りの差はそんなにあからさまには感じてませんでしたが
回を追うごとにその差がさらに少なくなってる気がします。

でも。
やはり今回も、やはり玉さんは違う というのを感じてしまいました。
最後の振り鼓で二人で同じふりで踊り狂う?ところです。
同じ振りなんですが、玉さんの方には、流麗さや艶やかさのようなものが、
あきらかに感じられるんです。

60分近く踊り詰めで、多分、菊之助さんの方に疲れが出てたのもあるかと思いますし、、
お二人のイキはあっているし、動きもあっているんですけど、
多分、玉さんのちょっとした体のひねりの有無や手先のさばき方のなどから
出てる艶というか、なんというか、そういうのが出せてる踊りと、
出せていない踊りだったんです。

ほんとにその差はちょっとした動きの差だと思うのですが…やはり
恐るべし、日本舞踊。

ただ、そこまであきらかに差を感じたのは、上述の最後の場面だけで、
そこまでの場面では、菊之助さんも玉さんとの比較なんてする気も起きない
くらい遜色ない踊りっぷりでした。

なんせ65分の大半を、玉さんよりも長く踊る菊之助さん。
体力も気力も最後の方はかなり大変なんだろうと思いますが、がんばれーっ!!

ただ、これよりもっと時間の短い鷺娘も体力的に25日公演では
最後かとおっしゃる玉さんですから、動きの激しいこの二人道成寺も、
この先、再演があるかどうか、結構微妙なところだと思います。

これは余談ですが、もし、玉さん菊之助さんでかなわないのであれば、
他のペアでこの秀逸な道成寺を残せないものかなぁ と帰り道につらつらと
考えてしまいました。


【その他】
・長唄お囃子
長唄さん…おぉ10×10だ。すごいたくさん。
夜の勧進帳より多い(^_^;)
太鼓も2つだし。でも大鼓は1人なんだな~


・所化の総踊りと三度笠
開演前に観た舞台写真に、三度笠もった花子さんが、
花笠もった所化さんに囲まれてるところを
舞台の上手斜め上から撮ったと思われるのがありました。

が、私のつたない記憶では、たしか、三度笠の花子さんと入れ違いで
花笠もった所化さんの総踊りになるはず。
「こんな場面あったっけ? それともわやっぱり私の記憶違い??」と思ってたんですが、
私の記憶はあってました!よかった!(^_^;)

今回は総踊りをなくして一部の所化さんの花笠踊りと絡ませることで
三度笠の踊りの部分を長くしたそうです。

確かに道成寺の中でも、三度笠の部分は他の部分の踊りに比べて、短いかも。
今回は、花子さんと所化さんの夢の共演実現ってとこでしょうか?

・手ぬぐい
すごい!3階A席の後ろの方まで飛んできました!
どなたが投げたのかわかりませんが、すごい投球力です!
初めて見ました、3階席の、それもこんな後ろまで飛んできた手ぬぐい。


3:人情噺文七元結
◆配役
    左官長兵衛    菊五郎さん
     女房お兼    時 蔵さん
  和泉屋手代文七    菊之助さん
      娘お久  尾上右 近さん
  角海老手代藤助    團 蔵さん
   和泉屋清兵衛    三津五郎さん
     家主甚八    左團次さん
    鳶頭伊兵衛    吉右衛門さん
  角海老女房お駒    芝 翫さん


◆のたりの目
・時蔵さん
今月、これ一役?? もったいない!!
歌舞伎座~ いくらさよなら豪華公演とはいえ、これは人的資源の
無駄遣いでは~(-_-;)

・團蔵さん
團蔵さん、悪人役も似合う(^_^;)んですが、こういうしなやかな役も
うまいなぁと思うんですよね~♪

・菊市郎さんと菊史郎さんと右近くん
…この配役で、以前もみたことあるなぁ。
その時は右近くんが もちょっとふくよかだったな~、

あっ、姐さんたち呼びにきたのは菊市郎さん!
わーい♪この演目も團蔵さんに菊市郎さんにとうれしいなぁ♪
でも…菊市郎さん、これだけなのか~_| ̄|○

・返済は計画的に
このお話の時節が年末12月として、角海老の女将さんが
お久ちゃんに客を取らすのをまってくれる期限が来年の3月。
…15ヶ月で50両返済するってことは、最低でも3~4両/月 は
稼がないとダメってことか…

できるのかなぁ(^_^;)
1両/月くらいじゃないとダメなんじゃないかなぁ。

・長兵衛さん
でも、まぁこれで改心するんだから、長兵衛さんもいい人なんだよね。
遊び人でも。現代には、こういう子も親もなかなかいないんだろうなぁ。


・左團次さん
あ~左團次さんも今月はこれ一本か~
勿体無い~


花道度:中
長兵衛さんが文七に50両なげつけてのひっこみ、くらいかな。
割と下手からの出入りが多いんですよね。
コメント (2)
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2009年2月:歌舞伎座 夜の部

2009-02-14 22:29:43 | 書いたぞ: 感想書きました~
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/2/1(日)~25(水)
会場:歌舞伎座
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/02/10(火) 16:30~20:46
観劇位置:3階正面前方


◆演目・構成・タイムテーブル
1:蘭平物狂(95分)
   幕間   35分
2:勧進帳(75分)
   幕間   25分
3:三人吉三巴白浪(26分)

==============================
1:倭仮名在原系図 蘭平物狂
◆配役


   奴蘭平実は伴義雄    三津五郎さん
       在原行平    翫 雀さん
      水無瀬御前    秀 調さん
       一子繁蔵    宜 生さん
  与茂作実は大江音人    橋之助さん
 女房おりく実は妻明石    福 助さん


◆のたりの眼
【役者さん】
・秀調さん
あ、女形やってる。
そうか、秀調さんも女形やるんだ。

・翫雀さん
なぜ、ここで翫雀さんなんだろう?
と、なんとなく唐突は配役な感じが。

うーん、今月、ここだけだし、他に藤十郎さんとか仁左さんとか
上方の役者さんがメインの演目もないからかな。
そういや、扇雀さんも昼の部に一役だけでてるな~。

うーん、こんな風に感じるってことは、やっぱり普段、
上方の役者さんは固まって出てることが多いってことなんだろうなぁ。

・宜生くん
うーん、かわいいし、お父さんの厳しい目も微笑ましいんだけど・・・
うーん、棒読み・・・<(-_-;)
もちょっと、がんばって欲しいかも。

・前半
すみません、大爆睡。
三津五郎さんがなんか踊ってるなぁ。と思いつつウトウトと。(^_^;)

・奴
冷奴の奴は奴さんの奴だったんだ!
奴さんの紋が四角いかららしい。
知らんことはあるもんです。

・親子
衣装に燦然と輝く「蘭」の字が、なんかまぶしいわ~。
と思ってたら、息子の繁蔵の衣装にも燦然と輝く「繁」の字が(^_^)

・奴さん
三津五郎さん、なんかドカドカ音たてて歩いてるな~、と気になったのですが、
そうか奴さんだからか。


・その他ご贔屓
・幕開きの奴さんの一人、あれは菊十郎さんかな。
・後半大立ち回りで左十次郎さん発見♪

【幕間】
前半から大立ち回りてんこ盛りの後半への幕間がとても、長い~ 
5分休憩いけるんじゃないかな、これ。<(-_-;)
なんに時間がかかってるんだろうなぁ。そんなに凝った舞台装置という
わけでもないような気がするんだけど。

安全確認とか、そういうのかなぁ。
やっぱり。井戸の屋根にしたって、大人が4人も乗るんだもんね。
かなり、しっかりしたものにしとかないとダメってことなんだろうなぁ。

