心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
わかりやすい表現
ヒューマンエラー、安全
ポジティブマインド
大学教育
老人心理

●意識

2019-02-20 | 心理学辞典
「意識」
● 心は、意識と無意識とからなっています
● 意識の世界は、「我思うゆえに我あり」(デカルト)です。
あたかも、もう一人の自分が頭の中にいてあなたに指令をしているような世界です。
● 無意識の世界は多彩で、しかも、人の心と行動を絶え間なくかつ強力に支配しています。
・意識しようとすればある程度は意識できる世界
 例1 あなたはどのようにしてそれほど上手に1輪車に乗れるんですかと問われて答えるような時です。
 例2 あなたは、どうしてそのチョコレートを買ったのですかと問われて答えるような時です。
・まったく意識することができない世界
 例1 あなたは、どうして文字がよめるのですか、と問われても答えことはできませんね。
 例2 あなたは、どうして人の好き嫌いがあるのかと問われても答えることはできませんね。

待つ、待つ、待つ、---の一日

2019-02-20 | 癌闘病記
ほぼ一月ぶりに手術後検診にいってきた。
バス、電車、バスを乗り継いで1時間。<<かつての通勤経路。

11時から17時まで。

バスを待ち
診察を待ち
電車を待ち

待ち疲れの一日だった。

血液検査に異常もなく。
服薬を処方してもらい<<癌とは関係ない症状対応の薬
帰宅。

歩数5千歩を超えた。
ぐったりと疲れた。

家政婦さん料理を食べて、ぐっすり快適睡眠で3時まで。

もう一回、来月、検診で、癌とはおさらばとなりそう。

倦怠感と体力回復が次なる大きな課題。

「参考」
がんサバイバーにおいては、時にひどい疲れを感じたり、または日常生活を続ける元気さえでないことがあるかもしれません。倦怠感は、サバイバーが積極的治療中に最もよく経験する症状の一つです。
(https://www.cancerit.jp/19673.htmlより)

今日の名言

2019-02-20 | 名言の心理学

「自分の仕事に専念することは、よけいな事柄を考えない
ようにさせてくれるものだ。
人生や生活上の憂いに襲われたとき、慣れた仕事に没頭することによって、現実
問題がもたらす圧迫や心配事からそっぽを向いて引きこもることができる。」
(「人間的な、あまりに人間的な」 ニーチェの言葉」Discover刊)

笑い「一日3回の爆笑で心もからだも元気」周りを元気にするキーワード解説その29

2019-02-20 | ポジティブ心理学

笑い「一日3回の爆笑で心もからだも元気」

● 笑いってどんなもの
 笑うから元気なのか、元気だから笑うのか。いずれであるかはともかくとしてーー実は、これは、感情心理学の大問題の一つなのですがーー、笑いと心身の健康(元気)とは関係があることは間違いありません。
 ただ、「笑い」には実にさまざまなものがあります。苦笑、嘲笑、冷笑、せせら笑いなどのようにネガティブな感情の表出としての「笑い」から、笑顔、爆笑、微笑のようにポジティブな感情に伴う「笑い」まであります。さらに、照れ笑いなんてのもあります。
まさに、人間その笑う存在です。
ここでは、言うまでもなく、後者のような笑いを取り上げることになります。
 さて、その笑いってどんなものなのでしょうか。
 笑いに限りませんが、気持ちの喜怒哀楽は、顔の表情として表出します。笑いもその一つ、しかも、人に固有の表出です。
怒りなどのネガティブ感情に伴う表出は、犬猫でもあるのになぜでしょうか。(もっとも、動物愛好家なら、犬猫も笑うというかもしれせんが。)
 それは、笑いの2つ目の特徴になります。つまり、笑いは、社会生活の中で、かなり大事なメッセージを伝えているのです。
・私はあなたのことを全面的に受け入れます
・私は今ポジティブです
・あなたは私の予想を外れた行為をしています
 社会的動物である人にとっては、このように、笑いは、欠かすことのできないコミュニケーションの道具なのです。
 笑いをあえて、3部の「仲間を元気にするためのキーワード」に入れたのも、このためです。

● どういう時に笑うのか
まずは、お互いがポジティブな感情を共有しているときに、笑います。
やや余談になりますが、大学で40年余り講義をしてきましたが、どう考えてみても、講義中に学生が笑ってくれたという思い出が一度もありません。
何度も冗談やダジャレのようなことも言ってみたこともありましたが、学生のほうは、ぽかーんとしていました。そんなことが続くため、いつからかもう、学生を笑わせるような努力をしなくなってしまったようです。
笑わせようとして努力したのに笑ってくれないときほど、ばつの悪いことはありませんから。
 それに対して、落語や漫才の寄席中継。
笑いの渦ですね。なんでそんなことがおかしいの、というところでも笑いが起こります。
 つまり、講義室とは違って、寄席では演ずる人も観客も、笑って楽しむという目的を共有しているのですね。笑わにゃー損々、というわけです。
ですから、笑いの閾値が低いのです。
 大学の講義以外にセミナーや講演などでも、笑いをとるのは、日本ではかなり難しいです。聴衆のほうが、まじめすぎるのです。お勉強するのに、笑いなんて不謹慎とさえ考えているふしがあります。
 でも、ポジティブな感情を共有しているだけでは笑いはおこりません。
 笑いを起こすのは、相手の言動が、こちらの解釈のための図式(スキーマ)とずれている必要があります。
 最近のお笑いタレントは、奇妙な動作で笑いを取るのが流行のようです。
「奇妙」に見えるのは、そんな動作は「普通は」しないからです。この「普通は」を支えるのは、あなたの頭の中にある知識のまとまり、すなわちスキーマなのです。
 スキーマからのズレがはなはだしくなると、笑いより驚きになってしまいますので、微妙なずれ具合をとるのが聴衆を笑わせるコツになります。
そのあたりのうまい下手が、お笑いタレントのタレントということになります。
 
