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のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2009年8月:歌舞伎座 2・3部

2009-08-11 02:16:05 | 書いたぞ: 感想書きました~

夏休みをとった1日は、チケット取りと歌舞伎座2・3部、ぶっ通しで終わりました♪


9月の歌舞伎座、WEBでは、私の行きたい日に限って、取りたい席が出てこない。
他の日だと、出てくるのに~(-_-;)

仕方ないので平行チャレンジでかけた電話も、これまたなかなか、通じない。
結局、電話つながるまでえ、1時間くらいかかっちゃいました。
うーん、「今回のチケット合戦はたいしたことないかな~」
なんて、甘くみてたのがいけなかったか。


==============================


さて、歌舞伎座。
今月は8日開幕だから、まだ3日目なんですね~
とりあえず、サクっと感想書いときますと・・・


2・3部とおして1番、面白かったのは、3部の「お国と五平」。
谷崎先生原作のお話なんですが、なかなか、なかなか。
ドラマとして見ごたえありました。

元婚約者の弱虫臆病を自覚する友之丞に、武士の鑑のようなダンナを闇討ちにされた
お国さんと、忠義の五平の仇討ち旅。
4年(だったかな?)近くの放浪の果てに、ついに二人の前に仇の友之丞が現れますが・・・

というお話で、友之丞が三津五郎さん、お国が扇雀さん、五平が勘太郎さん。
夕暮れに薄の野っぱらを舞台に、登場人物は3人きりで、場面転換もなしでみせる50分。
(花道も使いません)
舞台は屋外なんですが、ある意味、密室劇っぽい濃さが感じられました。


お国のダンナをやみ討ちにしたことの理由を語る友之丞には、
最初は「ダメだ、ヘタレだ。」と思い、友之丞とお国五平の会話の
かみあいというか、なんというか、根底の次元が食い違うような会話に、
「ストーカー犯罪者の心理はこんななのかなぁ、うーん、怖いなぁ」と思いました。
ちょうど、この日、家で、こないだ起きた耳かきのお姉さんのストーカーの人の
殺人事件の話が話題になってたばかりでしたし。

しかし、このお話、そこから意外な逆転が起こります。
コレが面白い。


まだご覧になってない方のために、というのは建前で(^_^;)、
面倒なので細かい説明は省略しますが、
お国と五平は、「おのれ許さん、友之丞」から一転して、友之丞と同じ側になって
しまい、「お願い許して、友之丞」となってしまうわけです。

でも、まぁ、個人的には、お国と五平の罪の発端は友之丞の殺人なわけで、
それがなければ、その罪はなかったかもしれないわけで、
そこを考えると友之丞とお国・五平は同じ側ではない気がするんですけどねぇ。
あと、もうひとつ、お国五平は合意の上でなわけですし。


というわけで、私としては、このお話の展開に
「いーじゃないか、それで。二人で幸せになれよ。なんにもうしろめたいことは
ないよ」といってあげたいんですが。
うーん、このお話の時代背景では、そうも言えないんですかねぇ。

しかし、まぁほんと、面白かったです。この話。


友之丞を演じる三津五郎さんが、うまい。
徹底的にヘタレで、みじめといえばみじめな役なんですが、
これはうまい役者さんがやらないと、面白さがでないのではないかと。
そういう意味で、ヘタレなのに三津五郎さんのうまさが際立った感じです。

あと、2部の「豊志賀の死」では、お父さんと声が瓜二つだった勘太郎さんの声が、
この演目では、そうは聞こえなかったのも、個人的にはプラス得点でした。

==============================

他には2部が「豊志賀の死」と「船弁慶」。
豊志賀の死」は元が落語だから、怖いなかにも笑いがあっていいのかも
しれませんが、ちょっと笑わせすぎな気も。
怖いはずのところも、笑っちゃうんですよね。うーん。いいのかなぁ。

でも、今月、勘太郎さんと勘三郎さんがガチでぶつかる?のはこの1本のみ。
二人の場面はなかなか面白かったです。

船弁慶」は、福助さん、橋之助さんが義経・弁慶初役というのがちょっと意外。
四天王のフレッシュな顔ぶれも要チェックですが、やはり、個人的には
舟長・舟子が注目。
三津五郎さんの舟長に、高麗蔵さん・亀蔵さんの舟子と、ご贔屓さんがそろい踏み♪
なんか、最近この演目、この役がポイント高いこと多いなぁ(^_^;)

==============================

3部
は上述の「お国と五平」のあとに「怪談乳房榎」
勘三郎さんの早替りの速さにおどろかされました。
最後の方は正助の足に刺青が見えたり、後ろに引っ込むところが見えちゃったりと、
ご愛嬌なところもチラチラと。

この演目、勘太郎さん、でてもいいのにな~と思ってたんですが、どっかで
お父さんの身代わりやってそう(^_^;)

締めは、勘三郎さんのチラシに書いてない4役目で、うまい展開。
勘三郎さん、フルマラソンを全力疾走しきった って感じがしました。
しかし、千秋楽まで、毎日、あれで、身体がもつか心配です(^_^;)

そういや、この場面の幕、ご贔屓からの贈り物っぽいですが、左下に書いてあるあれは
「大根がし(河岸?)より」??

あ、そうそう、この幕、定式幕ではなく、緞帳で幕でした。
いつも、席を立つ頃には定式幕がひかれますが、今日は、緞帳のままでした。

終演は21:15でした。

コメント (4)
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2009年7月:歌舞伎座さよなら公演七月大歌舞伎 昼の部

2009-07-29 00:25:10 | 書いたぞ: 感想書きました~
千秋楽終わっちゃいましたが、一応。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/7/3(金)~27(月)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/07/25(土) 11:00~14:45
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階正面後方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:五重塔 約85分
 休憩 45分
2:海神別荘 約95分
==============================

1:五重塔
◆配役
  大工十兵衛  勘太郎さん
     お浪  春 猿さん
     お吉  吉 弥さん
 用人為右衛門  寿 猿さん
   大工清吉  巳之助さん
   朗円上人  市 蔵さん
   大工源太  獅 童さん

◆演目について
幸田露伴先生原作。幸田先生の原作の歌舞伎ってのは、多分、初めて観ます。
この作品も26年振りの上演とか。脚色は宇野信夫先生だそうです。

でも、何年か前に前進座のチラシで「五重塔」があった覚えが。
他にもあるんでしょうかね、歌舞伎になってる幸田先生の作品って。
今回のが結構、面白かったんで、もしあるなら、観てみたいなぁ。

◆余談:五重塔
1908年建立というから、ありゃ、ちょうど100年くらい前なんですね、この話。
wikiぺディアによると、1957年に不倫関係の清算と思われる心中事件で
消失したそうです。

風や雨では壊れなかったんですけどねぇ。まさか不倫の心中の舞台になって
中から火が出るとは、十兵衛さんも予測できないわな。(^_^;)
ちなみにこれもwikiペディア情報ですが、不倫の男女は50歳代の男性と
20台の女性。
・・・ナニがあったんでしょうねぇ・・・


◆のたりの目
・勘太郎さん
うーん、びっくりしたけど、ちょっとがっかりも。
「どこが」というと、なんか声も言い回しも、すっかり勘三郎さんの
コピーになってるように感じられてしまったところ。

それって、すごいことだと思うし、やっぱり親子だなぁ(^_^;) と思うところでも
あるんですが、でも、ここでとまらず、さらにその先に勘太郎さんらしさを
出してきて欲しいなぁ。と思っちゃうんですよね。

今、勢いある役者さんの一人だから、まだまだ進化しそうな気はするのですが、
お父さんのコピーで、止まらないで欲しいなぁ。

・十兵衛さん
うーん、気持ちはわかるけど、全部一人でやろうと抱え込んじゃうのは
どうかと。そこが職人肌 と言われれば、それまでですが、一応社会人
見たいなもんをやってる身から考えると、どうにも、困った人に
感じられます。

いや、これがね、本人の気のすむまで 作りこんでかまわないものなら
まだいいんですけどね。

この五重塔たてるのって、スペインの教会みたいに、いくら時間かかったって
かまわない ってもんでもないでしょうし、少なくともあのお上人様
存命中には仕上げなきゃマズイだろうし、予算だって、それなりに限られて
いるんだろうし。

そういうこと考えると、やっぱり十兵衛さんのやり方はわがままでしかないように
思えてしまうなぁ。うーん。


・市蔵さん
おぉ、ジィ様に見える! 昼はとてもお上品なおじい様だったんですね。
この役から、あの夜の義平次は、とてもとても・・・(^_^;)
しかし、お上人様がのど元を隠すのは、年齢かくしなのかな。
それとも、寒いからなのかな。


・獅童さんと勘太郎さん
今回のこのお二人みてると、なんとなく三津五郎さんと勘三郎さんを思いだします。
このお二人も、将来、あの二人のような感じになるのかな~

・自称名人
五重塔建立チームの一員で、茶屋で酒飲んでさぼってる二人組みは、私的には
とても嬉しいツーショット、猿四郎さんと門松さんでした♪
門松さんは自称名人でした♪

・その他
・「とうりゅう」
棟梁のことを「とうりゅう」と読んでました。「とおりょう」じゃないんですね~

・源太の奥さん
最後の場面で両方が夫婦で御上人様に呼び出されますが、十兵衛の奥さんはわかるけど、
源太の奥さんの方は、なんで呼ばれたのか、いまいちわからなかったんですよね。
うーん。源太の奥さんがなんかする場面がカットされてたりしてるんだろうか?

・イヤホンガイド補足
イヤホンガイドの解説員さんが「原作では、この後こうなって、それで次の場面に続きます」
と説明してくれたからわかったんですが、イヤホンガイド聞いてない人は、結構、場面が
飛んで、「ん?」となったところも多かったんではないかな、と。

どうせなら十兵衛が他の大工さんたちに見直される場面もあったらよかったのになぁ。

◆花道度:中
怪我した十兵衛が、それでも普請場に出かけるとき、花道を引っ込みます。
それを見送る奥さんの春猿さんが、家の前で遊ぶ子供たちが、あやとりが「出来た、出来たーっ!」
と歓声をあげるのを聞いて、「できたってさ、いい辻占じゃないか」という感じのことをいうのですが、
ここ、いい場面だったな~



2:海神別荘
◆配役
    美女  玉三郎さん
    博士  門之助さん
    女房  笑三郎さん
  沖の僧都  猿 弥さん
    公子  海老蔵さん


◆演目について
泉鏡花先生のお話。
このお話を舞台で最初に観たのは日生劇場。
改装後のリニューアルオープンのこけら落としかなんかだったと思うのですが、
黒潮の騎士の一糸乱れぬ動きとマントのはためきがとても美しかったのを
覚えています。
(あのころからはためく布に弱いんですねぇ、私。
「新・三国志」も一糸乱れぬ旗振りにゾクゾクしちゃいましたし(^_^;)

その後、歌舞伎座での上演を見て、今度で3回目なんですね。
全部、玉さんと海老さんのカップルだなー

そういえば、イヤホンガイドの解説員さんの話で、鏡花先生が
「字と字の形、音と音の響き」を大切にされてた というような話がありました。
なんだか、ものすごく「なるほどな~」と思いました。
玉さんがよく「天守物語」の朗読会を開いてますが、確かに鏡花先生のお話は
聞いてるだけでは、難解なところもある気がしますが、その朗読は
歌舞伎座で聞く邦楽のように、耳にここちよい気がします。

それに、なんというか、想像力を書きたてる余韻があるコトバが多いな、と。
舞台は勿体無いから、一瞬たりとも目を閉じてはいられませんが、朗読だったら、
目を閉じて聞きたいものです。

◆のたりの目
・ハープ
今回もナマ演奏。
タキシードを着て歌舞伎座の舞台にあがれる人は、そういないんだろうなぁ。
・・・和装にしちゃだめなのかな、やっぱり・・・

・お腰元衆の衣装
うーん、うちかけと一体になってるのかな、あれ。
前から見ると確かに帯締めてるんですが、後ろから見ると、帯がないんですよね。
面白いなぁ。

・美女の衣装
うーん、毎回思うんですが、もちょっと和服ライクにできないものかと。
お腰元衆の衣装のように、和服っぽいけどでも違うという感じに
もっていけませんかねぇ。死装束の白から白無垢の白に、うまく
変化される手はないものかと。

・笑三郎さんの衣装
好きなんですよね、これ。組み合わせが絶妙で。
赤の使い方うまいな~と。

・公子の衣装
マントのふんわり具合が一段とグレードアップした???
あれ?でも、白だったっけ?
と思ったら、鎧をつけるところで、黒に変わりました。

公子の衣装は・・・和服ライクにはできないかな~ やっぱり(^_^;)
厚底ブーツだしなぁ。
でも、乙姫さんは、わりと和服ライクなイメージあるからなぁ。
公子さんもどうにかなら・・・ないかな、やっぱり。

・猿弥さん
復活。さすがだな~と思う反面、あれを突然言われて、苦労しながらも
急な代役をつとめあげた猿三郎さんも、すごいな~と。
普通、絶対ムリだろう、あれは(^_^;)

・龍馬
かわりいですねーおんまさん。なんか瞳がつぶらで♪
また、動きが秀逸で。しっぽの動きになんともいえない愛嬌があります♪

しかし、夜といい、昼といい、どうして私は、こう、人でないものが
好きなんでしょうねぇ(^_^;)


・カーテンコール
ありました。が、なんで猿弥さんいないのかな。
夜の部の準備にも早いだろうし・・・うーん??

