かかわり研究
治療や改善のために、研究者が何らかの行為を施しその効果を検証する介入研究、あるいはアクション・リサーチはすでの半世紀の歴史がある。しかし、これは、基本的には実験的方法論に則った研究であり、質的研究のカテゴリーには入らない。
質的研究では、そのすべてではないが、研究者自身が、研究対象と深くかかわる形の研究が多い。一例を挙げるなら、参加観察がそれである。そのかかわり方の特徴は、研究者が観察者――時には、観察者を兼ねることもあるがーーとしてではなく自然な活動者として研究現場に入り込んでいるところにある。そこでは、実験的な条件統制は無縁であり、したがって、さまざまな条件(ノイズ)が不可避的に混在してくる。とりわけ、いわゆる実験者(研究者)効果ーー実験仮説の方向へ実験者が事態を誘導してしまう効果――は、実験法の観点からは深刻であるが、質的研究ではそれこそが「研究する現場」であるされている。それを克服し研究にまで昇華するのが、コンセプト・ワークである。
治療や改善のために、研究者が何らかの行為を施しその効果を検証する介入研究、あるいはアクション・リサーチはすでの半世紀の歴史がある。しかし、これは、基本的には実験的方法論に則った研究であり、質的研究のカテゴリーには入らない。
質的研究では、そのすべてではないが、研究者自身が、研究対象と深くかかわる形の研究が多い。一例を挙げるなら、参加観察がそれである。そのかかわり方の特徴は、研究者が観察者――時には、観察者を兼ねることもあるがーーとしてではなく自然な活動者として研究現場に入り込んでいるところにある。そこでは、実験的な条件統制は無縁であり、したがって、さまざまな条件(ノイズ)が不可避的に混在してくる。とりわけ、いわゆる実験者(研究者)効果ーー実験仮説の方向へ実験者が事態を誘導してしまう効果――は、実験法の観点からは深刻であるが、質的研究ではそれこそが「研究する現場」であるされている。それを克服し研究にまで昇華するのが、コンセプト・ワークである。