● 笑いの効果はこんなにある
笑いの効果の第一は、善人宣言効果です。
「私は悪い人間ではありません」
 「あなたを全面的に受け入れます」
「自分はいま、ポジティブです」
といったメッセージを相手に言わずもがなに伝えることは、笑いの一つの効用です。
 この「言わずもがな」が大事ですね。何も言わなくとも、笑いは、これだけのことをわかってもらえるメッセージなのです。使わない手はありません。
笑いの2つ目の効用は、相手の気持ちを元気にする効用もあります。
笑いだけではありませんが、笑いには、感染効果があります。ある人の笑いが回りの笑いを誘うのです。この効果は場の雰囲気を変えます。周囲を元気にしてくれます。
 こんなブログを見つけました(「スリーイーグループ社長日記」より)
  
顔施(がんせ)とは、にこやかな表情で人に接するということで、和顔施(わがんせ・わげんせ)ともいう。
 これなら誰にでもできる。
 出家して以来、私はつとめてこれを心がけてきた。
 和やかな表情に会い怒る人は、まず、いまい。
 あらゆる職業の人にこの行を心がけてほしい。
 生まれつき器量が悪くても、笑顔は人をチャーミングにも美人にも見せる。
 私はそういって特に女性に和顔施をすすめている。
──瀬戸内寂聴

笑顔を振りまくこと、それ自体がひとつのお布施になるのです。いつもなご
やかで穏やかな顔つきで人や物に接することです。さらに関連した名言を一つ。
「泣くときは一人だが、笑えば世界も一緒に笑う」(W.ウイルコックス)
さらに2つあります。やや横道にそれますが、上の2つとは違った笑いの効用になります。
一つは、笑いの病気の防止と治療効果です。
笑う人のほうが病気にかからない、病気になっても回復が早いということを示すデータがあれこれ報告されているのです。筑波大学の名誉教授で遺伝学の研究で著名な村上和雄先生によると、笑いは、病気の発症や治療にかかわる遺伝子のオンオフに関係しているらしいのです。
もう一つは、先輩の市村教授から仕込んだ話です。笑いの行動的効果です。引用しておきます。
「野球のピッチングの練習を、笑顔でやるのと苦しそうな顔でやるのとでは、笑顔のほうが球速を持続させられる、というスポーツ心理学の実験研究もある。心理学の有名な実験に、氷水の中に手を入れておく時間を、笑顔の人と苦しい顔の人が競争すると、笑顔の人が勝つ確率が高い、というものもある。」

●効果的に笑う、笑わせるコツ
 いずれの場合でも、気持ちがポジティブでないとどうにもなりませんね。無理な作り笑いになってしまいますから。その上でまず、自分から効果的に笑うほうから。
① ともかく笑う
 先ほど、講義や講演では、学生諸君や聴衆がまじめで笑ってくれないという話をしました。まじめなのは良いのですが、でも、相手が笑わせようとしているときには、場の雰囲気がありますから大声で笑う必要はありませんが、せめて顔の緊張をほぐして微笑くらいはするように心がけることです。
確かに、お笑いタレントと違って、笑いのきっかけになる思考のズレは、もっぱら知識のズレですので、きちんと話を聞いていないと笑うタイミングがとれません。それだけに、笑うということは、あなたの話をきちんと聞いている、話が私に伝わっているというメッセージを相手に送り返すことになります。
もう一つは、かなり強引な笑いになりますが、ともかく笑う、もっと言うと爆笑することです。さらに言うなら、気持ちに関係なく笑ってしまうことです。
冒頭で、「笑うから元気なのか、元気だから笑うのか」は、感情心理学の大問題と言いました。それは、
笑う(身体の末梢反応)――>元気(ポジティブ感情)
という因果を想定するのか、あるいはこの逆なのかということなのですが、ジェームズ・ランゲ説として古くからあったのが、「笑うから元気」という因果関係なのです。
それが最近、少し装いを新たに再登場してきたのです。ちょっとだけ説明します。
笑うーー>「自分は、なぜ笑うのだろう、と推論する」ーー>おもしろいからだ
「身体反応」と「感情」との間に、身体反応を推論する過程が入って、その解釈に従って感情が発生する、というのです。「笑っているから、自分はおもしろいと思っているのだ」というわけです。
 決着はついていませんが、でも、ともかく笑ってみる。そうすれば、元気になるのですから、試してみる価値はありますね。
 ここで、面白い試みをしているNPO法人「笑み筋肉体操ハッピーネット」(会長;林啓子)を紹介しておきます(「常陽リビング」より)。
 林氏は、笑いの健康向効果を引き出すために、笑い体操を考案しました。
・唇を左右に広げて、さらに上にあがえる
・顔の筋肉(表情筋)のあちこちをつまむ
なお、私は、車のなかで、思いつくと、舌出したり、笑い顔をつくったり、目を最大にあけたりして、表情筋を動かすようにしています。
筋肉ですから、鍛えれば(使えば)強くなります。笑い顔も含めて表情が豊かになります。
 
②相手を効果的に笑わせる
 お笑いタレントの真似をして、「冗談、ユーモアを言う」「ぼけたり」「突っ込んでみたり」「ダジャレを言ったり」「からかってみたり」は、場面によってはあってもよいかもしれませんが、普段は、そんなハイテンションは不要です。というより、疲れてしましますね。
 相手を効果的に笑わせるには、結局はここでも、あなたが笑えば良いのです。あなたの元気を見せればいいのです。笑顔の感染力にはすごいところがあります。
あまりにも簡単なことですが、これがすべてです。