・カップリング
玉さんと海老さん以外の組み合わせで観たことないですが
今回、観てて、ふと、いつかは、菊之助さんと海老さんとかで
この作品を上演するときもあるのかもしれないなぁ。
と思ったりしました。

・大自在の国
「楽しむ処、歌う処、舞う処、喜び、遊ぶ処」だそうで、いいですね~
私、その国に行きたいです。あの、鮫に食われかける腰元でかまいませんので。
・・・ダメかな~ クラゲかな~(^_^;)

・美女
夜の部のお話は女の人の方が「人でないもの」ですが、
こちらは男の人の方が「人でないもの」。

でも、夜の部の人間である男の人は、なんというか、理想的な好青年なのに対し、
こちらの女の人は、役名からして「美女」ではあるのですが、なんというか、まぁ
性格はあまり美人ではないかと。

前回とおなじように「そんなわがままいわないで、楽しめばいいのに」と思うのですが
前観たときは、どちらかといえば怒りとともにそう感じたのですが、
今回は、どちらかというと「勿体無いねぇ」という思いでそう感じました。

大人になったのか・・・年を取ったってことなのか・・・_| ̄|○

※【参考】前回観劇時、感想
発掘しました(^_^;)
2006年7月:歌舞伎座昼の部2「海神別荘」

※別窓で開きます。
・・・好き勝手、書いてますねぇ(^_^;)


◆花道度:中
花道を出入りするのは龍馬くらいなもんなんですが、個人的に間近で
観てみたいもんで。(^_^;)
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2009年7月:歌舞伎座 歌舞伎座さよなら公演 夜の部

2009-07-13 00:22:43 | 書いたぞ: 感想書きました~
今月の歌舞伎座は昼夜とも2本のみ。
休憩時間が長いの私にはめづらしく売店をウロウロしました。

足腰強化のお守りをみつけたので、目上のお世話になってる方に
お土産に買おうかな~と思ったのですが・・・うーん、ボケ防止が一緒に
ついてる(^_^;)
まだ、ボケ云々には早い年齢の方なので・・・うーん<(-_-;)

あと、2本目の天守物語は開幕すると、場内が暗くなるため
最初の方はいれてもらえないかもしれません。
トイレは早めに行っておきましょう♪
休憩後半、どこのトイレも大行列でした(^_^;)。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/7/3(金)~27(月)
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◆観劇概要
観劇日:2009/7/10(金) 16:30~21:00
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階正面前方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:夏祭浪花鑑 約125分
 休憩 40分
2:天守物語 約105分
==============================

1:夏祭浪花鑑
  序幕 住吉鳥居前の場より
  大詰 長町裏の場まで

◆配役
 団七九郎兵衛  海老蔵さん
     お辰  勘太郎さん
   釣舟三婦  猿 弥さん⇒市 蔵さん
  玉島磯之丞  笑 也さん
     お梶  笑三郎さん
     琴浦  春 猿さん
   下剃三吉  巳之助さん
 三河屋義平次  市 蔵さん
    おつぎ  右之助さん
  一寸徳兵衛  獅 童さん

◆のたりの目
・市蔵さん
猿弥さんの釣舟三婦がとっても楽しみだったのですが、急病ということで
数日前から市蔵さんが代役。
普段の公演ならまずないんじゃないかと思う義平次と三婦の二役で大奮闘です。
大変なことだと思いますが、十分満足な義平次をみせてもらいました♪

「猿弥さんの三婦も見たかった~」という思いはありますが、それが、「市蔵さんの三婦と
見比べたかった~」となるくらい、市蔵さんの三婦も、いい感じでした♪
また三婦は三婦、義平次は義平次できっちり演じわけがついてるのがさらによかったです。

そういえば、三婦の家に琴浦を迎えにくる、あの義平次は、替え玉さんかな。
セリフないし。
直後に三婦で再登場することを考えると、時間的にも本人がやるのは厳しいかな、と。

・義平次
ところで、私、コレを見るたびに思いだすのが歌六さんの義平次。
多分、まともにこのお話を観た最初の義平次だったせいもあるんだと思うのですが、
歌六さんのイメージが吹っ飛んだというか・・・あれは強烈でした(^_^;)

なんというかそういう役なので、だれにでも出来る役ではないですよね、あれは。
それを市蔵さん、三婦と二役では、大変だよなぁ。気持ちの切り替え的にも。
でも全然、違和感もためらいもない義平次で、見ていて小気味良かったです。


・勘太郎さん
うわー お父さんにそっくりだ。声のかすれ具合が!!
はぁ~やっぱり似て来るんですねぇ。まぁ1番で観てますもんねぇ。
以前みた女形の時は、体格ゆえか、ごっつさが気になりましたが、
今回は違和感は少なくなっていました。

が、1点、とても気になったのが「三婦さーん」という呼びかけ。
2回あったんですが、そこだけ妙に軽くて、現代的で、とても違和感ありでした。

・海老蔵さんの履物
最初の場面で獅童さんと対決するところで、履物をけりすてて床机に登るところが
あるのですが、その時、片足に履物が残っていて、それをポーンとけり捨てたのですが、
そのけり捨てた履物が隣の床机に着地するタイミングにうまーくツケが入ってました。
あれは、演出?それとも、片足に履物が残ったこと自体、ハプニング??

・ちょっとうるさい
最後の殺しの場では、市蔵さんとの掛け合いが息が合ってていい感じでした。
ただ、鳴りモノの音が大きくて、うるさいくらいに感じられて
ちょっと勿体無い気がするところがありました。

・サンバラはロング?
ザンバラになった髪も、普通よりちょっと長いように感じられましたが、
気のせいかな。

・上手に引っ込んだ理由
それから、途中で一度上手の茂みに引っ込んで、出てくるところがあったので、
なんか仕込んできたのかな~と思って観てたのですが、
うーん、鍔が鳴るものに刀を取り替えてきたのかな。

・なぜ拍手?
団七が義平次を殺した後、泥を落とすために井戸水をかぶります。
(この井戸水は本水)
で、そこでなぜか客席から拍手が。うーん??
あと、この水浴びの後、立ち上がったところで、えらく足をクロス
させるように足を滑らせていましたが、なんかあれは、やりすぎな感じが。
鞘に刀を納める手の震え具合は、個人的には許容範囲だったんですが・・・。

あと、あの刺青の衣装、毎日洗濯なんでしょうねぇ・・・。

・みこしの掛け声
「ちょうさや ようさ」 とかけているようなですが、「じょうさいわい ようさ」
「ちょうさいわい ようさ」という風にも聞こえます。
御みこしっていうと私のイメージは「わっしょいわっしょい」なので、
この掛け声だけでも「あぁ、上方のお話なんだな」という思いが深まります。

・なんだかね
なんかこのお話に出てくる人たちは「はぁ?」と言いたくなるような
行動・言動が多いです。

いくら恩人の息子を救うためとはいえ、そのために他の人に殺しの罪を
着せるのは、まちがってますし。

団七が義平次を殺した発端も、義のためとかじゃなくて、結局は、
額を割られてカッとなったことだし。

三婦にしても、お辰さんが美人じゃなかったら磯之丞様を預けたと言っちゃうあたり
「ちょっと、ちょっと、それって\(-_-;)」と思っちゃいますし。

団七って人は、粋なんですが、いまひとつかっこよく感じられないのは、
そのせいかもあるのかもと思いました。

・その他
最後の場面の籠かきの前棒が喜之助さんだった♪

◆花道度:中
最初の場面の団七親子の引っ込み、お辰さんの出入りなどなど、観れたら観たい
場面がたくさん。



2:天守物語
◆配役
   天守夫人富姫  玉三郎さん
   姫川図書之助  海老蔵さん
       亀姫  勘太郎さん
        薄  吉 弥さん
    小田原修理  猿 弥さん⇒市蔵さん
      舌長姥  門之助さん
     朱の盤坊  獅 童さん
   近江之丞桃六  我 當さん

◆のたりの目
・1番は
色々、好きなんですけど、このお話、今回、1番「おぉ♪」と
思ったのは、最後に天守の主様が暴れるところ。
「おぉ~ 主様 動いた動いた♪」
と、なんかうれしくなりました。

・・・やっぱり、私はキレイなお兄ちゃん、お姉さんより、
化け物の方が好きなのかも(^_^;)


・富姫さんと亀姫さん
菊之助さん、春猿さんの亀姫を見てきて、今回は勘太郎さん。
う~ん・・・・やっぱりいままでの二人に比べると、どうしてもゴッツイ感じが。
なんというか、こう、女同士のべったりな感じには、ちょっと勘太郎さんの亀姫さんだと
ちょっと線が太くて硬い感じです。
もっとやわらかさと妖しさが欲しい感じがします。

・朱の盤坊
前回観たときは右近さん。今回の獅童さんは、ごつさと言うか
豪快さでは、右近さんより迫力がありましたが、
その分砕けたときのやわらかさや、「ばらぼん ばらぼん」というセリフなんかは
右近さんの方が、しっくり来る感じが。
難しいですね~。海老蔵さんや松緑さんにもやってみてもらいたい気がしますね、
この役。


・舌長姥
いや、もう、この役はこの方でしょう♪

・薄さん
打ちかけが、薄の柄みたいなんですが、昼間は濃い灰色、夜になると黒地になります。
色的には地味かもしれませんが、シックで、私は大好きです♪

・「そこは姫路の富だもの」
好きですね~、このセリフ♪
玉さんのセリフの感じが、またいいんですよね、これが!