【後半大立ち回り】
・蘭平の顔のケガ
最初っから顔にあんな傷負ってたんだ。
立ち回りの最中で付いたような気がしてたけど。
しかし、あんなに血がダクダク出てるケガなのに
四天の対応、余裕だよなぁ(^_^;)

・四天
あれ、衣装が2種類あるんだ。
最初は紺の線が強かったけど、後半は赤の線が主体の衣装に。
あの大はしごが出てくるところから赤になりました。
うーん、立ち回りして血の巡りがよくなってきたってことなのかな?
それともメンバーも違うのかな。

・花道大はしご
今回、いつものB席じゃなくてA席にしたのは、この花道の
大はしごをよくみたかったから。

でも、はしごで登って上にきてくれるからいいけど、
花道そのものは、3階A席でも見えないなぁ(/_;)
いつもの3階B席の方が、まだ花道の端っこが見えるかも。

あ、でも、はしごをよく観たいという理由だったら、
西の袖にするべきだったかな~(^_^;)
ま、いいか。

で、じっくりと観たんですけど、あの、はしごの先端でひっくりかえる人、
あれ、結構、勢いよくひっくり返るんですねぇ。びっくりしました。(V)o¥o(V)
命綱とか安全装置的な役目をしそうな仕掛けもなさそうだし。
すごいなぁ。

・ぶっかえりした蘭平
花道に行くまでは紅白の市松模様だったのに、
はしごに登ってきたら、ぶっかえってました。
浅黄の地に孔雀の羽の意匠。蘭平には孔雀三郎という異名?
もあるそうで、それにちなんだものらしい。

で、このぶっかえりした蘭平なんですが、なんというか、その、
こう、ドレスを着ているように見えるんですよね~(^_^;)
それも・・・なんとなくマタニティな・・・(^_^;)

・鍔が鳴る
チャリチャリと音がするんですよね、蘭平の刀。
あれも好きです。

・支えの棒
三津五郎さんが上り降りする際には、四天さんが持つ棒が
手すりがわりになっています。
なるほどね~ ああいう風につかまれるものがあると
全然安定感、違いますもんね。

舞台の絵的にも邪魔にならないし、簡単に持ち運びできるから、
殺陣の邪魔にもならないし。
うまいこと、考えたな~

・父は倅を呼ぶ

倅は何をいたしておる
父(てて)はここにおるぞよ
繁蔵やぁい 倅やぁい

手負いの蘭平が繰り返すセリフです。
倅も味方してくれるはずだって、期待してるんですよねぇ。
それだけに、最後で息子が縄をかける役ででてくるところは、
胸がいたみます。かわいそうだよ、お父さんがっ(/_
コメント (8)
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2008年11月:感想まとめ

2008-11-25 01:58:43 | 書いたぞ: 感想書きました~
今月は、歌舞伎座昼夜・演舞場昼夜を観破しました。

で、感想をチンタラ書いてたら、こんな時期になってしまったので、
それぞれの観劇日付けの記事として感想をあげました。
だいぶ下の方にいってしまったのもあるので、この記事からリンクしておきます。

※別ウィンドウではなく同じウィンドウで開きます
※この記事にはコメントをつけられないようにしてあります。
感想について、なにかありましたら、下記の各記事のコメントとしてお願いします。

11/8:新橋演舞場 花形歌舞伎 昼の部
http://blog.goo.ne.jp/hm_notari/e/dda978d544fefe23061cbc7f5a2cd1b2

11/10:新橋演舞場 花形歌舞伎 夜の部
http://blog.goo.ne.jp/hm_notari/e/60f2c0a718e7401add40abd3c966caa9

11/17:歌舞伎座 夜の部
http://blog.goo.ne.jp/hm_notari/e/fdea1618f599c141fca492b9e5db9253

11/23:歌舞伎座 昼の部
http://blog.goo.ne.jp/hm_notari/e/12cc82148729608f19df2b737bf4d8e2
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2008年11月:歌舞伎座 昼の部

2008-11-23 23:43:43 | 書いたぞ: 感想書きました~
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程:平成20年11月1日(土)~25日(火)
昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~
劇場:歌舞伎座
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

観劇日:2008/11/22(日) 11:00~15:45
観劇位置:3階正面上手より

【注意】ネタバレありです。

◆余談
仁左さんとこの松三郎さんがお披露目でした。

◆演目・構成・タイムテーブル
1:盟三五大切
 序幕 二幕目 80分
  幕間   30分
 大詰     90分
  幕間   25分
2:廓文章:吉田屋 65分

================================

1:通し狂言 盟三五大切

 序 幕 佃沖新地鼻の場
 序 幕 佃沖新地鼻の場
     深川大和町の場
 二幕目 二軒茶屋の場
     五人切の場
 大 詰 四谷鬼横町の場
     愛染院門前の場

◆配役

  薩摩源五兵衛    仁左衛門さん
    芸者小万    時 蔵さん
  六七八右衛門    歌 昇さん
   出石宅兵衛    翫 雀さん
  お先の伊之助    錦之助さん
    芸者菊野    梅 枝さん
 ごろつき勘九郎    権十郎さん
   廻し男幸八    友右衛門さん
   内びん虎蔵    團 蔵さん
  富森助右衛門    東 蔵さん
    家主弥助    左團次さん
    僧 了心    田之助さん
  笹野屋三五郎    菊五郎さん

◆演目について
南北先生原作。
何回も観ているような気がしたんですけど、
上演記録みたら意外と少ない。
昭和51年から8回だけ、うち1回はコクーンで当時勘九郎さんの勘三郎さんと
橋之助さんのダブルキャストです。


◆のたりの眼
【注意】
以下はネタバレが含まれています。まだ舞台をご覧になっていない方は
その点ご了承の上、この先をお読みください。

【序幕の佃沖】
ここは粋な菊五郎さんの三五郎の船頭が必見。
あぁ、なんて見事な赤旗♪ つい、写真買っちゃいました♪

一緒に買った写真がきれーな時蔵さんと梅枝さんなんですが、
「これでいいですか?」と歌舞伎座の人に確認されたとき、
1番上に出されたのがその写真だったので、ちょっこっと
恥ずかしかったりして(^_^;)

「しみじみ腹がたつのさ」(小万)
うーん、しみじみ腹が立つってのも、なんかいい言葉ですねぇ。

あ、この場面、最初の出のところの船頭って、前見た時は
歌昇さんじゃなかったかな。

ところで、源五郎さんの船、船頭さんはどこに?

幕切れ、後ろ帯した中腰の時蔵さんの姿がきれいでした。


【深川大和町の場】
歌昇さん、登場~♪
取りたて役に左十次郎さんも発見♪

取りたて役の役者さんが 暖簾を裃みたいに肩から担いでたのが
ちょっと裃風で、なかなかステキでした。

あっ、團蔵さんがいた(^_^;)
太鼓持ち・・・でいいのかな。この手のお役はめづらしいし、
久しぶりかな?
いつものドスの効いた声ではなく、高音で、お顔の表情も柔らかいな~

仲居頭の鴈乃助さん、声がなんとも雰囲気があってすきだな~

「出来たてホヤホヤ 暖かい巫女」って(^_^;)


【二幕目:二軒茶屋の場】
この場面は、東蔵さんの声で目が覚めました(^_^;)
うーん、東蔵さんの声は3階まで朗々とよく響くなぁ。

あぁ歌昇さんの八っつぁんさんの 源五兵衛をとめる思いがひしひしと・・・

あ、小万と三五郎たちが逃げ込む先って、團蔵さんち??

