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2人の共同作業は声をかけあう

2009-01-26 | 安全、安心、
2人の共同作業は声をかけあう
テーマ:安全、安心

03/1/14海保
海保著「ミスに強くなる!」中央労働災害防止協会 新書

ヒヤリハットの心理学(3) 中央労働災害防止協会 
             「安全衛生のひろば」
「2人の共同作業は声をかけあう」
1
2事例「鋼材運搬中、足の上に鋼材を落としそうになった」
3 絵と文章 データベースからそのままを使う
4 (中災防HPデータベースN0.28より)
5
「解説」
 当然のことですが、一人よりも2人のほうが、仕事の効率はあがります。一人ではできないこともできます。ところが、事例のように2人でやったがためのヒヤリハットもよく起こります。
 一人なら仕事全体を自分でコントロールできます。何に気をつければよいかもわかっています。それが、2人作業になりますと、分業に伴う新たな段取りや手順が発生してきます。
 この段取りや手順の内容は仕事によって異なりますが、その手順を適切にこなすためには、2人の間での頻繁なコミュニケーションが必須となります。
 ・自分がしようとすること
 ・相手にしてほしいこと
 ・作業が今どうなっているか
を、お互いが頻繁に声に出しあい、声をかけ合いながら作業をする必要があります。
 相手の姿が見えると、相手も自分のほうをよく見ているはず、あえて声を出すまでもないとの思い込みや、自分の仕事にのみ集中してしまい、つい声かけを怠ってしまうことがあります。
「類似ケース」
○2人で机を運んでいた。相手が衝立にぶつかりそうになったので、いきなり止まったら、相手の手がはずれて机が床に落ちてしまった。
○助手席に乗って前方を見ていたら、自転車が走っていた。運転手も当然知っているものと思い黙っていたら、気づくのがおくれて急ブレーキをかけた。
****本文 22行 イラストを除く

03/1/14海保

第3回「ヒヤリハットの心理学」背景解説
「2人で仕事をするときに声かけをしないのは、なぜでしょうか」
 
 2人で協力して仕事をするケースには、2つのタイプがあります。
 一つには、事例のように、2人が空間的に接近して一緒に同じ仕事をするような場合(接近共同作業)です。
 もう一つは、一人はクレーン操作、もう一人は遠くの運搬物の設置場所にいるような場合(遠隔共同作業)です。
 遠隔共同作業の場合は声かけはできませんから、無線か手振り身振りでのコミュニケーションになります。音声やジエスチャーの伝達精度が問題になりますが、ここでは、確実にコミュニケーションが発生します。
 接近共同作業では、相手の顔、仕事が見えるにもかかわらず、意外にコミュニケーション不全が発生してしまいます。
 その理由の一つは、人間関係です。たとえば、相手が先輩であれば、声かけの遠慮が起こります。
 2つは、自分に割り当てられた仕事にのみ集中してしまうからです。とりわけ、それが処理負荷の高いものであれば、相手の仕事に配慮する余裕はありません。
 3つは、油断や横着心です。相手が目の前にいる安心感からか、言うまでもないだろうと思い込んで油断してしまいがちです。

チェック「あなたの声かけ傾向はどれくらい?」***************
自分へのあてはまりの程度を3段階で答えてください。
1)人と気楽に話すほうだ(  )
2)人からあれこれ言われるのはあまり気にならない(  )
3)2人で仕事をするほうが好き(  )
4)人の仕事が気になるほうだ(  )
5)人と一緒にいると自分から話をするほうだ(  )
*10点以上なら、発信量の多いほうです。
*******本文 25行

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