●臨床心理士(clinical psychologist)
からだの不調や病気とおなじで、心の悩みや病気も治療が必要である。それに「医学的に」たずさわるのは精神科の医師であるが、医師とともに、あるいは単独で、患者、来談者(client)と、もっぱら「言語的、行動的に」やりとりしながら心の健康の回復を支援するのが、臨床心理士である。
1988(昭和63)年に、この臨床心理士の資格認定をするための日本臨床心理士資格認定協会が発足し審査業務を開始した。このねらいは、心理臨床という仕事の専門性を高め、社会で一定の認知をしてもらうことにより、急増する需要に対処するための、良質な人材を確保することにある。
協会によると、臨床心理士には、4種の能力が必要とされる。
(1)各種の心理テストなどを使った心理診断の技法に精通していること。
(2)心理治療的援助技法(精神分析、行動療法など)の的確な処置能力。
(3)地域精神衛生にかかわる人的援助システムの管理・運営・相談の能力。
(4)研究・調査とその発表能力。
臨床心理士の資格を取得するためには、大学院(修士課程)レベルでの心理学の専門的な学習に加えて、協会の実施する筆記試験と口述試験に合格することが必要である。
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