【五人切の場】
イヤホンガイドによると、深川の遊女のことを特に「あひる
と言ったそうで、
「あひるを追いに行く」=岡場所に行く ってことだったそうです。

ちょっとWEBで検索した感じでは、深川の中でも特に佃島のあたりの
遊女を指す言葉だったようで。
しかし、なんで「あひる」なんだろう??

のぞいちゃやーよ
くーっ(>_<)、梅枝さんの、あの口調!!いいな~♪♪
いやーほんと、梅枝さんのこの先が楽しみです♪

かくて夜中の月明かり、障子に映る殺人鬼の影・・・
ギャーッ、デターっっ(>_<)
わかっていても、仁左さん、コワイわ(^_^;)

で、障子を破って乱入してきた源五兵衛さんの、
白旗から伸びる足の姿の、まぁ美しいこと!!
怖いんですけど、うっとり観ちゃいます。

あ、ちなみに、五人切の惨劇の舞台は團蔵さん演じる内びんの虎蔵さんち
でしたが、虎蔵さん本人はご贔屓のお座敷に呼ばれて、被害者になるのは
免れました!よかった!!

って、自宅で留守の間にそんな惨劇が起きたんじゃたまったもんではないには
違いないんでしょうが(^_^;)

ところで、「内びん」ってなんなんでしょうねぇ・・・うーむ。
びんは鬢ではなさそうだし・・・


【大詰 四谷鬼横町の場】
ますます坊主は・・・松之助さんだったか(^_^;)
なんかどっかで聞いた声とは思ったんですが、
今回は、わからなかったな~(^_^;)

銭は貴様のもの、家は大家のもの
大家さんってのは、ほんと、どこの話でも・・・(^_^;)

お、菊十郎さんだ。背中の曲がり具合が、うまいなぁ。

「家をこそくる」ってのは、とんかちとかで補修することらしいです。
あ、こそくるって、くすぐるみたいな感じなのかな?

あ、團蔵さん、よかった、生きてたし、再登場あった(^_^;)
かっぽれのいい喉も聞かせてもらったし♪(ほんのちょっとでしたけど)

おめぇ素敵にふるえているな」(三五郎が虎蔵にむかって)
うーん、この素敵の使い方、好きです。ほんと。

あれ?そういや、殺し場で笄落とす場面、あったっけ??
前見たのはあったような気も・・・うーん??

しかし・・・あぁ八っつぁん、なんて忠義なんだっ(>_<)
久々にグッと来ましたよ、ほんと。(/_;)

これは八右衛門役の歌昇さんのうまさも、もちろんですが、
八右衛門さんの忠義にグッと来る源五兵衛の仁左さんの姿にも
私の涙腺がかなり反応してる気がします。
歌昇さんの八右衛門さん、仁左さんの源五兵衛、このふたつが
そろってこそかと。

あ、そういえば、仁左さんの源五兵衛は初役だそうです。
そうか、前回は三五郎が仁左さんで、源五兵衛は吉右衛門さんだったんだ。
上演記録観てみると、過去に三五郎と源五兵衛、両方やってるのは
仁左さんと、Wキャストでやった勘三郎さんと橋之助さんだけなんですね。
菊五郎さんは源五兵衛やってないし、吉右衛門さんも三五郎はやってないんですね。
へぇ~。

あ、あと配役といえば、この場面に奉行所の捕り手として出てくる翫雀さん
今まで、ほとんど南北モノには縁がなかったそうで。
あぁ、まぁ、確かに、お父さんの藤十郎さんと一緒の舞台が多いから・・・
藤十郎さんも南北モノには縁が薄いんじゃないかな~。

ところで八っつぁんが連行されてから後、源五兵衛の立ち去り際のセリフ
まことに人では・・・あるやもしれぬ
うーん、このセリフの意味するところ、いまひとつわかりかねるんですが・・・

要するに、八右衛門には、仇討ちすると言ったけど、
このときから、三五郎たちを「犬猫同然」と観て、その仕打ちを許してやる・・・・
のはやっぱり無理で、三五郎夫婦を斬る気マンマン

 ということがチラッと言葉に端に現れちゃった ってことでいいんでしょうかねぇ。
それとも「人でない=ひとでなし」 になんか絡んでの意味があるのかなぁ・・・うーむ。

源五兵衛が去った後に、戸口から塩をまく三五郎ですが・・・
菊五郎さん、塩まいた後の、そのパフォーマンスは、
宗教がちょっと違うような・・・(^_^;)

で、この後、幽霊騒ぎで。小万の兄ちゃんだった大家の弥助の腕に、
源五兵衛からご用金を盗み取った盗賊の証の刺青がでてきたりするわけですが、
うーん、左團次さん、夏に結構、焼いてきましたね(^_^;)

クライマックスに向かって一直線の中で、壮絶な、
小万のなぶり殺しの場になるんですが、もう、ここは
固唾を呑んで観まもる?だけになってしまいます。

でも。でも。個人的に。
赤子を親の手で殺させるところ、あれだけは絶対に許せない。
グロテスクといっても、南北先生、あれはダメだよ、絶対。

そこを除けば、最後に小万の首を大事そうに抱きしめる源五兵衛の姿で
そこまでの壮絶な殺し場を超越して、源五兵衛がいかに小万を好きだったのか
が感じられて、源五兵衛の心境にグッときたりもしちゃうんですが
(あぁ、仁左さんてば、ほんとに無言の演技がうまいっ

でも、やっぱり、寅さんじゃないですけどね、男だったら、
好きな女のために、ひけよ、あきらめろよ、幸せを祈ってやれよ

あぁもうまったく。

しかし、時蔵さんも よく首になる女形さんですねぇ
袈裟御前の時も首になってたし・・・(^_^;)

あ、そういえば、この場面の配役でもうひとつ。
三五郎の父親である了心を演じる田之助さん
翫雀さん同様、南北モノにほとんど縁がなかった上に、
これまでこのお芝居を観たことがなかったとか。
この芝居を何回かやってる菊五郎さんとご一緒の舞台が多い田之助さんですし、
お年と芸暦とを考えると、それはそれですごいことなんじゃないかと(^_^;)


【愛染院門前の場】
前の場面からこの場面への転換は幕をひかず、暗転にもならず(元々がかなり暗いですが)
盆をまわしてそーっと変わります。
でっかい盆がないと できないですよねぇ、これは。

この場面ですべての関係が明らかになり、源五兵衛は「元はと言えば自分が女に迷った
ばっかりに」みたいなことを言って自害しようとします。

まぁ、その通りなんですよね。源五兵衛が小万に迷わなきゃ、すべてはおきなかった悲劇ですから。
おまけにこの人、八っつぁんの忠義の身代わりもパァにする気マンマンだったわけで。

なんですけど、結局、この人は生き延びて、当初の予定どおり討ち入りに行っちゃう訳です。
まぁ、確かにここまでことがおきちゃったら、この上で討ち入りに参加しなかったら、
これまでに犠牲になってきた人、全部パァですから、もう、確かにこれは源五兵衛は
討ち入りに行くしかないんでしょうけど・・・

このお話を見てると、まぁこれはお話ですし、ここまでではないにせよ、
やっぱり、討ち入りのために義士の周りに、討ち入り成就のために振り回された
人が色々いたわけで、これを観た当時の人々は
「自分たちが偉いと思っていた義士の大儀って、ほんとにそんなに
すごいえらいことなんだろうか?」
と自分の、価値観・・・というか、まぁそういうようなものを、根底から
揺さぶられるような思いがしたんじゃないかと、そんな風に思えてきてしまいます。
このお話は四谷怪談大ヒット直後くらいの発表だったらしいですしねぇ・・・