・賢い・・・?
明かりが消えてしまったため、階段から滑り落ちてかたわになるより、
天守に戻って殺される方を選んだ図書之助を、富姫さんはほめるのですが、
うーん、「命あってのものだね」だと思うと、その選択はどうなんだろうという気も
しなくはないのですが。、

・「あぁ、主従とは恐ろしい」
今回、富姫さんのこのセリフを聞いて、ふと、これは鏡花先生が当時の世の中に
いいたかったことなんじゃないかな、と思いました。
今回、なんかココロに残ったセリフのひとつです。

・笑い
あー、なんで玉さんのまじめなセリフのところで、客席から笑いがもれるのかと
思ったのですが、玉さんが「玉・珊瑚」というから、かな。

・「まことの恋はココロとココロ」
私、歯の浮く様な純愛ものって、正直苦手なんですが、鏡花先生のお話は、
純愛が芸術的な域まで高められてるからか、そんなに苦手に感じません。
セリフの流れが清流のように感じられて、さわやかな感じがします。

・我當さん
うーん、やはり膝を痛められたようですね。座るのとかがちょっと大変そうです。

・カーテンコール
ありました。
海老蔵さんが出てきて、玉さんが出てきて、ふたりでお辞儀して、
最後は我當さんも引っ張り出してきて、ご挨拶で幕。

わりとすぐ、幕が開きましたし、もう、カーテンコールまで込みの上演に
なってる感じがしました。

・その他
また喜之助さん発見。冒頭で蝶の差し金を操る白子さん。
あと、多分、最後の天守での立ち回りの場面にも
ご贔屓さんがいたんじゃないかと思うのですが、
暗くてチェックしきれなかった~

◆花道度:高
すっぽんから出てくる図書が見えない~っっ
三階の前の方って、意外と見えにくいかも。
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2009年7月:国立劇場:7月歌舞伎鑑賞教室「矢の根」「藤娘」

2009-07-04 22:59:20 | 書いたぞ: 感想書きました~
7月の口きりは歌舞伎鑑賞教室。
梅枝さんの「藤娘」に期待大です。

==============================
◆観劇概要
観劇日:2009/07/04(土) 11:00~13:02
劇場:国立劇場大劇場
観劇位置:3階正面前方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:歌舞伎の見方 約35分
 休憩 20分
2:矢の根 約30分
 休憩 10分
3:藤娘 約25分

◆余談1
先月と同じ土曜の観劇でしたが、先月より、一般のお客さんの率が
高かったような。
1階の両端のブロックも一般のお客さんだったみたいですし。

◆余談2
半蔵門駅の近くのベローチェだったかな、喫茶店が閉店してました。
返りにここで、なんか軽く食べていこうと思ったので、ちょっとがっかり~。

==============================

1:歌舞伎の見方

◆解説
 中村亀鶴さん

◆のたりの目
暗転からの始まりとそれに対する学生さんたちの反応は先月とおんなじ(^_^;)
まっくらやみってなんかワクワクするんですかねぇ。

解説の内容は、盆に下座の解説、小道具の説明に「矢の根」の紹介。
観客参加の見得の実演に、亀鶴さんによる立ち回りの実演などなど。

うーん、まとまりがあるような、ないような。
正直言うと、先月の方が、無理なくすんなり、入ってくる感じでした。

今回も色々説明してくれているのですが、今回の演目に関係ないものが結構
でてくるし、解説も、わかってる人にはわかるんだけど、初めての人や
現代の学生さんとかには、もうちょっと噛み砕いて説明しないと
わからないんじゃないかな~ と思うこともいくつかありましたし。
例えば「大薩摩」とか「荒事」とかね。

いかに先月の澤瀉屋のおふたりの解説が内容・構成・進行ともこなれた
ものだったのか、ということを感じました。

ただ、まだ開演2日目。
亀鶴さんの方にもまだ少し、固さや、手探り感が感じられました。
先月の解説は、私が観たの20日でしたからね~。(^_^;)
今月の亀鶴さんのもこれから回数を重ねて、どんどんよくなっていくのでは?
それに、若い亀鶴さんならではの親近感みたいなのは、今月、特有かも。
これから観に行く方は、お楽しみに~

解説の中で個人的にトリビアだったのは、お姫様の手の形の話。
片袖を胸にあてて、片袖は観音開きにするじゃないてすか。
あの、胸にあてた手は、胸を隠して恥じらいを表しているんだそうです。

あと、1点「うーん・・・(-_-;)」と思ったのは、男女蔵さんへの
「オメッティー」との声かけの推奨。
あれはあんまり、おすすめないで欲しいなぁ・・・
今回の公演では、いいかもしれませんが、歌舞伎座でやられたら、がっくりきちゃうので。

それから、歌舞伎に興味もったら、歌舞伎はたくさん演目があるから、
自分が楽しいと感じる演目を探してみて と今月の歌舞伎座の公演もオススメしてました。
「なるほど、確かにそうだな~」とは思うのですが、今月の歌舞伎座のは、またちょっと
歌舞伎としては特殊ではないかな~(^_^;)

そういや、今月は、巡業では古典やってますが、コクーンも歌舞伎座も、
歌舞伎としては毛色が変わった演目ですね(^_^;)

ところで。
亀鶴さんが「十八番」を「じゅうはちばん」としか言ってなかったのが、
なんとなく気になったのですが「おはこ」というのは、今の学生さんには、
通用しないのかな~。



2:歌舞伎十八番の内 矢の根 

◆配役
   曽我五郎時致    男女蔵さん
   大薩摩主膳太夫   宗之助さん
   曽我十郎祐成    亀鶴さん

◆のたりの目
・・・すみません、前半分爆睡でした。
(宗之助さん、観そこねたーっ(/_;)

後半、五郎が砥石を枕に寝るあたりから覚醒。
しかし、あの寝るところといい(ほぼ人間枕状態なんだ(^_^;)、
その後の「仁王襷」をかけるところといい、後見さん、大活躍ですね~。

特に、襷を結ぶところ。あれ、解説の時には結んであるものを
ランドセルみたいに背負うだけになってるようになってるものを
使ってたのですが、公演では、後見さんんが、その場でえんやこらと
結ぶんです!

で、その間、ずーっと同じフレーズを繰り返す三味線が入るんですが、
あれって、結ぶ人には、結構、プレッシャーなんじゃないかと。
自分の作業が終わらない限りは、ずーっとなり続けるわけですし。

なんか観ていて「あせるだろうけど、あせって、変な結び方やゆるい結びに
なったりしたらダメだしなぁ。でも、あせるんだろうなぁ。
がんばれ、がんばれ~」と、ココロの中でひそかに応援しちゃいました。

で、もうすぐ結びあがり というあたりで、後見さんがチラッと大薩摩さんと
アイコンタクト。三味線の方も締めにかかる節になります。

この連携、ナマだからこそできるところ。
演奏が録音だったらこういう調整はできませんもんね~。

しかし、この演目、観たことあるはずですが、こんなに
後見さんが活躍してたとは。若い方でしたが、いい仕事してました♪

それから、男女蔵さん。
今回の五郎は、堂々として、男女蔵さんに良くあってました。
ガタイがしっかりしてるから、こういう荒事の役が、いい感じに
しっくりと来ますね♪
あ、あと、声が、お父さんに似てきましたね~♪




3:藤娘

◆配役
   藤の精  梅 枝さん


◆のたりの眼
しっかり見ました♪
きれいですね~梅枝さん。
学生さんたち、びっくりしたんじゃないかな~。

「藤娘」は、最近、観たのは芝翫さんのだったり、
藤十郎さんのだったりで、若い方の踊るの観たのは
久しぶりかも。

踊りのあれこれは よくわかりませんが、
なんとなく、まだ未完成な感じがしました。

そう感じるのは、最近観てた藤娘が藤十郎さんだったり、
芝翫さんだったりしたこともあると思うんですが、
うん、やっぱり、なんとなく色気が薄いような。

愛嬌とかは感じるんですが、やっぱりお酒によった感じとか
ちょーっと艶気が薄い感じが。

でもすごく膝もちゃんとしっかり折っているみたいでしたし、
指先とか、動きとか、きれいでした。

時々
「うーん、やっぱり手が大きいな(^_^;)」
と思うときもありましたが。

しかし、こちらもまだ2日目なこともあるし、
終盤にはもっとよくなってる可能性は高いかと。

それに、今回、私は劇場ついた時は、今週のつかれで
デロデロだったんですが、この藤娘を見て劇場出るときはスッキリ♪
「矢の根」もおおらかでよかったんですが、
期待してた「藤娘」でしっかり満足して、気持ちよく劇場を後に出来ました♪
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2009年6月:国立劇場:歌舞伎鑑賞教室「華果西遊記」

2009-06-25 00:48:32 | 書いたぞ: 感想書きました~
昨日でおわっちゃってますが(^_^;)

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/6/1(月)~24(水)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/6/20(土) 11:00~12:59
劇場:国立劇場 大劇場
観劇位置:3階正面後方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:歌舞伎のみかた 約35分
 休憩 20分
2:華果西遊記 約60分
==============================
1:歌舞伎のみかた

35分ってことで、いつもよりはちょこっと長いのかな。
今回も、前回の名解説コンビ:笑三郎さんと春猿さんが
楽しく且つわかりやすく、説明してくれます♪

・オープニング
いきなりの暗転に学生さんたち、大興奮(^_^;)
なつかしのテレビの「西遊記」の主題歌だった「♪モンキーマジック」
のフレーズにのって、カラフルなスポットライトが舞台に入り乱れる中、
例のごとくセリがフル稼働。

国立劇場の大劇場で、この曲を聞こうとは(^_^;)
でも、あの曲は、なんかワクワクしますね~♪
あの曲を西遊記の主題歌にした、当時のスタッフはすごいですね。
でも、今の学生さんたちは、テレビの「西遊記」って言ったら、
スマップの慎吾ちゃんの西遊記になるんだろうな。

あ、観客席からは手拍子が起きてました。


・登場
春猿さんがスッポンから。笑三郎さんは舞台前方のセリから、
傘に隠れて登場です。
ちなみに傘は、ひらがなの名前いり(^_^;)
いいな~。でも、そういえば、屋号が入った傘はよく観ますけど、
役者さんの名前が入った傘は、みたことないかな。

ちなみにお二人が出てきた直後、黒御簾でもお三味線でモンキーマジック
弾いてました(^_^;)

・解説
今回の解説は「歌舞伎」の「歌」「舞」「伎」について。

」のところでは、御簾内の太鼓の実演や、義太夫と常磐津が
どう違うか、ということを、同じフレーズを演奏することで
見せてくれたりしました。

この解説を観ていて、「歌舞伎ってのは、ほんとうに
「音」との融合で成り立つ部分が大きいのだなぁ」と
あらためて実感しました。

わかりやすい所で言えば、
「見得にツケがなかったら」。
見得じゃなくなっちゃいますもんね。

」では、女形の身体作りと「舞踊」の要素が絡んだお話で、
春猿さんが、ナマ足をチラッと見せてくれたり、常磐津で、
素踊りしてくれたりします。

女形の身体作りでは、肩の落し方講座もやってくれました♪


」は、差し金と黒子さんのお話。
黒子さんは見えないもの という暗黙の共通ルールを持って観るということで、
お客さんも参加型の舞台といえるのでは、という笑三郎さん。
なるほど、そういう考え方もできますね。ちょっと眼からウロコな感じが
しました。

差し金はバレーボールを差し金につけて、お客さんとバレーボールをする
という趣向でした。
ボールが飛んでこなかった生徒さんが、飛んできた生徒さんに
「いいな~っ」と声を上げてたのが、なんか初々しかったです。


・あらすじ
最後は、これからやる華果西遊記の解説をチラッと。
ここで登場してくるのが、劇中からの登場ということで、
(ちょっと怪しい)一般人の欣弥さん猿四郎さんが登場です。

イェス!イェス!]の力強さが、なんともツボでした♪
個人的にはこのお二人の登場、とってもうれしかったんですが・・・
お二人とも、本編にはでてこなかった・・・_| ̄|○



2:華果西遊記
  第一場 西梁国智籌殿の場
  第二場 雲中の場
  第三場 盤糸嶺山頂の場
◆配役
  孫悟空          右 近さん
  猪八戒          猿 弥さん
  沙悟浄          弘太郎さん
  芙蓉実は妹蜘蛛の精    春 猿さん
  女王実は姉蜘蛛の精    笑三郎さん
  玄奘三蔵法師       笑 也さん


◆のたりの眼
・かけあいの意味は
上手床に義太夫さんが2×2
常磐津さんは下で山台2段になり、上が三味線、下が謡いとなってます。
常磐津さんが2段になるって、ちょっとめづらしいかも。

今回、義太夫と常磐津のかけあいでしたが、
よくあるかけあいは、主体になる人物が違ってたり、
立場が違ってたりするパターンが多いのですが、
今回のは、違いがいまひとつわからず、
かけあいでなくてもいいのでは? という感じがしてしまいました。
うーん、なんでかけあいなんだろう?

