生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

ERCP翌日

2009-01-22 21:53:44 | 合併症の治療(2回目の入院)

鎮静薬でハイパーになった夜も開け、翌日朝から採血。昨日の検査後の採血で、やはり膵炎になっているようで、絶飲食+補液+膵炎の点滴が・・・

昨日までの緊張と、麻酔で記憶が無い時に暴れたのか、朝から絶不調・・・

しゃべるのもおっくうな感じ。挙句の果てに熱まで出てきて機嫌も悪くなってきた。

そんなときには、いろいろ重なるもので、鼻から出ているENBDチューブの収まりが悪い。呼吸に合わせて出たり入ったりするので、鼻のところで止めているテープが伸びてしまい、鼻粘膜に痛み(プールで急に水が入っていたようなきーんっとした痛み)が、呼吸のたびに出てきた。

刺激になるから、鼻水が出てきてそれをかむとさらに痛い・・・

負のサイクルに突入し、イライラが頂点に・・・さすがに爆発はしなかったが、体の自由が利くようになっていたので、術後よりもストレスが溜まってしまった。

だんだん膵炎の数値と熱も下がってきたので、水分から許可となり、食事も開始に。

ところが、硬いチューブに食事の繊維質が絡まると、せっかく入れたENBDが重みで抜けてしまうので、野菜などは良くかんで、味だけ取ったら、ペッと出さなくてはならない。時間ばかりかかって、ちっとも進まないので、半分以下しか食べなくなってしまった。

この状態が10日間継続したので、今回の治療中一番ストレスが溜まった時期になった。

よかったことは、ENBD入れた後には、胆道減圧チューブからの胆汁がほとんど出なくなったので、造影検査で確認後に、抜けたことだった。抜くときに、痛みがあると思い、腿の皮膚を自分でつねってまっていたが、ぜんぜん痛みを感じなかった・・・よかった。

写真は、ENBDから造影したときの写真で、左上が造影前で、黄色の矢印がENBDチューブで胃から十二指腸・胆管内に入っています。水色が胆汁漏に入っているチューブで皮膚から肝臓のとなりのお腹の中に入っています。

左上が、ENBDから造影剤を入れて胆管を造影しています。右下が、胆汁漏チューブから造影剤を入れ始め、右下の写真のように、三角形の形に造影剤が溜まり、その部分が胆汁がたまっているスペースです。


ERCPとENBD

2009-01-22 15:34:03 | 合併症の治療(2回目の入院)

2回目の入院10日目に、ERCPとENBDを行うこととなりました。

午後に呼び出しがかかり、心臓がバクバク状態に・・・

あるって、検査室まで行くが、この検査はうつ伏せで行うのです。

”えっ 術後うつ伏せになったこと無いよ・・・” おそるおそる、ひっくり返ると、違和感あるもののうつぶせ可能に。

しかし、その体勢で1時間はちょっと無理かなと思っているうちに、ドンドン準備がされていきます。

口にプラスチックのマウスピースがはめられ、さらにひもで首に巻きつけ取れないようにし、さるぐつわの状態。

そこで、内科の先生が”麻酔薬入れます・・・”といって、眠くなってきたあとは、記憶が・・・ありません・・・

記憶が戻ったのは、病室に戻ってからで、妻が付き添っていました。眠い中”えっ 終わったの?ぜんぜん覚えていない・・”と言ったまではよいのですが、薬でハイパーな状態になっていたので、いろんな人に一オクターブ高い声で話しまくっていたそうです・・・・

ENBDチューブ(青い色)が鼻から2メートルぐらい出ていて、バッグにつながっていました。ここに胆汁が出てくるようです。写真に載せてみました。

結構細いチューブなのですが、なかなか硬いので(折れないような材質)長く入れているとのどや鼻の粘膜を圧迫し、出血・痛みを伴ってきます。これが、なかなかの曲者でした。

このときは、お腹から胆道減圧チューブ、鼻からENBDチューブ、手には点滴と、もじゃもじゃ状態でした。