真っ向から説明、説得しても、なかなか相手を説得できないような
こういうことを、お芝居を通して、人にそう思わせることのできる、
そういうこの話をつくった南北先生は ほんとスゴイ。


【余談】
終演後、近くの席のお客さんたちが「こんな長時間かけてやるような話かねぇ」みたいなことを
おっしゃってたんですが・・・うーん、そういや、歌舞伎のお話に対して、そういう風に
考えたことはなかったな~(^_^;)

「ここをこうすれば、もっとシンプルな筋の運びになるのに」
という視点で上演時間の長さを考えたことはありますが。

うーん、上記のようなこといってたお客さんが、「助六」見たら、どういう感想を
持つんだろうなぁ(^_^;)


◆花道度:高
大詰め、雨の中破れ傘をさして、小万の首を帯に巻いて小脇に抱えた
仁左さんの引っ込みが前提です、



================================

2:玩辞楼十二曲の内 廓文章  吉田屋

◆配役

   藤屋伊左衛門    藤十郎さん
     扇屋夕霧    魁 春さん
    若い者松吉    亀 鶴さん
    女房おきさ    秀太郎さん
  吉田屋喜左衛門    我 當さん

◆演目に付いて
上演記録みてると、以前は竹本と清元でやることも
あったみたいですが、ここ何回かはずーっと、
竹本と常磐津のようです。

◆のたりの眼
お、女中さんの中に芝のぶちゃん発見♪

和事の種類
京和事と大阪和事があるそうです。
大阪の和事は理詰めの美学(つぶれたのには、それなりの訳がある)みたいなものが、
京の和事は とにかく楽しければいいや みたいなものが。
今回のは京和事に入るってことなんですね。

傾城の誠と卵の四角はないけれど
伊佐衛門が夕霧が他の客の相手をしているのに
対してブツブツ言う中の一言です。
当時にして、「卵の四角」って発想がすごいな、と。

で、実は・・・すみません、終始ほぼ爆睡・・・
亀鶴さん、出てたの、気が付かなかった・・・_| ̄|○


◆花道度:中
最初の出の部分だけです。多分。
なんとなく、「最後、夕霧と一緒に花道を引っ込んで行く」
みたいな印象があったんですが、本舞台のままで幕でした。
なんか別のとキオクがごっちゃになってるかも(^_^;)
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2008年11月:歌舞伎座 夜の部

2008-11-17 23:56:31 | 書いたぞ: 感想書きました~
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程:平成20年11月1日(土)~25日(火)
昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~
劇場:歌舞伎座
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概況
観劇日:2008/11/17(月) 16:30~21:00
観劇位置:3階A席正面
前の席の親父さんの頭が邪魔で舞台センターが見えず_| ̄|○
また、花道も背伸びしてかろうじて七三に立つ人の頭が見えるくらい。
もすこし後ろの方がいいかも。

【注意】ネタバレありです。

◆余談
・舞台写真
くーっ 團蔵さんてば、舞台写真、今月も奥ゆかしく一役1枚なのね・・・(T_T)
しかし・・・、
赤分丸出しの菊五郎さんの三五も気になるし、
左團次さんの弁慶もかっこいいし、
時蔵さんも美しい写真がたくさん・・・
あ、個人的チェックは梅枝さん!
特に「盟三五大切」の写真が、姿がいいんだ、これがっ!!
・・・う~む、金が足りん<(-_-;)
昼の部観に来る時はもちっと軍資金を・・・

・三世時蔵さん
へー 三世の時蔵さんは伊勢音頭の貢とか、廓文章の伊左衛門もやったのか~
当代の時蔵さんも、桜丸とか優男系は見たことあるけどな~。

ところで、孝太郎さんとかが筋書きのインタビューで
三世時蔵さんの追善興行について、
親戚のひとりとして
とおっしゃってるんですけど・・・うーん、家系図見ても、どこでどう
仁左さんちにつながってる親戚なの
か、わからんな~<(-_-;)

あと、三世時蔵さんが後に四世の時蔵さんになる息子さんに、梅枝のあとに、
芝雀を名乗らせた
とあったんですが、芝雀さんとこともなんか関係(つながり)が??



◆演目・構成・タイムテーブル
1:菅原伝授手習鑑 寺子屋
82分
 幕間   30分
2:船弁慶 67分
 幕間   20分
3:八重桐廓噺 嫗山姥 67分


1:菅原伝授手習鑑 寺子屋

◆配役

     松王丸  仁左衛門さん
    武部源蔵  梅 玉さん
    春藤玄蕃  段四郎さん
  涎くり与太郎  松 江さん
     小太郎  玉太郎さん
     菅秀才  千之助さん
    園生の前  孝太郎さん
      戸浪  魁 春さん
      千代  藤十郎さん

◆のたりの眼
終始(約9割強)爆睡。ゴメン、仁左さん(-_-;)

よだれくりが松江さんだ(^_^;)

ほぉ、千之助君と玉太郎君の競演だったのね~。

ん?梅玉さん、声が? 風邪かな

うちで存分吼えたでないか」(松王が千代に向かって)
・・・つい、藤十郎さんが「アンギャー」と火を噴きながら、ほえてる姿を・・・(^_^;)



2:新歌舞伎十八番の内 船弁慶

◆配役

 静御前/平知盛の霊    菊五郎さん
     武蔵坊弁慶    左團次さん
      舟子岩作    東 蔵さん
      舟子浪蔵    歌 六さん
      舟子梶六    團 蔵さん
      亀井六郎    松 江さん
      片岡八郎    種太郎さん
      伊勢三郎    萬太郎さん
      駿河次郎  尾上右 近さん
       源義経    富十郎さん
    舟長三保太夫    芝 翫さん

◆のたりの眼
・弁慶
あぁ、團蔵さんも死ぬほどかっこよかったけど、
やっぱり左團次さんの弁慶も絶品だーっ(*^_^*)
あれ?でも、筋書きのご本人のインタビューによると、左團次さんの弁慶って、
15年ぶりなんだ。
なんか観たことが合ったような気がしてたけど・・・うーん??

・豪華
今回、役者さんだけでなく、長唄さんも巳紗鳳さん・巳太郎さんと
豪華にそろってるんですね。
あ、お三味線さんって、たもとを三味線のお座布にしてるんだ。
あと、なんか雰囲気が「勧進帳」に似てるような気がするなぁ、「船弁慶」の長唄って。
弁慶つながり、だからなのかなぁ。
でも、「船弁慶」は黙阿弥先生の作だったよな・・・

・四天王
ありゃ、松江さん以外は若手も若手、10代ばっかりなんでは??
若いなぁ~
ありゃ、右近さん、最初舞台にでてきた時、なんか視線がえらくキョロキョロしてるし
瞬きもたくさんしてて、ちょっと目立つぞ~

・烏帽子
え?義経と四天王の烏帽子が右側に折れてる?(by イヤホンガイド)
あ、ほんとだ。これは、源氏側だからなんだそうだ。気が付かなかったな~。


・菊十郎さん発見
お、後見に菊十郎さん、スタンバイです。

・左團次さん かっこいいー♪
左團次さん、義経たちに乗船を促す踊りの所で見せる表情が、いいなぁ。
かっこいいぞ♪

・舟子登場!!
あぁ・・・なんて、なんて渋い舟子なんだっ!!
あーもう、3人セットでお持ち帰りしたい~!!
(いや、持ち帰ってもどうするわけでもないんですけど(^_^;)

波よ、波よ、波よ波よ波よ
こ~せ、こ~せ、こ~せ」(越せ?)