あ、そういえば常磐津に、途中、「将門」そのまんま と
思われるところがありました(^_^;)


・電光掲示板
義太夫と常磐津の歌詞を表示してくれます。
が、あれ、台詞も表示してあげた方がよかったかも。(^_^;)
セリフも結構、難しいと思うんですよね、今の高校生には。
特に三蔵法師様のセリフとか、難しい単語多いし。

そういう意味では、イヤホンガイドも全員に貸し出すべきかも。、
「はらむ」とか「しんばり棒」とか、今の高校生には、わからなそうな
単語、結構、ありましたからねぇ。


・ナマナマしい・・・<(-_-;)
うーん、うっかり(^_^;)妊娠してしまった猪八戒の腹を割いて
赤子を取り出すって、あれは、結構、ナマナマしい話ですよね。
いいのかな、高校生にあんな方法を妊娠の対処法としてみせちゃって。
うーん、この点だけでも、ちょっと、鑑賞教室の演目として、これは
マズイんじゃないか、という感じも。


・子役ちゃんたち
V字折れ線になるように真ん中に小さい子を配置して一列にならんだ
孫悟空の分身が登場すると、学生さんたちからは、「かわいいーっ♪」
と声があがりました。
確かに、ちっちゃい子が、一生懸命やってる姿が、かわいいー♪

しかし、1時間の演目に、何人出演してるんだ、これ。
国立劇場だから、人件費の心配、あんまりないのかな~


・最後のご挨拶
珍しい。いったん幕がしまってから、もう一度開くと出演者がならんでご挨拶。
古典だと、劇中で、最後に登場人物が並んで「まぁ~ず こんにちは、これぎり~」
とやることはあると思いますが、1度幕をしめてから改めて出てくるのは、
なんかスーパー歌舞伎な感じが。



●全体通して
コンパクトにまとまってますが、ちょっと駆け足すぎる感じ+
ブツ切れな感じも。
いっそ旅の始まりから、唐天竺到着まで、全部みたいかな。

また「鑑賞教室」ということから、考えると、
うーん、初めてみる歌舞伎がコレっていいのかな(^_^;)
コレを基準に歌舞伎座に歌舞伎を観に来ると、がっかりされるか、
寝るか、どちらかだろうなぁ(^_^;)

あと、さっきも書きましたが、最初の解説は、言葉もわかりやすかっただけに、
本編の方は、どうにもセリフがわかりづらい感じが。
セリフももう少しわかりやすい言葉にいいかえちゃだめなのかな。
たとえば「はらむ」を「妊娠する」とか。

それから、観客参加型となってはいるのですが、蜘蛛の糸とかは、
やはり前方の学生さんに偏りがち。

普通のお芝居なら、「参加したかったら、前の方の高い席を取れ」で
片付くんですが、今回みたいなあ団体さんに割り振ったような席配置の場合、
なんかこう、うまく、後ろの方や2階席の学生さんたちも参加できるような
鑑賞方法はないかなぁ。

◆花道度:小
国立なんで、3階席でも、花道はかなり見えますし、
観れなくて くやしいような出や引っ込みもなかったので。



・余談
まさか、8月の演舞場に歌舞伎が来るとは思わなかったので20日を
選んだのですが、やられました。
8月演舞場の「石川五右衛門(仮)」の発売日なんですよね。この日。
しかし、まだ出演者も3名しか わからず。
(せめて発売日までのは、ある程度の出演者を教えてください松竹さん(/_;)
「澤瀉屋さんが出るなら見に行かねばなるまいが・・・うーん」
と迷ったものの、国立に行く道すがらから携帯連打スタート(^_^;)。

電話はムリかなぁ・・・と思ったんですが、なんと、これが意外とあっさり
電話がつながりました!
正直、いままでで最短記録ではないかと。
でも、目当ての3階A席は希望日は埋まりまくり。
が、なんとか最後の希望日に空き席があり、無事確保。
おかげで心置きなく鑑賞教室を楽しめました♪

ただ・・・もしかして、あの時点だと、まだみんな席を押さえていた状態なので
ものすごく埋まっていたのかな。
そう考えると早く電話がつながるのも、良し悪しなのかな~<(-_-;)と
ちょっと悔やまれたりして。

・余談2
帰りは現地解散らしく、学生さんの集団が、たくさん、地下鉄の駅の方へ。
このままだとどう考えても、地下鉄の駅混んでそうと思われたため、
(バスでガーっと連れてきて、バスでガーっと連れて帰って
くれないのかなぁ~ あんなに広い駐車場があるんだし・・・)

時間をずらそうと、伝統芸能情報館に寄り道しました。
「歌舞伎の音楽 入門篇」っていう企画をやってまして、
年季の入った太鼓や、オルゴールや馬の鈴などなど、色んな歌舞伎の
効果音を出す装置が展示されてました。
馬の鈴の音を出すやつ、欲しいなぁ、あれ。

あと、国立劇場を大画面タッチパネルテレビでバーチャルに案内してくれる
装置が結構、面白かったです♪

しかし、学生さんは1人もいなかったな(^_^;)
皆さんも、お時間あったら、ちょっと覗いてみては?
観て損はないと思いますよ♪
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2009年6月:歌舞伎座 夜の部

2009-06-14 02:07:29 | 書いたぞ: 感想書きました~
金太郎くんの毛振りも楽しみながら、個人的には夜の部の最大の楽しみは
幡随院長兵衛の「公平法問諍」♪
どちらも期待通りで、満足~♪
でも・・・最後のぶっ通し2時間って・・・<(-_-;)


#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/6/3(水)~27(土)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/06/10(水) 16:30~21:27
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階B席正面


◆演目・構成・タイムテーブル
1:門出祝寿連獅子  約35分
 幕間   15分
2:極付 幡随長兵衛 約95分
 幕間   30分
3:梅雨小袖昔八丈 髪結新三 約125分


◆余談
それにしても、夜の部は役が多い!!
1階の西側のロビーに置いてある冊子の最後に配役が
昼夜上下段に分かれて出てるんですが、昼の部の余裕のある
文字配列に比べて、夜の部はきっちきち!
数えたら42役ありました(^_^;)

あと、イヤホンガイドで解説してもらって気がつきましたが、
夜の部って、全演目、黙阿弥先生なんですね。
確かにこれは珍しい!

==============================

1:門出祝寿連獅子 四代目 松本金太郎 初舞台
◆配役
   童後に孫獅子の精 初舞台 金太郎くん
  右近後に仔獅子の精     染五郎さん
  左近後に親獅子の精     幸四郎さん

   里の女  芝 雀さん
  右近の妻  福 助さん
   里の男  松 緑さん
    樵人  高麗蔵さん
   修行僧  友右衛門さん
  左近の妻  魁 春さん
   大名某  梅 玉さん
   村の長  吉右衛門さん


◆のたりの眼
・門出
「かどんで」と読むんですね。
「かどでを」かと思ってました(^_^;)

・展開
前半の最後の方に口上があり、差し金の蝶が出て、最後はみんなが大セリに
のってひっこみ。
間狂言が入って、後半、獅子の出も、やっぱり大セリから。

・長唄
里長さんで8×8。
お囃子には伝左衛門さん。
今回は歌詞にも「松本」だの「金太郎」だのが混ざります。

・なんか見える
山台と舞台の間に左右に一箇所づつ、なんか蝶の羽らしきものがチラッと
顔を覗かせています。なんだろう??と思ったら、差し金の蝶が隠してあった
みたいです。

・五色の御幕
最初に大名の梅玉さんが出てきたのと、間狂言のふたりが引っ込んだくらいかな。
五色の御幕があるときは、そこからの出入りが多いのですが、今回は花道使用が
多かったなぁ。

・金太郎君登場。
1階で拍手が起きたのは金太郎君が花道に出てきたとき。
3階では、金太郎君が本舞台にかかって見えるようになったところで拍手が起きました。
その時間差が、なんか面白かったです。

・金太郎くん
鮮やかな緋袴。後見は錦吾さん。
錦吾さん、どうやって、金太郎くん、支えてるのかな。

なんか無表情、悪く言えば仏頂面で愛想・愛嬌がないんですが、動くところは、
なんかスイッチが入るように、ちゃんと動いてます(^_^;)

移動はパパとジィ様と両脇から支えられて拉致されるように移動するんですが(^_^;)
足拍子や首振りは、一人でも、あってる、あってる。 うーむ不思議だ。(^_^;)
でも、英語とかもそうですが、子供の方が恐ろしくうまい事、ありますよね。
無心に真似るから、完璧に写せるってことなのかと思うのですが…

口上とか、待ってる時間が長いので、飽きないかな~と思ったら、
なんか指がフラフラ遊んでました(^_^;)

おぉしゃべった、しゃべった(^^) ちゃんとご挨拶、できました♪

・魁春さん
なんか眼の下の赤がずいぶん大きいような。
福助さんと比べると、なんだか、あっかんべーとやってるような
感じに見えるくらいに感じてしまいました。

役柄設定上は、幸四郎さんの奥さんで、金太郎君からはババ様にあたるのですが、
あそこの赤みが大きいのは、年配の女性を表す特徴だったりするのかな。

・口上
金太郎くんを真ん中に下手には染五郎さん、福助さん、魁春さん、梅玉さん。
上手は幸四郎さん、芝雀さん、松緑さん、吉右衛門さんと、親戚筋。

・芝雀さん
ん?芝雀さんもご親戚筋??
あ、そうか、芝雀さんてば、幸四郎さん・吉右衛門さんと従兄弟にあたるんだ!


・間狂言
高麗蔵さんと友右衛門さん。
あー、高麗蔵さん、指先の動きががきれいなんだな~
左右に払った時とか、指がそろって、スーっと反って、とてもきれい。
動きがキビキビ感じられるのは、こういうところからなのかな~
と思いました。

・後半
ほんとに毛振りだけ。
大セリで出てくるときは、真ん中の金太郎君のみ、牡丹付きの、
いつもよりミニマムなサイズの台に乗ってます。

頭は金太郎君が赤で、パパとジジ様は白。

かなり大回転になってますが、見得もばっちり。
毛振りは15回くらいまわしてたかな。
ここでも、背後で錦吾さんが、しっかりと支えています(^_^;)

・まわし方
ジィ様と金太郎君は上手から下手へ振り落とすような楕円。
最近、観る毛振りはほとんどこのタイプだったんですが、
今回、パパの染五郎さんの毛振りは、ほんとに丸。円になってて
おぉ!と思わされました。
すごいですね~染五郎さん。

・金太郎君ゆかりの品々(^_^;)
「2階のロビーで展示中です。」と、幕間にアナウンスがあったので、
帰りがけに見てきました。
齢4歳にして「ゆかり」って言ってもねぇ(^_^;)
と、何が展示してあるのかと思ったんですが、
まぁ、はじめてのサインとか、初舞台の時の写真とか、ご贔屓から贈られた楽屋のれんとか、
(これは今月は使わないのかな~と思いましたが、まだ1部屋もらえるわけではないですね(^_^;)
あとはちびまるこちゃんのファンとかで、お祝いにさくらももこさんから贈られたとかの贈り物の類が。

はじめてのサインは、ひらがなで色紙いっぱいに「きんたろう」と書いてあるもので、
なんかかわいかったです。

さらに面白かったというか「はぁ~(V)o¥o(V)」と思ったのが、贈られたお花の数々。
9割が白い胡蝶蘭。どれもまぁ立派な鉢で(^_^;)。
贈り主の名前には私でも知ってるようなメジャーな方や番組などなど。
この間、昼の部にいらしてた水谷豊さんのお名前もありました。

一鉢あたり、●万くらいするのかなぁ・・・などと、ついつい換算してみたり。
しかし・・・いくつかはパパやジジ様宛のものもありましたが、これ、
ほとんどが4歳の金太郎くん宛なんですよね。

まぁこういうのは、気持ちと言うか、形というか、
本人は全然わかってないんでしょうけど、なんだか不思議な感じでした。



2:極付幡随長兵衛  「公平法問諍」
◆配役
   幡随院長兵衛  吉右衛門さん
  水野十郎左衛門  仁左衛門さん
     坂田公平  歌 昇さん
    御台柏の前  福 助さん
   子分極楽十三  染五郎さん
   子分雷重五郎  松 緑さん
   子分神田弥吉  松 江さん
   子分小仏小平  男女蔵さん
   子分閻魔大助  亀 寿さん
   子分瘡森団六  亀 鶴さん
   子分地蔵三吉  種太郎さん
      倅長松  玉太郎さん
    伊予守頼義  児太郎さん
   坂田金左衛門  由次郎さん
     慢容上人  家 橘さん
    渡辺綱九郎  友右衛門さん
    出尻清兵衛  歌 六さん
    近藤登之助  東 蔵さん
    唐犬権兵衛  梅 玉さん
     女房お時  芝 翫さん

