心の教育
2007-07-30 | 教育


きょうけん集会 基調講演 11月11日
修身から道徳教育へ、そして心の教育へ
筑波大学心理学系 海保博之
第1 小史
1—1)戦前は、修身 「———すべし」
1−2)1947年教育基本法の制定
道徳は全科で
1−3)1958年 道徳教育の時間の設置
「———しましょう」
*1996年中学生による神戸連続殺傷事件が発生***確認
1−4)1997年 中央教育審議会へ「心の教育」を諮問
1999年答申「新しい時代を拓く心を育てるためにーー次世代を育て る心を失う危機」
●伝統文化の強調と道徳教育と心理主義の三位一体
1.我が国の文化と伝統の価値について理解を深め、未来を
拓く心を育てる
2.道徳教育を見直し、よりよいものにしていく
3.カウンセリングの充実
(a)スクールカウンセラーに相談できる体制の充実
(b)スクールカウンセラーの養成の充実
(c)カウンセリングマインドを身に付けた教員の育成
(d)「心の居場所」としての保健室の役割の重視
「———しましょう」
第2 心の教育のねらい
2−1)心のノートの配布(2001年)
全国のすべての小学生に3冊、 中学に1冊、補助教材として配られている。
・自分探し「自分さがし の旅に出よう カバンに希望をつめ込んで
風のうたに身を まかせ 自分づくりの旅に出よう」
(中学)
「うらやましいと思うこと」、
「自分 に腹が立つこと」、
「自分の好きなところ」、
「自分の改めたい ところ」
「自分の好きな食べ物、スポーツ、本」
・道徳の自覚
家族愛、近隣愛、自然愛、郷土愛、国家愛
2−2)「心のノート」の基調
○心理主義 すべては心に起因するので、心を育てることが教育の
ねらい
○カウンセリング主義 自分を知り、自分にふさわしい自分になれるような指導
第3 心の教育のあり方
3−1)極端な心理主義の克服
B=f(P、E)
関数fは、しかも、かけ算モデルで考えるのが常識である。つまり、P(人)だけ、E(環境)だけで生ずる行動はない。あるのは、いずれがより強くかかわっているかである。
心理主義も状況主義も、極端に偏ってしまえば事の認識も、事への対処も誤る。要は両者のバランスに配慮することである。
****山口のモデルをここに
3−2)極端なカウンセリング主義の克服
心理診断、自己認識支援、傾聴などなど、子供を知り、子供の心に寄り添う、カウンセリング技能とマインドを持った大人、教師は、子供、とりわけ心理的な悩みや障害を持った子供の扱いには、必要である。
しかし、これも、極端になると、解決の先延ばし、指導能力のない頼りない大人のイメージを与えるだけに終わってしまう可能性もある。事の内容、進展にふさわしい、指導モードの選択ができることが望ましい。
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