あぁ、もう退場なのっ!!これだけか~っっっ!!(/_;)


・知盛登場
うーん、知盛の亡霊のスッポンからの出、薙刀の先がひらめくのしか
見えない~っっっ、観たい~っっっ!!(>_<)

・手のひらの数珠
左團次さん、あんなにズーッと数珠こすってて、手が痒くなんないのかなぁ・・・

・あっさり
あれ?なんか、えらくあっさりおわっちゃったな。
なんか 以前みたのでは、弁慶と知盛がもっとガチンコ状態に
なったような気がしたんだけど・・・

・幕外出張お囃子組
幕外には知盛ひっこみのために、大鼓と笛方さんの2人だけが、
幕外に出張って
いらっしゃいます。

・最後まで眼が離せない?
そして、下手の袖から、そっと知盛の引っ込みを最後まで見守る
(多分)菊十郎さんを発見。
そうだよなぁ、ひっこみだけ とはいえ、薙刀をあれだけ
ブンブン振り回したりするわけだし、
クルクル回りながらひっこんだりもするから、
例えば、手が滑って薙刀が客席にむかって飛んでいっちゃったり
クルクル回ってるうちに花道から落ちたりとか、色々あるかも
しれないもんなぁ。

・余談From筋書き
筋書きの芝翫さんのインタビューによれば昔は舟子は
6人とか大人数だったこともあるそうで。
それは観たことないけど、観てみたいな~

あと、知盛の薙刀も鯨の骨を使ってて、今のモノとは
全然しなりが違ったとか。
うーん、鯨さんを乱獲するのはよくないですが、
こういうところに使えなくなっちゃったのは、残念だなぁ。

◆花道度:高
義経・四天王の出、静のひっこみ、知盛のスッポンの出、引っ込み
くらいで、舟子さんたちのお通りはないんですが、
でも、知盛の出は観たかった、ほんと。



3:三代目中村時蔵五十回忌追善狂言
  八重桐廓噺:嫗山姥

◆配役

       八重桐    時 蔵さん
      腰元お歌    歌 昇さん
        白菊    孝太郎さん
       沢瀉姫    梅 枝さん
      太田十郎    錦之助さん
  煙草屋源七
  実は坂田蔵人時行    梅 玉さん

◆のたりの眼
・声そっくり
開幕前の幕間にイヤホンガイドで時蔵さんのインタビューを
やってたんですが、その声が錦之助さん、そっくり!
というか、最初、そうかと思ってて、途中で
「あれ?今月のこの流れからいって、インタビューは
時蔵さん・・・だよな(・_・?)」と気がついたくらいです、ほんと。
うーん、やはりご兄弟。

・顔もそっくり
そういや、舞台写真も、山姥になってからの時蔵さんの写真、
お顔が錦之助さんによく似てるなぁ。


・歌昇さんの一面
あ、歌昇さん、お歌ちゃんなんだ(^_^;)
でも、歌昇さん、女形もいけるなぁ。
声、いいし。仕草とか、ちゃんとかわいいし。

・山台の空席
めづらしい・・・上手の山台に見台だけ置いてある。
普通はくるんと回って太夫さんと一緒にでてくるのに・・・
あ、人数が多くて、回転できないのかな?

と思ったら、でてきたのは、まず1人づつ。
山台の、それも太夫さんの席に空席があるってものは
めづらしいなぁ。
ちなみに、最終的には、気づかないうちに、もう一人ちゃんと
太夫さんが増えてました(^_^;)

・錦之助さん
錦之助さん、声がちょっとかれてるかな。お風邪かな。
通る声の赤っ面なんだけど、勿体無い!


・八重桐さんの粋
あ、ほんとだ、イヤホンガイドの解説で気が付いたけど、
八重桐姐さん、天紅の手紙で髪を結ってる?

さられた夫に 言葉はかわさぬ
やっぱり、時蔵さん、かっこいいなぁ♪
しかし、時蔵さんの地声なのかな。あんまり聞いたことない
声が聞けるのはちょっと得した気分だ。

・孝太郎さん
孝太郎さんも黒っぽくて芸者っぽいけど、
キリッとしてて、なんかかっこいいぞ。

・ぶっちゃけ
しっかし、まぁ、ほんと、楽しいというか、ムチャクチャな
筋立てだなぁ(^_^;)

・ほんとにあのダンナ??
うーん、あのダンナ、そんなに強くなかったと思うんだけど。
「後家や娘を落とすのと、首を落とすのは・・・」
なんていわれてたダンナなんだけどねぇ。
でも、八重桐の中に入ると、なんかやたら強い人に(^_^;)
ま、それはさておき、やっぱり、最後もかっこいいわ、時蔵さん♪♪



・言葉メモ
 ・流れの女=遊女
 ・鎧通し=短刀
 ・のら一巻(いちまき)の諸芸 ・・・ひととりの芸 という意味らしいけど、
 「のら一巻」ってなんだろう・・・??
コメント (4)
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2008年11月:新橋演舞場 花形歌舞伎 夜の部

2008-11-10 01:02:23 | 書いたぞ: 感想書きました~
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2008/11/1(土)~11/25(火)
劇場:新橋演舞場
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2008/11/10(月) 16:00~20:50
※いつもより30分早い開幕
観劇位置:3階上手前方
【注意】ネタバレありです。



◆演目・構成・タイムテーブル
1:伽羅先代萩
 花水橋・竹の間  (約80分)
  幕間   25分
 御殿・床下  (約60分)
  幕間   25分
 対決・刃傷  (約70分)

  幕間   10分
龍虎  (20分)


==============================

1:通し狂言 伽羅先代萩

  序 幕 鎌倉花水橋の場
  二幕目 足利家竹の間の場
  三幕目 足利家御殿の場
      同  床下の場
  四幕目 問注所対決の場
  大 詰 控所刃傷の場

◆配役

<花水橋・竹の間・御殿・床下>
      政岡  菊之助さん
      八汐  愛之助さん
  荒獅子男之助  獅 童さん
    絹川谷蔵  男女蔵さん
    足利頼兼  亀三郎さん
      松島  吉 弥さん
     沖の井  門之助さん
     栄御前  右之助さん
    仁木弾正  海老蔵さん

<対決・刃傷>
    細川勝元  松 緑さん
 渡辺外記左衛門  男女蔵さん
    渡辺民部  亀三郎さん
   山中鹿之助  宗之助さん
    山名宗全  家 橘さん
    仁木弾正  海老蔵さん

◆のたりの眼
<花水橋>
幕開き、花道からでてきた悪党が 御贔屓の門松さん
最後は絹川の道案内に使われちゃいましたが(^_^;)

身持ち放埓な殿様:頼兼さんは亀三郎さん
亀三郎さんがこの手のお役とは、めずらしいのでは?
しかし、やっぱりいいお声です。歌うところなんか耳福だな~

ちなみに家人は亀三郎さんを「なんか佐久間良子に似てるかも
と言ってました。
言われてみれば、うん、そうかも(^_^;)

絹川、獅童さんかと思ってたので、やっぱり声がちょっと風邪?
とか思ったら、男女蔵さんでした(^_^;)

肉襦袢の手袋をつけてるのでしょうか、ガッと広げた手の指が、なんかちょっと
短めでした(^_^;)


この場面、「なんでここをやるのかなぁ。」と思うんですよね。
頼兼も絹川もこの場限りの登場ですし。

でも、最後までみて、「そうか、この場をやらないと、<対決>の場での
外記の訴えがわかりにくいわけだ」 と思い当たりました。
なるほどね~

<竹の間>
子役の原口君って、昔出てた子役の原口知子ちゃんの兄弟かな。

うおー 眉がない、眉がない~!
うーん、やっぱり眉がないって、ちょっと怖いもんですねぇ。
あんなにきれいな菊之助さんでも、なんかちょっと不思議な感じがしちゃいますもん。