◆のたりの眼
・解説は観翁さん。
今回も色々と教えてもらいました♪

・「公平法問諍」
楽しみだったんですよね~、これ♪
なんつっても、歌昇さんが公平ですよ!
おまけに途中から、舞台番で吉之助さんも出てきて。
もう内心、ニヤケ笑いが止まらず。

「おぉぉ、今、この舞台の下手半分、切りとって、
持って帰りたい~」

とココロの叫びが(^_^;)

・吉之助さん
最初に吉之助さんに注目したのが、このお役の時だったような。
今回も膝頭見せて、赤旗?も見せて、1人分の畳に、きっちり座ってる
舞台番の姿を堪能させてもらいました♪

しかし、騒動が起きてからは花道での出番が多くて、見えず、残念。
幡随院長兵衛さんや子分たちも客席通ってでてくるし、うーむ、やはり
ケチらず1階席にするべきだったか・・・

・福助さん
こんなところに!と思ったら、ここでも親子共演だったんですね(^_^;)

・山村座
イヤホンガイドの解説だと、最初の水野と長兵衛との対立の場面は、
原作では、最初、相撲取りを介して敵対するような話だったそうですが、
再編した時に現行の山村座の話になったそうです。
相撲取りってのも面白そうな気はしますが、そうすると、公平も舞台番も
でなくなっちゃうしな~

・歌六さん
出っ尻とはこりゃ意外。唐犬かと思ってました(^_^;)

・芝翫さん
長兵衛の奥さん。最近、踊りが多かったので、なんか久しぶりに
お芝居してる芝翫さんをみたような。

座る時とか、足がちょっと大変なのかな~という気がしました。
観ていて転ばれないかとドキドキしてしまうほどではなかったですが。

・玉太郎くん
おぉ、ここでも親子(^_^;) あ、松江さんは長兵衛の子分です。

・♪たんそくなして~
という、義太夫に「えっ、短足?」と思ったんですが、
あ、そうか「嘆息」ですね(^_^;)

・袴
イヤホンガイドによると、男の人は左足からはくものらしいです。
吉右衛門さんは、そこんところちゃんと守ってるとも。

・女中さん
芝のぶちゃんと京蔵さんでした。
昼の角力場の仲居さんもそうでしたけど、今月はこういう
ところにさりげなくうれしい顔ぶれ♪

・東蔵さん
あ、水野の側近?の近藤、東蔵さんだったんだ。
山村座の場面で観たとき、気が付かなかったな~

・潔さ
「行きつく道は一本道、三途の沖でまってるから、早く殺せ」
だったかな。風呂場で長兵衛が水野にこんなようなことを言うのですが
かわいそうな場面なんですが、潔くて気持ちのよさすら感じてしまう
啖呵ですねぇ。

・いまさら
手下に早桶持参で迎えにこさせたことを知った水野が、
「殺すは惜しい」とか、つぶやくのですが・・・
今更いうなよ、水野~(-_-;)
ほんと、そのとおりではあるんだけど。

・シンプル
風呂場での対決の場面で黒御簾から流れてくる手拍子?と謡い、
あれ、なんかかっこよくて好きなんですよね。
この場面、長兵衛がかわいそうで、観るのがちょっとつらいのですが、
この手拍子が流れてくるのは、楽しみです。





3:梅雨小袖昔八丈 髪結新三
◆配役
     髪結新三  幸四郎さん
   弥太五郎源七  歌 六さん
     手代忠七  福 助さん
     下剃勝奴  染五郎さん
      娘お熊  高麗蔵さん
     下女お菊  宗之助さん
     車力善八  錦 吾さん
     後家お常  家 橘さん
  家主女房おかく  萬次郎さん
    家主長兵衛  彌十郎さん
   加賀屋藤兵衛  彦三郎さん

◆のたりの眼
うーん、コレ観ないで帰ると、早く帰れるんだけどなぁ。
うーん、観ないでもいいかな~ とも思ったんだけどねぇ。

2時間ぶっ通しのこの演目の前の幕間は、↑こんなふうに、
ちょっとしたココロの葛藤があったりしました(^_^;)
最後まできっちり観ていきましたけど♪


・母・・・
お熊ちゃんのおっかさん、娘が縁談を承知しないと
「仕方ない」といいながらも
「そうなったら、川に身を投げて死ぬしかない」
って子供脅すかなぁ(^_^;)

白子屋が立て直せば、亡くなったダンナが喜ぶっていうけど、
それで娘が不幸になったら、喜ばないと思うんだけどね、お熊ちゃんの
親父さんは。

幡随院の水野といい、昼の部もそうだけど、今月は、なんか
不条理なことをいう人が多いなぁ・・・(-_-;)

・部屋子さん
そういえば、劇中で幸四郎さんところの部屋子になった
松本キンセイさんの紹介がありました。
ちょっと声が高くて軽めですが、部屋子になるだけあって、
やっぱりうまいな~。
声変わりがこれからあるんだろうけど、がんばれ~

ここ数年、部屋子さんになる子役さんの話をよく聞きますね。
私が歌舞伎観初めて数年は、そういう話は聞かなかったような気がしますが、
もっと前は結構、いたんですよね、部屋子さん。
子役さんからとは限らず、御曹司が他の役者さんの部屋子になるとか。

どんな役者さんになっていくのか、楽しみですね~♪

・カツオ売り
といえば、菊十郎さんがマイベストなんですが、
高麗屋さんの新三の今回は・・・錦弥さんだー♪
最近、錦弥さん、色んなところで出番が多くてうれしいなぁ♪

・手ぬぐいゆかた
イヤホンガイドの解説で、気が付きましたが、2幕目、花道を出てくる新三が
きている浴衣は、色んな手ぬぐいを縫い合わせたもの。
今まできがつかなかったな~、これ。すぐ脱いじゃうからかな。

しかし、はぁ~ ゆかたって、長方形の布を縫い合わせてできちゃうんですね~。

・終幕
大笑いの新三内の場が終わって幕が閉まると、芝居が終わったと思って
席を立つ方続出(^_^;)。
雰囲気はたしかにそんな感じですからね~、わかります、その気持ち。

ところが、場内は照明が落ちて真っ暗に。
これで、帰りかけたお客さんも、あれ?と気が付かれて、
でも、帰っちゃう人も結構いるようで(^_^;)。

終幕は歌六さんの弥太五郎源七が活躍するし、最後に口上もあるし、
個人的には、見所ありなんですが、まぁ、ちょっと蛇足的な感じのする場面でも
ありますねぇ。

コメント (2)
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2009年6月:歌舞伎座 昼の部

2009-06-11 00:44:36 | 書いたぞ: 感想書きました~
今日見てきたのは 夜の部なんですが、先週末にみた昼の部の感想が、
ようやくかけたので、とりあえずこっちを先にアップ。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/6/3(水)~27(土)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/06/06(土) 11:00~15:45
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階A席正面前方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:正札附根元草摺 約20分
 休憩 20分
2:双蝶々曲輪日記 角力場 約50分
 休憩 25分
3:蝶の道行 約30分
 休憩 25分
4:女殺油地獄 約110分

◆余談
水谷豊さんがいらしてました。
終演後に、劇場出るときに見かけたのですが、
オバサマたちに囲まれてました(^_^;)
==============================

1:正札附根元草摺
◆配役
 曽我五郎  松 緑さん
   舞鶴  魁 春さん

国立劇場のチケット取りしてたら、開演に間に合わなくなり断念。




2:双蝶々曲輪日記:  角力場
◆配役
   濡髪長五郎  幸四郎さん
  山崎屋与五郎  染五郎さん
  平岡郷左衛門  由次郎さん
  三原有右衛門  桂 三さん
   仲居おまつ  宗之助さん
   仲居おすず  歌 江さん
   仲居おたけ  吉之丞さん
    茶亭金平  錦 吾さん
    藤屋吾妻  芝 雀さん
    放駒長吉  吉右衛門さん

◆のたりの目
・仲居衆
吾妻についてくる仲居3人衆が、
吉之丞さん歌江さん宗之助さん
と、とても嬉しい顔ぶれ♪

・眼力
桂三さんが、なんか眼力鋭くなってきた気が。
要チェックだ。

・上方の締め
「う~ちましょぉ シャン、シャン もひとつせぇ~ シャン、シャン
いおうて三度 シャン、シャン、シャン、めでたいなぁ~ シャン、シャン
ほんぎまりぃ~ シャン、シャン」
・・・だったかな。

今までも観てるはずですが、今回、改めて気になりました。
そーか、こんな締めをやってたのか。日本全国、所変われば品変わるで
ほんとにいろんな締めがあるんですねぇ。

・長吉
歌昇さんが長吉をやった時のが印象に残ってますが、
なんとなく、長吉ってのは、若くて、大海を知らない井戸の中の蛙的な
イメージなんですが、今回の吉右衛門さんの長吉は、
喜びにも、急にえらくなった戸惑いにも、
なんか、こう40くらいまで下積みつんでた人が、努力のかいあって
ようやく日の目をみた というような感じが漂ってるような。

なんだろう、貫禄がありすぎるのかなぁ。

でも、歩き方指南を受ける時とか、濡髪の真似をするあたりとかの
不器用さ、きごちなさは、なんか、かわいいというか、
ほほえましいというか、初々しさがあって、いい感じなんですよね~

・染五郎さん
そういえば、前回だったか、いつだったかは、与五郎と長吉を
染五郎さんが二役早替りでやってたような。

・その他
濡髪に従う力士の1人は、よく観たら錦弥さんみたいな。

・濡髪の衣装
衣装、あれは、黒地に・・・まわし柄なのかな?。

・幸四郎さんの身長
染五郎さんの与五郎と並ぶと、ずずんと一回り大きく見えました。
幸四郎さんって、染五郎さんよりそんなに背が高かったのかな。
それとも、なんか大きくみえるように幸四郎さんにしかけが??

・濡髪の顔
目じりにから赤い隈どりがうっすすらと。
あんな赤隈つかってたっけ??

・やっぱり
何度観ても、この場は濡髪の言い分も対応も、おかしいと思うなぁ・・・
あれじゃぁ長吉が怒るのは、当たり前だと思う。

◆花道度:高
吉右衛門さんの、歩き方指南が観たかったっ!