愛之助さんの八汐は、仁左衛門さんに似てる~と思うんですが、でも、
声が立役のまんま(^_^;)
いや、役柄考えるとそれで成功なのかもしれないけど、でも、やっぱり、
もすこし、女性の声に近づけて欲しいかも。(^_^;)
でも、なんか、きれいですねぇ 愛之助さんの八汐。
美人だー♪

中盤、ちょっと意識がぶっ飛びましたが、やっぱりこの場面は、
沖の井と八汐の丁々発止のやりとりが面白いですねぇ。
個人的に大好きな、最後の沖の井の「ひーらひら~」も堪能♪



<御殿・床下>
義太夫が葵太夫さんでした♪

が、なんと、この菊之助さん最大の見せ場の御殿、前半、爆睡
してしまいました。_| ̄|○
例の「おなかがへっても~」とかの有名なセリフのところは
記憶があるんですが、気が付いたら、いつのまにか、八汐も栄御前も
出揃っちゃって、もうお菓子の場。(^_^;)

まま焚きってなかったんですよね、今回。

後半は大丈夫でした。
口説きのところが、お父さんに似てるかな、と。

床下については、もう、なんというか(^_^;)

まず、獅童さんの男之助ですが、姿がは荒獅子っぽくて「おっ」と言う感じ
だったんですが、セリフがなんとなく、いまひとつ物足りない感じが。
なんでしょう、うーん、「べらんめぇっぽさ」かなぁ。

ちなみに私の中で男之助というと思い浮かぶのは富十郎さんの男之助です。
人物像みたいのがぴったりなような。

あと、男之助の出のところなんですが、舞台中央のせりの穴をを黒子さんが
緋毛氈で隠すんですが、2人でされると、今回のように少し斜めの位置からみてると
穴が見えちゃいますよ~(^_^;)

どうせなら3人にして、スッポンの三面から囲むような布陣にすればいいのにな~
とチラっと思ったりしました。

でもあの穴隠しってどういう意味が
結局、セリは御殿のせりあがりと同時にあがってくるんですが、
御殿が動き出す前に黒子さんたちはひっこんじゃうんで、結局、床に穴があいてる状態は
お客様にみせちゃうわけで。
うーん、「なんか出ますよ~」という期待感をあおるためなのかな~

さて。海老蔵さんの弾正
海老蔵さんが、こんなおいしいお役をあっさりとやるわけないだろう
とは予期してましたが、ほんと予想通り、この幕外だけで、かなりひっぱって
くださいました(^_^;)

なんで個人的な感想第一声は
・・・長いっっっ!!
なんか、こう、「引っ張ったな~(^_^;)」 という感じが。

まず、幕が閉じて、幕外になって、印を解くまでからして長い。(^_^;)
んで、さらにひっこみになって、花道を引っ込み終わるまでが、
これまたメチャクチャ長い(^_^;)

多分、私が今まで見た弾正の引っ込み中では、最長不倒記録なんじゃないかと(^_^;)。

海老蔵さん、お顔は彫が深いのにくわえて、もうほんと、錦絵から出てきたみたいな
リアルというか、まさに絵になるお顔でした。
ただ、うーん、ちょこっと 弾正 にしては若い印象がありました。
まぁ今までみてきたのが、幹部クラスのおじ様たちの弾正ばかりだったせいも
あるのかとは思いますが。

イヤホンガイドの解説でこの役は海老蔵さんの当たり役になるだろう と
おっしゃってましたが、もう少し年くってからの弾正が楽しみです。

あと、残念だった点がいくつか。
まずは黒御簾に映る影。今回、面明かりを使ったせいか、
いつもみたいに花道を引っ込んで行くにつれ、どんどん黒御簾に映る影が大きくなっていく
不気味な迫力がありませんでした。影自体もボヤンとしてたし。
面明かりの雰囲気も捨てがたいんですけどね。3階から観る身としては、ちょっと残念。

あと、同じく面明かりの弊害なんだと思いますが、なんか焦げ臭い(^_^;)
で、今回、なんせ長かったじゃないですか。
余計に気になってきちゃうんですよね~焦げ臭さが。
というか、3階まで匂ってくるんだから、そうとうなのかとは思いますが。

<対決>
そうか、栄御前って、この場面の山名宗全の奥さんか。

山名宗全の呼び出しに答えて出てくる弾正方の面々、
うーん、みんな声が暗い・・・(^_^;)
とか思ってたら! たら!

この対決の場、
両端にご贔屓♪♪

悪側(上手)の右端が門松さん~♪
善側(下手)の左端が菊市郎さん~♪

おまけにですよ、善人方のもう一人は宗之助さんだし、
外記の息子は亀三郎さん
なんてすばらしいご贔屓づくしな配役♪♪♪

しかし、海老蔵さん、声が低いなぁ。 でも、あんなに低い声なのに、
ちゃんと3階でもセリフがわかるくらいはっきりしてる。
すごいなぁ。

しかし、声の点では、やはりダントツに亀三郎さんだ。
いい声だなぁ♪

この場の後半は松緑さんのぶっちぎりなんですが、最後の方は
さすがの松緑さんも声がちょっと大変そうでした。

評決がくだって、原告・被告が退場するときに気が付いたんですが、
みなさん、裸足だったんですね~
お~ 海老蔵さん、足、デカイ(^_^;)

<刃傷>
本当はこの前に「問注所 控えの間」という場面があって、
そこで外記が弾正に一撃を喰らう という展開があるらしいです。
どうせだったら、そこもやっちゃえばいいのになぁ。

いつも思うんですが、この刃傷の舞台になる部屋、ふすまが渋いですねぇ。
銀地に波頭の意匠です。

あ、出た出た、弾正だ。
あぁ、これはコワイな(^_^;)。私が外記だったら、死ぬほどコワイ(^_^;)

でも・・・扇子、それも鉄扇ってわけでもない、ごく普通の扇子ですよ、
それしかもっていない手負いのじい様を、これだけ追いかけまわして
なかなか仕留められないって・・・
おまけに、自分は、じい様の一刺しで一発なんですよね・・・
うーん、実は弾正さん、妖術は得意だけど剣術は苦手なんでしょうか・・・。

そういえば、一緒に観た家人が、
「じい様が扇子をフルフルすると、弾正の気がそれちゃうのは、
なんでだろう?
弾正がネコに化けるっていうならなんとなくわかるんだけど、
ネズミでしょ。

でも、あの弾正がタカとか蛇とかじゃなくて、ネズミに化けるってのは
なんかカワイイよねぇ」
うーん、言われてみれば確かに(^_^;)


しかし、この場面観てると、「息子っ!助けに来い~っっっ!!
ここで荒獅子男之助とかが助けにきたら、それはそれで面白い
迫力の立ち回りになりそうだなぁ

とか、色んな事考えちゃいます(^_^;)

あぁ、菊市郎さん、弾正に挑むも足負傷・・・(/_;)

事切れた弾正は、家来衆に大の字持ちあげされて退場
あれ?前もどっかで、海老蔵さんがこのやり方で退場したの観たな。
岩藤の時だっけ?
なんか この退場の仕方、好きなのかな、海老蔵さん(^_^;)