3:蝶の道行
◆配役
  助国  梅 玉さん
  小槇  福 助さん

◆演目について
初世並木五瓶さんの「けいせい倭荘子」の五段目。
ずーっと上演されていなかったのを昭和37年に武智鉄二先生の演出で復活したそうです。
モダンな演出はこの時のもの。
私が「武智歌舞伎」と聞いて真っ先に思い浮かべるのが、これです。
(他のをあまりしらないもんで(^_^;)
初演の時は宮園節だったそうです。

◆のたりの眼
・義太夫
上手に2段で3×4
葵太夫さんじゃないかな。あの声は。

・蛍光蝶
幕開き、緑の蛍光塗料を塗ったばかでかい差し金の蝶が2匹
ひらひらひらひら、ひとしきり舞台で舞います。

このとき、2階下手の照明前のカウンター?ところに、
なにか光る四角いものが見えたんですが、あれはなんだろな。

・福助さん
舞台中央のセリで上がってきて、ちょっと踊ってすぐ引っ込んでしまいます。
ちなみに梅玉さんは入れ替わりでスッポンから登場。

うーん、福助さんの、何か含んだような微笑みは、なんか苦手だ。
悪婆のときとかはいいのだけど、こういう初々しい感じの女性の役の時だと
どうにも、うーん。

でも、最後の方、蝶になって海老反るところと、最後の海老反りから
助国さんの上に倒れるところはすごかった。
うん、死に姿が1番、きれいだったかも。

・衣装
最初は二人とも黒地の着物に紋が蝶。
引き抜いてストライプのモダンな柄に。小槇ちゃんは朱色。助国さんは青。
最後は、変わったところ観損ねたんですが、蝶のイメージで、
朱と金、青と金。助国さんは ザンバラ髪でした。

・大道具
この踊り、話はかわいそうなんで苦手なんですが、蝶視点のマクロな世界の書割は
なんか好きです♪
馬鹿でかいあやめとか、百合とか。
でも、牡丹あたりはいつも存在感大きいから、そんなに違和感ないんですが。

・曲
中間のモダンな衣装で踊るところも、賑やかな雰囲気なんですけど、曲の底辺には
最初からずっと同じ暗さというか、哀れな感じが1本通ってる感じがします。

・終焉
平均寿命どおりに男の助国さんの方が先にこときれます。
でも、ちょっと意外でした。なんとなく、時代劇だと、
女性の方が先に亡くなるようなイメージがあったもんで。

・かわいそう
現実でも身代わりで亡くなる悲恋のふたりが、
蝶に生まれ変わって、幸せになるはずだったのに、
なんでまた地獄の責め苦にあわなきゃならんのでしょうねぇ。

誰かを身代わりにしてのうのうと生き延びたっていうのなら、わかるんですが。

◆花道度:中
助国さんがでてくるのと、蝶になってから七三あたりまで行くのと、
くらいかな。



4:女殺油地獄
  片岡仁左衛門 一世一代にて相勤め申し候
◆配役
    河内屋与兵衛  仁左衛門さん
     豊嶋屋お吉  孝太郎さん
    山本森右衛門  彌十郎さん
       娘お光  千之助くん
      小栗八弥  新 悟さん
      妹おかち  梅 枝さん
    刷毛の弥五郎  市 蔵さん
    皆朱の善兵衛  右之助さん
      兄太兵衛  友右衛門さん
      父徳兵衛  歌 六さん
 芸者小菊/母おさわ  秀太郎さん
   豊嶋屋七左衛門  梅 玉さん

◆のたりの目
23歳の与兵衛、還暦を越えた仁左さん。
若さがないと ということで、今回を一世一代にした仁左さん。
23歳に見えるかな~というのが、今回の観劇ポイントでした。

・配役バランス
幸運?にして、前回松竹座での海老蔵さんのピンチヒッターでの与兵衛も見ていますが、
今回は、はじめから仁左さん。
ということで、配役バランス考えたな~と思ったのが、最初の場面での仁左さんの仲間。
右之助さんに市蔵さんでした。
前回の松竹座の時は、錦弥さんに又之助さんで、どうにも仁左さんに違和感を
感じてしまったんですが、今回は全体に年齢底上げで、これなら違和感ないです。うん。

・孝太郎さんと千之助くん。
おぉ、昼の部も3代共演だったのか。
今回は女の子なんですね、千之助くん。
でも、茶屋でお茶を飲むとき、ちゃんと「フーフー」とやってから飲む(ふりですが)あたり
きっちりやってて、えらいな。と。
やはり楽しみです♪千之助くん。

孝太郎さんのお吉さんは27歳でしたっけ。うん、そんな感じです。
いい感じに、世話焼く奥さんぶりが。
ここも配役バランスに違和感なし。
あ、お父さんより年上の役なんですね(^_^;)

・秀太郎さん
芸者:小菊と、与兵衛のおっかさん:おさわの二役。
うーん、二役でなくてもよかったんではないかなぁ。
芸者は別の人でもいい気がしなくもないですが・・・

例えば・・・うーん、孝太郎さんの早替り二役はきびしいか。
吉弥さんあたりはどうなんだろう。

でも、やっぱりあの自然な言葉づかいを考えると、秀太郎さんが1番自然かなぁ

・ここでも親子
弥十郎さんと新悟さんの親子共演。
ここはお二人とも背が高いですねぇ。

・いい足だなぁ♪
仁左衛門さん、いい足してますねぇ。
形がきれいなこと。惚れ惚れしますわ。

いや、足ばかり観てたわけではないですけどね。(^_^;)

・歌六さんの親父さん
与兵衛の親父様の徳兵衛さん。
歌六さんは、こういう弱気のおじさんも、うまいんですよね~。

ただ、与兵衛もおっかさんも、自然な上方なまり(というのかな)があるので、
歌六さんは、違和感はまったく感じないですが、ふと
「そういや、あまりなまりがないかな。」と思うことが。
まぁ、こればっかりはしょうがないのですが。

蛇足ですが、正直言うと、この顔ぶれでいくと親父さんは我當さんかと
思ってました。
我當さん、足の調子がいまひとつなのかな。

・血のつながりのあるなし
血がつながりがない家族っていうのは、その分、お互いの想う気持ちが
深くなり得るけど、そこにたどりつく道のりがどうしても遠回りというか、
複雑になっちゃうんだなぁ。ということを思いました。
これは、なんかうまくたどりつけなかった例なのかなぁと。

・足りなかった
与兵衛の親父さんとおっかさんは、金策に回る与兵衛のために、
お吉さんにお金をあずけに来ます。
私、そのくだりは覚えてたのですが、それで話が済めばよかったのに、
なんでお吉さん、殺しちゃったんだろうと思ってましたが、そうか、
全然たりなかったのか、親の持ってきたお金では。

与兵衛が必要なのは200匁で約20両、親がもってきたのは二人分で銭800。
銭は確か4000で1両じゃなかったかな。
となると、全然、足りないですな。うん。
せっかく親の気持ちは伝わったのになぁ。お金が足りなくて結局は破局へ。
悲しいなぁ・・・

与兵衛も、お吉さんの言うとおり、豊嶋屋七左衛門さんが帰ってくるのをまって
借金を申し込めばよかったのになぁ。どうして待てなかったかなぁ。

・与兵衛のいい分
突っ込んじゃいけないところなのかもしれないけど、やっぱりヘン。
毎回思うけど、今回も思いました。

お吉さんが「幼い子供が2人いる、まだ死にたくない」ってのはわかる。
この人が悪い事したわけじゃないし、そりゃ当然だと思う。
これに対する与兵衛のいい分が
「お前様が子を思うように、おれもおれを可愛がる親仁がいとしい。
金払うて男を立てねばならぬ。」
って、金払っても、そのために人を殺したんじゃぁ、男はたたんだろうに・・・<(-_-;)

せっかく、親の気持ちがわかったのになぁ。間違ったよなぁ、与兵衛。

・続き
今回上演の後の場面、与兵衛がお吉さんのお通夜に来てつかまる場面があるそうです。
いつもなら、この場面まで見たいと思うのですが、今回は、なくてよかったと思いました。
あの仁左さんの与兵衛、ものすごく間違ってるし、病気の妹や両親を足蹴にするなど
個人的には、許しがたいやつだと思うのですが、なんか、あの殺害後の狼狽ぶりを
観てると、つかまるところは観たくないなぁと思ってしまうのです。
仁左さんが演じてるからかなぁ。

・終演後
大道具さんが、モップで花道をお掃除してました。
油でベトベトの仁左さんが、べちゃっとなってましたもんね(^_^;)



◆花道度:高
最後の引っ込み。もう衣服も乱れまくって、どうしようもなく哀れな与兵衛ですが、
やはりこの最後は、この一連の悲劇の目撃者としては、きっちり見届けたいところ。
うーん、やはり1階にすべきだったかなぁ。


●全体とおして
気が付けば、昼の部は、どうにも理不尽でかわいそうな思いをする人が続出でした。
(1本目の踊りは見損ねたんで除外ですが)

「双蝶々曲輪日記」でいえば、濡髪の自分の都合だけでしかけた八百長で
勝たせてもらったことを知らされる放駒長吉、

「蝶の道行」は、身代わりになったのに、生まれ変わった先でまで
地獄の責め苦にあう助国小槇の二人、

「女殺油地獄」では、与兵衛に殺されるお吉さん。

なんともやるせないところです・・・

でも、観終わって後味が悪いって感じがなかったですね。
うーん、「仁左さんの一世一代を観たぞ~」という満足感のなせる業か(^_^;)?
コメント (2)
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2009年5月:新橋演舞場 五月大歌舞伎 夜の部

2009-05-28 01:21:18 | 書いたぞ: 感想書きました~

5月の感想、とりあえずできたものから。
残るは中日と歌舞伎座昼です。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/5/2(土)~26(火)
劇場:新橋演舞場
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/05/22(金) 16:00~20:25
観劇位置:3階正面


◆演目・構成・タイムテーブル
1:鬼平犯科帳 狐火  95分
 幕間   30分
2:於染久松色読販お染の七役
序幕・二幕目  100分
 幕間   10分
大詰 25分

==============================


1:鬼平犯科帳 狐火
◆配役
  長谷川平蔵  吉右衛門
  密偵おまさ  芝 雀さん
 狐火伜又太郎  錦之助さん
  同弟 文吉  染五郎さん
     お久  隼 人さん
   河合伝内  由次郎さん
  小房の粂八  歌 昇さん
 瀬戸川の源七  歌 六さん
  相模の彦十  段四郎さん
  三井忠次郎  吉之助さん

◆演目について
過去にも上演されています。
筋書きによれば、読者が選ぶ鬼平の話のベスト3に入る1本。
ちなみに1位は、以前やった「大川の隠居」
2位が「本所・桜屋敷」で、3位が今回の「狐火」だそうです。

「本所・桜屋敷」も、ぜひ舞台で観てみたいですね~

◆のたりの目
・都合で開幕には間に合わず。そのため、最初の場面は見そこねました。
舞台写真みたら、吉之助さん出てたみたいで。残念~(/_;)

・魁春さんの髪型が素敵でした♪

・錦之助さんと染五郎さんの兄弟ゲンカは、「若さだなぁ」と。

・おまささん、モテモテ。文吉にまで想われていたとは・・・

・最後の場面がよかったです。歌六さんの笑いがナイス♪
そういや、前回も吉右衛門さんと歌六さんの二人の場面で幕だったな~

・装置の裏側がずいぶんうるさかったです。ドッタンバッタン、音がしてました。
どうしたんでしょう?

・装置と言えば、書割の木とかが、普通の歌舞伎よりもリアルさが増してたような。
気のせいかな。

・筋書きみたら、この演目、平成2年の時の公演の配役は、
弟が歌昇さんで、兄ちゃんが三津五郎さん
うーん、この配役でも観てみたい~。


2:於染久松色読販  お染の七役
  柳島妙見の場より 向島道行の場まで
◆配役
 油屋娘お染/丁稚久松  福 助さん
 許嫁お光/後家貞昌   
 奥女中竹川/芸者小糸  
 土手のお六       

 鬼門の喜兵衛  染五郎さん
 女猿曳きお作  高麗蔵さん
  油屋多三郎  桂 三さん
   召使お勝  歌 江さん
   船頭長吉  錦之助さん
 山家屋清兵衛  歌 昇さん
   百姓久作  段四郎さん
  鈴木弥忠太  吉之助さん
   中間権平  錦 弥さん
  箱廻し源六  又之助さん

◆演目について
この演目、最近観たのは玉さんのお染でした。
あと、3月の演舞場の「獨道中~」の右近さんのはやがわりも
このお染久松とかぶってますね。

個人的には、以前福助さんが日生劇場で橋之助さんとやった
ウソでーす。日生劇場公演でも、喜兵衛は染五郎さんでしたーっ(^_^;)
(涼子さん、ご指摘、ありがとうございますm(__)m)

この演目が印象に強いです。個人的に人生の区切り?の時に
みた演目だったんで。
あれからもう10年くらいたつんですねぇ・・・


◆のたりの眼
・あ、やっぱり、しのぶちゃんだ。
お染ちゃんの手助けをする女中さんで登場。
舞台写真の151番で出てたのがしのぶちゃんに思えたんですが、
なぜか、写真の一覧は150番までしか出てなかったんです。
なんでだろ?

・早替り
福助さんの早替りは確かに速い。澤瀉屋さんの皆さんにも負けないくらい。
親がテレビでこの舞台の舞台裏の特集をした番組を観たけど、
ものすごい早業だった、と感心してました。その時は、
「そんなもんかねぇ」くらいにしか思ってなかったのですが、納得。

・七役
お染ちゃんは、福助さん、声がキンキン。
個人的には福助さんのあのトーンの声、苦手なんで、ちょっときつかった。

久松は・・・最初の出のところで、なんかえらくニヤついてるのが、
なんか変な感じでした。

奥女中のねぇちゃんは・・・派手な上着だなぁと。
なんとなく奥女中の外出の時の上着は、紫とかの無地のイメージが
あったもんで。(^_^;)

芸者小糸、これが福助さん、1番しっくりしてた。

後家さんの所は、トーンが全然違う3者の早替りがお見事。

お六さんは、強請のところが、ちょっと、うるさかったな~

お光ちゃんも なんかちょっと不自然な笑いが。
物狂いにしては、なんかお客さんの受けを狙っているような感じがして、
ちょっと・・・
そういえば、このお光ちゃんをみて、「野崎村」の存在を思いだしました。
あの場面がないと、お光ちゃんの登場は、筋を知らないと、なんだか
わけわからないですね~


・吉之助さんと錦弥さん
この二人の主従なんて、個人的にはご馳走、ご馳走♪

・蝶十郎さん
お話のキーパーソン?になる丁稚の久太。
うまいな~。と思いました。
あと、質屋でお灸をすえられる場面で見えたお腹は
ビシッと締まってました。

役者さんの名前を織り込んだセリフは、最初の方は
ちょっとわかりにくかったのか、お客さんの反応が薄めでした。
まぁ、ちょっとムリも感じましたが・・・(^_^;)

・喜兵衛
染五郎さんでしたが、うーん、も少しがっしり感というか・・・
もすこし、年配の役者さんの方イメージ的にがいいかも。
染五郎さんだと、ちょっとすごみが薄い感じになるような。
橋之助さんくらいの年恰好の人がちょうどいいかも。

・ラスト
土手のお六が「なりこまや」の傘を従え?
「まぁ~ず今日はこれぎり~」でおしまい。
なんとなく明るいラストですが、結局、お染ちゃんと
久松は心中しちゃうんですよね。

そこでふと思ったんですが、、そうなると、久松をあきらめて
狂っちゃったお光ちゃんは、物狂い損ってことになるんでしょうかねぇ・・・

似たような終わりでも、3月の「獨道中~」は、このあとに
大団円の場面がありましたし、お染ちゃんと久松も、別に
心中しないんですよね。うーむ。


・その他
・めがふたつ並んで・・・
最初の場面に出てきたお宮の木にくくりつけられている絵馬があるんですが、
これにかかれているのは「め」の字が2つだけ。
それも左側は中心を対称線にした鏡文字。

なんの願掛けなのかなぁ と思ってたんですが、コレかいてて、
もしかして「眼病平癒」かな?と思いあたりました。

コメント (2)
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2009年5月:歌舞伎座 五月大歌舞伎 夜の部

2009-05-11 01:38:26 | 書いたぞ: 感想書きました~
歌舞伎座は夜の部から観劇。
昼の部の終了が4時を過ぎるからか、劇場前は大混雑です。
おまけに私が観劇した日は、昼の部で学生さんの観劇があったようで、
制服姿の女の子があふれかえってました(^_^;)

場内入っても、イヤホンガイドが大行列。
これから夜の部に行かれる方、時間は余裕を観て行った方がいいですよ~。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/5/2(土)~26(火)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/05/08(金) 16:30~21:15
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階正面後方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:恋湊博多諷 毛剃 
序幕 約35分
 幕間    5分
二幕目 約60分
 幕間   30分
2:夕立 約20分
 幕間    15分
3:神田ばやし 約50分
 幕間   25分
4:鴛鴦襖恋睦 おしどり 約45分

==============================
1:恋湊博多諷 毛剃 
◆配役
  毛剃九右衛門  團十郎さん
   傾城小女郎  菊之助さん
   中国弥平次  権十郎さん
  小倉伝右衛門  市 蔵さん
  徳島平左衛門  亀 蔵さん
   加田市五郎  松 江さん
 じゃがたら三蔵  男女蔵さん
   浪花屋仁三  亀 鶴さん
    座頭盛市  彌十郎さん
   奥田屋お松  秀太郎さん
   小松屋宗七  藤十郎さん

◆演目について
近松先生の人形浄瑠璃を元にして歌舞伎になったお話です。
今回上演される部分は上の巻の部分。
中・下の巻の部分は歌舞伎で上演されることはほとんどないようです。

◆のたりの眼
・観翁さん
今月の観翁さん解説はここでしたか~。

・よかよか~♪
うーん、毛剃の豪快さとおおらかさが、團十郎さんピッタリ!
正直、セリフは明瞭なんですが、訛りでその意味はほとんど解読できず(^_^;)
でも「よかよか~」のセリフで、個人的にはすべてOKです。

・アタマいいな~
密貿易の船に乗り合わせる一般人をもてなすのには、ワケがある。
→役人に見つかった時、一般人がもてなしてくれたことを話せば
お役人への印象はプラスになる、と。
なるほどね~。

・小女郎
菊之助さん、とってもキレイなんですが、
團十郎さんと藤十郎さんが取り合う相手 と考えると、
もすこし年配の役者さんの方が、バランス取れるのかな~と。
例えば、時蔵さんとか。

それか、せめて宗七をも少し若くするか・・・うーん、でも
團十郎さんと張り合う相手だからな~<(-_-;)


・三方飾り
盆に3つ、屋台がのってる状態。
普通は裏表の2つ。
3つだと、場面転換が早くできるそうです。

・勧進帳の1.5倍
小女郎が引き合わせた相手が宗七と知るや否や、毛剃の部下たちが
宗七に飛びかかろうとします。
それを毛剃が両手を広げて、部下を背にして、抑えます。
この構図、まるで勧進帳の弁慶と四天王。

今回は6人ですから、毛剃は弁慶の1.5倍の力が必要。
こりゃ大変。

・おさまるか?
一応、今回の上演では宗七が仲間に加わって、
丸くおさまったような終わりですが、まぁ、この状況で
毛剃がおさまるわけはありませんよねぇ。
好きな女が手の内で好きな男といい仲になってるわけですから。
宗七は密貿易の肩棒担いだのがバレて死罪になるのを恐れるより、
まず、毛剃に殺される方を心配した方がいいと思いますが・・・

なんにせよ、この話の続きが気になるところです。

・コトバ
ちょらくむ=あぐらをかく


◆花道度:高
宗七が助かるところで、スッポンを使った演出があったんですね。
観たかったな~
3階席で観てると藤十郎さんのうめき声が聞こえるだけだったんで・・・(^_^;)

しかし、これ、何度か観てるはずなんですが、この演出、
全然覚えてませんでした。 (^_^;)


==============================
2:小猿七之助 御守殿お滝 夕立
◆配役
  小猿七之助  菊五郎さん
  御守殿滝川  時 蔵さん

◆演目について
黙阿弥先生作「網模様灯籠菊桐」の一場面。
わりときわどい場面があるとの事前情報に
ワクワク もとい ドキドキしてましたが・・・

◆のたりの眼
・菊市郎さん♪
滝川の乗った籠を先導して出てきます。
雷にも負けず!

・落雷
うーん、あれは、どう観ても(聞いても)忠臣蔵の勘平の鉄砲・・・(^_^;)
他に落雷の音ってないのかなぁ。

・菊五郎さん
艶っぽいセリフ、菊五郎さんが言うと、なんとなくナマナマしいような・・・(^_^;)
でも、そこがまたかっこいいんですよね、菊五郎さん♪

・時蔵さん
気絶して籠から転がり出たとき、ちゃんと曲げを浮かして転がってる。すごい!
でもクビきついだろうなぁあれは。

時蔵さんは、乱れ髪がまた、艶っぽいな~♪

そういえば、気のせいかもしれないけど、滝川の帯、大分、幅広だったような。

・家元さんと肝心なところ
おぉ、清元が家元さんだ。
って、あ~っ!肝心なところを家元の唄でゴマかされ?た~っ(/_;)

◆花道度:高
最後の引っ込みの所、もう少しみたかったんですよね、
花道のイチャイチャのところ。(^_^;)
結構、長いし。

==============================
3:神田ばやし
◆配役
  家主彦兵衛  三津五郎さん
   桶屋留吉  海老蔵さん
   娘おみつ  梅 枝さん
  女房おかね  右之助さん
  隠居おらく  市 蔵さん
   行者陽山  亀 蔵さん
  若い者正太  亀 寿さん
  若い者新七  巳之助さん
   店子重吉  亀三郎さん
   店子源太  男女蔵さん
  店子清兵衛  権十郎さん
   店子加蔵  秀 調さん
   店子惣助  團 蔵さん

◆演目について
宇野信夫先生作の新歌舞伎です。
39年ぶりの上演とか。

宇野信夫先生の歌舞伎といっても、あまり思い浮かばないのですが、
調べてみると、先月の「曽根崎心中」は宇野先生の演出で復活したものですし、
「ぢいさんばあさん」も原作は森鴎外ですが、それを歌舞伎におこしたのは宇野先生。
と結構、よく観る歌舞伎に宇野先生のかかわりがあるものがありますね~。

あと、2月に大阪の花形歌舞伎でやった「吹雪峠」も宇野先生の作品です。
他にも人情噺が色々あるんですね。落語になったものも多いようです。
三津五郎さん、また発掘してくれないかな~


◆のたりの眼
・三津五郎さんと若手と新歌舞伎
松緑さんとの「泥棒と若殿」
勘太郎さんとの「つばくろは帰る」
そして今回は海老蔵さんと。

三津五郎さんの若手役者さんと発掘する新歌舞伎シリーズ
と勝手に命名してみたりして。

次の相方は菊之助さんかな、七之助さんかな。
愛之助さんや亀治郎さんとかとでも面白そうだな~。

お話もいいし、若手の役者さんがいい味を見せてくれるし、
次はどなたと、どんな新歌舞伎を発掘してきてくださるのかな~
となんだか楽しみです♪

・市蔵さんと亀蔵さん
お二人、怖さでいい勝負です(^_^;)
特に市蔵さんが、「みずみずしい」おばば様を楽しんでます♪

・梅枝さん
うーん、やっぱりきれいだし、かわいいし、なんとも雰囲気がいい感じ。

・海老蔵さん
面白い役振りましたね~(^_^;)。
また、それをやっちゃうところがすごいです海老蔵さん。
自然体にはちょっと程遠いところですが(^_^;)、でも、海老蔵さんの
どんな役にも挑戦する、貪欲とも思えるくらいの意欲的な役への
チャレンジ精神は好きです♪

・團蔵さん
いや~ そろいを着た姿が、また、かっこいいな~♪
舞台写真チェックしなきゃ♪
あ、そういや、そろいを着た場面、亀蔵さんはいなかったな。
うーん、あのおひげにあのそろいはちょっとムリというか、問題というかが
あるかな~(^_^;)

・猫
海老蔵さん登場シーンのあの猫は、ちょっと、なんていうかこう・・・
生きてないみたいな(^_^;)

それから、後半、障子の穴をくぐりぬけて引っ込むところは、
なんていうか、あの、アタマからつっこんでいきましたね(^_^;)
あの勢いだと、アタマから落下してそう・・・

あ、あの猫、3月の演舞場の猫と同じ使い手さんかな。

・いやな目・いやな顔
私もそういう目や顔をされると少なからずショックですが、
裏を返せば私も留吉と同じように同じ目や顔で相手を見てるかもしれません。
うーん。なかなか深い話です。

・ピント
今回のこのお話、ハッピーエンドでよいお話ではあるんですが、
いまひとつ中途半端というか、どこにピントをあわせるか悩んだような印象を
受けました。
メインはいやな目・いやな顔だと思うのですが・・・うーん。


・コトバ
おおたばなこと=おおげさなこと
ねずみいらず=食器戸棚


◆花道度:低
というか、使ってたかな、花道・・・

==============================
4:鴛鴦襖恋睦  おしどり
◆配役
 遊女喜瀬川/雌鴛鴦の精  菊之助さん
  河津三郎/雄鴛鴦の精  海老蔵さん
        股野五郎  松 緑さん