で、いっつもこの刃傷の場をみると↓こう思うんですけどね。
勝元さん・・・
・薬湯じゃなくて、医者を呼ぼうよ(-_-;)
・歩くのも大変なじい様のために、かごを屋敷の中に運びこむ
ほどのことをしておいて、「ひとさし舞え」って、どういうこと??
・いや、目出度い以前に、じい様死んじゃうよ・・・(-_-;)

どうにかならないんでしょうかね、この展開(^_^;)

◆花道度:高
海老蔵さんの弾正の引っ込み。あれだけでも、「高」です。

==============================

2:龍虎(りゅうこ)

◆配役

  龍  愛之助さん
  虎  獅 童さん

◆演目について
以前、三津五郎さんと染五郎さんで踊ったのを
観た事があるような。
内容についてのキオクはないんですが、演目名がかっこいいので、
なんとなく覚えてました。

謡曲では「りょうこ」と読むそうです。

◆のたりの目
資生堂のキラキラの緞帳で幕開きです。
義太夫は上手に4×4。葵太夫さんも入ってます。
琴の混じった下座が耳に残ります。

で、お二人が登場するんですが、最初からポスターのような
毛付きではありません。
最初はそれぞれアタマに虎と龍の形の飾りのついた冠をかぶっています。
背後に映るシルエットにくっきりと虎と龍の形が浮かんできれいでした。

割とすぐ一人づつひっこんで、毛のついた状態になって出てくるんですが、
この間、かなりの短時間にもかかわらず顔にはたくさんの隈が。
いくらなんでもあれだけの隈取をする時間はないはず。
と思って、双眼鏡でよくみたんですが、どうも隈は仮面をつけてるみたいですね。

毛は龍が黒髪に白髪まじり。
虎は茶髪で黒のまだら入り。

家人は虎を「どうみても、あれはネコ。」と言ってましたが(^_^;)

踊りの方は、お二人とも元気はつらつ、若さ直球勝負ってかんじなんですが、
全体に愛之助さんの方がキレがいいかな~という感じがしました。

大変なのは黒子さん。毛振りをしてる間に引き抜きの準備にかかるので、
多分、あれ、髪の毛でだいぶ殴られてるんじゃないかと(^_^;)

最後は突っ伏したところからバッと顔をあげると、アラ不思議、
隈がなくなって、すっきりとしたお顔に戻ってる。
という趣向になってました。
突っ伏してる間に、毛に隠れて、何をどうやってるのか、
(仮面を取るだけではなくて、多分、顔をなおしたりも
してるんだと思うんですが、鏡もなしに、やってるのか、
それとも、どこかに鏡がかくしてあるのか・・・)
ちょっと教えて欲しい気もしたりして(^_^;)。

◆花道度:中
出入りはなかったと思います。
1度くらいは花道七三までいきましたが、基本的には本舞台です。
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2008年11月:新橋演舞場 花形歌舞伎 昼の部

2008-11-08 01:43:47 | 書いたぞ: 感想書きました~
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2008/11/1(土)~11/25(火)
劇場:新橋演舞場
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
◆観劇概況
観劇日:2008/11/8(土) 11:00~15:05
観劇位置:3階上手後方

【注意】ネタバレありです。


◆演目・構成・タイムテーブル
1:伊勢音頭恋寝刃
序幕   50分
 幕間   30分
二幕目 90分
 幕間   25分

2:吉野山  50分


◆余談
歌舞伎美人に出てたポスター4種。チェックしてきました♪
どれもかっこよかったです♪

==============================

1:通し狂言 伊勢音頭恋寝刃

序 幕 相の山の場
    妙見町宿屋の場
    追駈け地蔵前の場
    二見ヶ浦の場
二幕目 油屋店先の場
    同 奥庭の場

◆配役:

<序幕>
   福岡貢  海老蔵さん
 今田万次郎  門之助さん
  油屋お岸  宗之助さん
  藤浪左膳  右之助さん
   奴林平  獅 童さん

<二幕目>
    福岡貢  海老蔵さん
  今田万次郎  門之助さん
   油屋お紺  笑三郎さん
   油屋お岸  宗之助さん
   油屋お鹿  猿 弥さん
   仲居万野  吉 弥さん
  料理人喜助  愛之助さん

◆のたりの眼
うっかり最初イヤホンガイド借り忘れちゃったために
肝心の初めて見る部分がガイドなしに。(T_T)
でも、かえって「聞き逃すまい」と気合も入ったし、
「どういう人物関係なんだろ」といろいろ考えながらみてたからか
眠くならなかったのは、 思わぬ効用だったかも(^_^;)

今回は場面をおってツラツラと。

(相の山)
あれ?獅童さん、ちょっと風邪かな?
声出すのちょっとしんどそうな。

宗之助さんの女形はなんか久しぶりかな。
やっぱり声が独特な気がしますね~

猿三郎さんは着流しでかっこいいな。
欣弥さんは、実は按摩とは気が付かなかった(^_^;)

門之助さん、着流しの裏がきれいな色だ~

あー「てんぽの皮」ってのは「もうどうでも良い。どうなっても構わない」
っていうニュアンスなんですね。

女の方からズルズルベッタリ♪
ってセリフが妙に印象に残りました(^_^;)


(宿屋)
前の相の山の場面での
  ♪坂は照る照る~
といい、この場面の冒頭での
  ♪お泊りならばとまりゃんせ
といい、なんか楽しい感じの歌が多いですね~

・口上の口調
海老蔵さんの貢さんが口上を 右之助さんの藤浪様に伝えるところがあります。
ああいう口上ってのは もっとぶっきらぼうというか 事務的な口調で伝えるもんだと思ってたんですが
海老蔵さんの口上は、まるで本人が言っているような口調で威厳を感じしてしまいました。
藤波様、思わず、へへーっとなっちゃいそうな。(^_^;)

そう感じたのはその時だけだったんで、それは海老蔵さんのすごさなんだと思うんですが
でも、なんか藤波様よりもえらいくらいの感じがしちゃったのは、ちょっと違和感でした。

・金打
あといわゆる金打をする(という言い方でいいのかな?)場面んがあるんですが、
うーん、音が聞こえない。(^_^;) もっと チンとかキンとか音がすると思ってたんですが。
3階でイヤホンもなかったからかな~

・向き
あともうすこーしでいいから、門之助さんの方みるか身体を向けるか、してほしいな~なんて。
いくらねじれた空間とは言え、海老蔵さんあまりに正面向きすぎかも・・・(^_^;)

(追駈け地蔵前)
・男三人の道行き?(^_^;)
なんか面白くなっちゃう楽しい場面だな~♪

・奴さん
この奴、よく逃がすはダマされるは、どうもイマイチ役に立ってないような(^_^;)
おまけにこの場面、地蔵のふりに気が付かなかったら、本気でバカだ、この奴(^_^;)
と思ってたら、ほんとに気が付かないし・・・_| ̄|○
でも、最終的には一応二人とも捕まえました(^_^;)


・ここでも気になる歌詞が
  ♪お猿が三万三千三百三十三匹 さーがった
・・・猿すずなり??(^_^;)

(二見ヶ浦)
・3階からは見えませんでしたが、どうも海老蔵さんと門之助さんによる客席お散歩があった模様。

・うーん、あの奴にしてこの若ダンナあり。(^_^;)
ボケダンナ、サイコー♪
と思う場面の連続で面白かったです♪

・ここでもしぶといおっかけっこ3人組(2人組+奴)
しかし、しぶといですね、あの悪方の2人組:大蔵と丈四郎。
でも好きだな、こういうちょっとマヌケというか、ノリのいい小悪党って♪

・その根性を
ところで貢さん、こんな暗闇で、それも刀持ってるやつを2人も相手にしながらの状態でも
大事の書状を読もうとするその根性・・・ほめるべきか、あきれるべきか・・・(^_^;)

・その声は
最後、貢さんが日の出を迎えた海岸で、朝日の光で大事の書状の宛名が
よめたーっ」の一声は、仁左衛門さんの声にとても似ていたような気がしました。


【2幕目】
ここからは、よく上演される部分。
・イヤホンガイドによれば、貢さんは貢さんのおばさんの働きで刀を取り戻したそうですが、
おばさん、どんな働きを?? ちょっと知りたいかも。

・油屋の女性陣はみんな裸足。

 ♪伊勢に遊ばば古市あたりの~
ここも賑やかな曲でなんだか楽しくなっちゃいます♪

・あぁ お岸さんがここで貢さんを引き止めなければなぁ。
貢さんは、じっと若だんなが戻ってくるのを待つ、その忍耐の方を選んだわけだけど、
世の中、忍耐じゃない方が言い場合もあるんだねぇ。

万野さん、なんかちょっと地味?衣装のせいかな~ 
でも万野はいつもこんな感じの衣装だよなぁ。

なんか私の中でパッと浮かぶ万野は、菊五郎さんなんですが、
あんまり地味な印象はないんですよね。うーん??

いやみっぷりでは吉弥さんも、見てて
く~っ、なんとかへこましてやりたいわ この人!(-_-;)」と感じましたので
かなりだったと思うんですけど(^_^;)。

あと、余談ですが、ちょっと笑三郎さんのお紺さんと吉弥さんの万野、
配役いれかえてみて見たい気もしました。
笑三郎さん、お紺さんもいけますが、万野もかなりいけると思うんですよね~♪

料理人喜助は愛之助さんか~
そういや、海老蔵さんが襲名の時、お父さんの貢でやったのが、この喜助だったような記憶が。

・しかし、2幕目と1幕目で、だいぶ貢さんの印象、変わってくるなぁ
1幕目は何でもそつなくこなして気配りも行き届く、大人な大物だったのに、
2幕では、万野の攻撃もかわせない、なんか器のちっさい人になってるような。
普段から1幕目もやれば、もう少し貢さんの印象も変わるのにな。

で、2幕の貢さんは、刀を喜助に預けることで、完璧に万野を怒らせちゃうわけですが、
いやーこれはねぇ やっぱり貢さんが悪いよ。
この刀を取り返したのは女性であるオバさんだっていうんだから、
貢さんが万野に刀を預けられないのは、「女だから」って理由じゃなくて、
万野って人の信頼性の問題なんだと思うんですよ。
だから「女だから預けれらないっていうんですね」ってところを
「そういうわけじゃないんだけど」って否定しなきゃ。

1幕目から感じる人物像では、この手の気配りができないような人には
思えませんし、ましてやこの手のかけひきが「キレたら負け」ってことくらい、
わかってそうな人に見えるんですけどねぇ。

・扇は手で裂けます。
怒り心頭の貢さんは怒りのやりどころに困って手にした扇を裂いちゃったりするんですが・・・
扇って、手で裂ける代物だったんですね(^_^;)。

・お鹿ちゃんは猿弥さん
なんかいい感じだな~。いじましい感じもするし、おかしみにも無理とか不自然さがないし。
でも、ふと8月の「水滸伝」の漢っぷりを思い出して、なんか不思議な感じもしちゃいました。
猿弥さん、ほんとに役の幅が広いなぁ。元々個人的評価の高い役者さんでしたが、
最近、それがさらに高くなるような舞台をたくさん見れて、うれしいです♪

・お~、猿四郎さんも登場♪
うーん、猿三郎さんもそうですが、ちょっと細いかな~。
でもそこがかえって 「じつは商人」という点ではリアルかも。

あ、寝ちゃった(^_^;)
あと、ちょっといつもより声が高いセリフが多いのはちょっと残念。
ドスが利いたようなセリフだと、さらに耳福なんですが。

・ギャー リアルスプラッター(-_-;)
あの血だるまは怖い・・・<(-_-;)
っていうか、あそこまで血だるまになってあれだけ動けるのもスゴイ(^_^;)

あの人たちが触ったら貢さんの着物にベターっと新たに血がついたりすると
もっとリアルだと思ったりしましたが・・・うーん、怖すぎる(-_-;)


・結局
貢さんは、大事の大事の家宝である刀で、人をきりまくっていたわけですね。(^_^;)

ところで、このお話って、一応「目出度い終わり」ってことになるんでしょうか・・・
役者さんたちの雰囲気は「めでたし、めでたし」って感じがするんですが、
なんかこれでは、ちっとも目出度くはないような気が・・・

あと、結局、ほぼ無意識とはいえ、人を殺しまくっちゃった貢さんはどうなるんでしょう?
「これだけ人を殺したら、死罪は免れまいって」感じのことを自分で言ってたと思うのですが、
刀が青江下坂とわかってからの話の展開では、この刀を届けに阿波の国まで行くような感じですが・・・
うむぅ~

それから、ふと思ったんですが、貢さんって、じつは何にもしてないですよね。
刀取りかえしたのはオバさんだそうですし、折紙とりかえしたのだってお紺さんです。
まぁ若だんなの心配とかはしましたけど・・・

あ、でも、悪事の証拠になる密書を手に入れたか。
まぁ、これも手に入れる工程の2/3は不毛なおっかけっこをした奴の林平の働きかもしれませんけど(^_^;)

しかし・・・なんかこの話の感想書くたびに、似たような疑問を抱いてるような気がするなぁ・・・(^_^;)

◆花道度:高
貢さんと若だんなの客席内お散歩がある点がひとつ高得点です。
かごにのって出てくる人が二人。
幕開きに若だんなが、 宿屋の場面の最初では貢さんが。
追いかけっこの獅童さんの出入りもあります。

2幕目では終盤、怒り心頭ですり替え刀に気が付かない貢さんのひっこみや、
それに気が付いた万野の命で貢さんを追っかけるふりをして悠然とひっこむ喜助、
喜助の思惑に気が付いた万野の、簪をしまっての駆出し
刀が違うのに気が付いて真っ青な貢さんの再登場
などが見所にあげられそうな出入りが多数。

==============================

2:義経千本桜 吉野山

◆配役:

佐藤忠信実は源九郎狐  松 緑
      逸見藤太  亀三郎
       静御前  菊之助

◆のたりの眼
すみません、爆睡しました。
あ、女雛男雛の所とか、要所要所は覚醒しましたが。

あとは松緑さんの後見が寿鴻さんだってのと、
菊之助さんの後見が菊市郎さんかな~と思ったのと・・・
【2008/11/27修正】↑松緑さんの後見は辰緑さんの間違いでした!
辰緑さん・寿鴻さん、すみません~m(__)m


あ。そうだ! 藤太が亀三郎さん
配役見てなかったら、ちょっと気が付かなかったかも。(^_^;)
そのくらい、いつもの亀三郎さんより 丸いし、小さく見えました。
耳も半分くらい鬢にかくれちゃってましたし。

でも、たしかに、なんて声のいい藤太(^_^;)
やっぱり亀三郎さん、声いいなぁ。

ちなみに花道七三から松緑さんが投げた笠を受け取って(ナイスキャッチ♪)、
最後は片足立ちのまま定式幕が閉まるのを待ちます。
あれ、結構、大変だろうなぁ。

◆花道度:高
最初の華やかな静御前の出、(多分)すっぽんからの狐忠信の出。
居並ぶ花四天と藤太の出。
最後に静御前の引っ込みと忠信の幕外の引っ込みがあります。
コメント (2)
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