◆演目について
・長らく上演が絶えていたのを昭和29年に歌右衛門が、自分の研究会の莟会で復活した舞踊だそうです。

・遊女の喜瀬川を行司にした、河津三郎と股野五郎の相撲勝負の前半が長唄、
股野五郎に旦那を殺されたおしどり夫婦の精の化身が、仇の股野を悩ませながら舞う後半が常磐津。
掛け合いではないんですね~。

・河津三郎って、曾我兄弟のおとっつぁんのあの河津三郎なんでしょうか。
だとすると、
おとっつぁんの男前ぶりは、お兄ちゃんの十郎へ、強いところは弟の五郎へ 
遺伝したんでしょうかねぇ。
でも、喜瀬川は曾我兄弟のおっかさんではないし、どうしたんでしょうねぇ、
このあとの三郎と喜瀬川の二人は・・・


◆のたりの眼
・長唄
5×5。池の上の山台が(^_^;)

・背景
上では 真っ黒でした。
下では・・・あれ?どうだったかな。

・菊之助さん
菊之助さん、「恋湊博多諷」の小女郎の時も、鬘に紐が使ってありました。
あんな簪バリバリの大きな鬘を2回をつけるんだから、菊之助さん、今月は、
肩凝りそうだなぁ(^_^;)
あ、そういや、喜瀬川、裸足だったなー。

・海老蔵さんと松緑さん
ふたりで線対称な動きをすることが多いのです。
松緑さんの方が、衣装がごっついせいか、ちょっと動きにくそうでした。
海老蔵さんの方が、大きいのに腰は松緑さんよりも落ちてたような気がします。
海老蔵さんは、自分の見せ方、うまいですね。

・松緑さんの刀とお顔
おしどりの雄を殺したあと、殺したおしどりを池から拾い上げる取り際に
太刀を腰にさすのですが、なぜか私が観た日は、この太刀がなかなか腰にさせなかった
ようで、苦労してました松緑さん(^_^;)

・顔の色
前半の最後で、松緑さんがおしどりの雄を小脇に抱えて、花道を引っ込んで行く
のですが、なんか赤っ面の松緑さんと、雌よりカラフルなおしどりの雄と
なんか顔の色が似てるな~(^_^;)と。

・おしどり
そうか、差し金なんだ(^_^;)

・後半
イヤホンガイドが解説してくれたので、わかりましたが、
解説なしに見ると、「なんで河津三郎がまた出てくるの?」と
思ったかもしれません。

ぶっかえって、鳥の精の本性?を表した菊之助さんと海老蔵さんは
とても華やかでキレイです。

ところで、おしどりの雌はやっぱり死んじゃったんでしょうか?

・ラスト
緋毛氈のお立ち台におしどり夫婦がのっかってフィニッシュです。
とても絵になる場面です。これで打ち出しは気持ちよくてうれしいな~

・元 新三之助
松緑さん、海老蔵さん、菊之助さんの元 新三之助だけがそろっての演目は
なんかちょっと久しぶりな感じが。
みんな売れっ子になっちゃって、以前はたくさんあった3人が共演する機会、
大分減っちゃいましたからね。

しかし・・・この3人だけの演目がラストってことは、
「あとは若いのにまかせて」とお父さんたちはとっとと帰っちゃうのかな(^_^;)


◆花道度:中
雌のおしどりの精がすっぽんから出てきます。
コメント (6)
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2009年4月:歌舞伎座 昼の部

2009-05-05 02:37:03 | 書いたぞ: 感想書きました~
ちょっと順番前後しますが、4月の昼の部の感想もアップしときます。


2009年4月:歌舞伎座さよなら公演四月大歌舞伎 昼
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公演日程 2008/4/2(木)~26(日)
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◆観劇概要
観劇日:2009/4/25(土) 11:00~15:51
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階正面上手より

◆演目・構成・タイムテーブル

通し狂言 伽羅先代萩 

1:花水橋 15分
 幕間    10分
2:竹の間 約60分
 幕間   30分
3:御殿 床下 約90分
 幕間   15分
4:対決 刃傷 約65分

==============================
1:花水橋
◆配役
  足利頼兼  橋之助さん
  絹川谷蔵  染五郎さん

◆のたりの眼
・お殿さん
今回、だれがお殿さんか、事前に配役を見てなかったので、
漠然と「染五郎さんあたりかな~」と思ってたら、橋之助さんでした。
で、相撲取りの絹川の方が染五郎さん。

うーん、ちょっと意外。私の中では、殿さんは、
染五郎さんとか錦之助さんとか、そのくらいの、わりと若手の人の
やるイメージがあったので。
今回の橋之助さんくらいになると、ちょっと年配というか、
貫禄というか、あんまり身持ち放埓してなさそうな感じが。

ついでに、橋之助さんの声、芝翫さんに似てきたかも。
最後のところで、「おや?」と思うほど感じました。

・下駄の匂いは・・・
この場面、刺客が殿さんの伽羅の下駄のにおいを嗅いで
あまりの匂いのよさにフラフラしてしまう(だったかな)ところが
あるんですが、イヤホンガイド聞いていれば説明してくれるから
いいんですけど、そうでないと、なんか、
その下駄、匂いがそんなにひどいの?
と思ってしまう人もでるんじゃないかと・・・

・刺客
ちなみに刺客のみなさん、みんないい足の形してますね~♪

・記憶力
あの殿さん絶対、あんな複雑な道、一回じゃ覚え切れないだろうなぁ。(^_^;)
一人で行かせたら、絶対迷うわ、あの殿さん。

==============================
2:竹の間・御殿
◆配役
  乳人政岡  玉三郎さん
   沖の井  福 助さん
    松島  孝太郎さん
 侍女澄の江  新 悟さん
   栄御前  歌 六さん
    八汐  仁左衛門さん
    小槙  歌女之丞さん
   嘉藤太  吉之助さん

◆のたりの目
・子役
子役はダブルキャストのうち安齋龍聖君と秋山悠介君。
二人ともうまかった。
千松君(秋山君)の方が小さくて声が高かったな~。

・腰元
芝のぶちゃん発見。あ、京蔵さんもいた。

・嘉藤太
吉之助さんだーっ!!
と、前半、うっかり爆睡しましたが、吉之助さんの登場の
所で、きっちり目がさめました(^^)/

個人的にものすごくうれしかったのは、この幕のラスト。
なんせ、「嘉藤太の花道のひっこみ」 ですよ、あなた♪
フフフフ~♪これは写真チェックせねば~♪(3枚ありました♪)

・仁左さん
うーん、声がまんま男のような(^_^;)
仁左さんの八汐、最初観たときは、もうほんとに憎憎しい八汐で、
怖いくらいで、びっくりしましたが、ちょっと慣れてきたのかな。
今回はそんなに憎憎しく感じませんでした。

・沖の井
福助さん、沖の井は初役とか。そうなのか。ちょっと意外。
でも、声がきつそう?風邪かな~?
しかし・・・ま~ぁ 最後の「ひーらひら」のところの、楽しそうなこと(^_^;)
やっぱり沖の井役って、気持ちいいですねぇ。
以前、観た中でも印象に残ってるのが時蔵さんの沖の井。
ほんと楽しそうだった(^_^;)
魁春さんとか、芝雀さんでも、気持ちよくやってくれそうだな~
と過去の配役を筋書きでチェックしてみたら、みなさん、すでにやったこと
あるんですね。

あ、染五郎さんが仁木と二役でやったこともあるんだ(^_^;)
この時も玉さんの政岡だ。

お、福助さん、意外とこの演目には縁がないのかな。
お殿さんやったことあるみたいですが、他は松島もやったことないみたいです。
八汐は・・・できなくもないだろうし、面白いけど、まぁやらないかな(^_^;)

・家紋
ふすまをみてて思ったんですが、あの家紋の向かい合った2羽のすずめって、
若殿と千松君みたいですね~。

・歌六さん
栄御前とは、また、めずらしい。でも、声も、そんなに女声ではないですが、
違和感なく、いい感じの栄御前でした。
しかし、今までみた栄御前より、なんか黒髪豊かで、若い感じがしますね。

・小槙の告白
この部分、観たの初めてです。普段はたいていカットされる場面らしいです。
が、あると、いいですね、これ。
「取替え児」なんてことをどうして栄御前のおばちゃんが考えたのかが納得できますもん。
短いくだりだし、ぜひ今後は定番にして欲しいです。

==============================
3:床下
◆配役
    仁木弾正  吉右衛門さん
  荒獅子男之助  三津五郎さん

・男之助
うーん、いい感じですね~。荒獅子っぽい。
私が今までみた中でのベストは富十郎さんの男之助なんですが、
三津五郎さんはそれに次ぐよさでした。あと、もう一歩!
うーん、声、かな~。高音が裏返っちゃうところが、惜しかった。

・弾正
うーん、やっぱり腹黒い役はお兄さんの方がうまいというか、
似合うかも。(^_^;)
しかし、今回、弾正登場の際のスモークが、かなりすごかったのではないかと。
3階B席まで煙ってきましたから。これは1階席は相当けむたかったのではないかと。

・弾正の影
本舞台に映し出される、ひっこんでいく弾正の影が、どんどんどんどん
大きくなっていく、その不気味さ。
3階から観る身には、この影が楽しみなのですが、今回の吉右衛門さんの影は、
ずいぶん左右に揺れてました。
他の人の弾正を観たときに、そこが気になったことはあまりなかったから、
他の人は、あんまり身体を左右にぶらさずひっこみをしている ってことなのかな。

しかし、あーんなに男之助に踏みつけられて、ジッタジタしてる姿を
お客さんに見せておきながら、この無言で、悠然としたひっこみ。
実はものすごい照れ隠しなのかな~ なんて、ふと考えてしまいした。(^_^;)

==============================
4:対決・刃傷
◆配役
    細川勝元  仁左衛門さん
 渡辺外記左衛門  歌 六さん
    渡辺民部  染五郎さん
   山中鹿之助  高麗蔵さん
    笹野才蔵  松 江さん
    大江鬼貫  由次郎さん
    山名宗全  彦三郎さん
    仁木弾正  吉右衛門さん

◆のたりの目
・善人方の顔ぶれ
歌六さんに高麗蔵さんに松江さん。
いいですね~♪個人的にうれしい顔ぶれです♪

・振り返る勝元
壇上に登る際に弾正の方を振りかえる一瞬がいいですね~♪

・追いかけっこ
高麗蔵さんがいい仕事してます♪
松江さんはもも刺されちゃったけど(^_^;)

・仁左さん
後半、声がガラガラでした。
まぁあれだけ、朗々としゃべるのを20日以上繰り返せばなぁ。

・太刀持ち
太刀持ちの子役さんが、なかなかいいお顔をしてました。
セリフはないんですけどね。
この日の配役は・・・うーん、これもダブルキャストだったか。
千松・若殿の配役を考えると、筋書きの並びからみて北薗亮介君の方かな。

・あの~勝元さん・・・
ラスト、なんとか弾正との死闘を生き延びた外記左衛門。
このじいさまに必要なのは、せんじ薬より、まず止血ではないかと思うのですが・・・

いや、だから、相手は歩行もままならない状態なんですし、
「踊れ」じゃなくて、その止血を・・・
おまけに、うたまで謡えと・・・それも無理やり・・・

息子も!
せっかくいるんだから「恐れながら私めが父に代わりましてひとさし」くらい
言おうよ~(-_-;)

あぁもう、毎回のことなんですが、つっこまずにはいられない~っ”<(-_-;)>”


◆余談
・五月の歌舞伎座のチラシ
うーん、左團次さんと東蔵さんのお写真、もちょっといいのにしましょうよ~(^_^;)

左團次さんにいたっては、名前付いてなきゃ、わかりませんがや、左團次さんて(^_^;)
まぁ海老蔵さんも同じく隈取の写真をつかってる海老蔵さんは、これが原型みたいな
もんだから、いいんですけどね。

東蔵さんのは、せめて、目の開いてるお写真にしてほしい・・・(^_^;)

あ・・・翫雀さんもちょっと判別厳しいかな、名前ないと。
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