生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

アメリカ出張行ってきました-3

2018-03-27 08:17:26 | 胆管狭窄のメンテナン...
 テロ対策の強化に伴い、空港でのセキュリティーに時間がかかるようになってきました。

 1)体につけている金属類(ベルトなど)はすべて外して検査
 2)パソコンやタブレットは荷物から出して検査
 3)靴は脱いで、検査
 4)液体は100cc以上は持参不可のため、没収

以上の内容で、検査を行うことは、事前にググったのでわかっていましたが、PTCDが入っていることでいろんな追加が生じました。

 まず毎回、”これは何だ”との質問を受け、”医療で必要なドレナージだ”と返事。

 毎回、怪訝な感じで”おまえはこっちのレーンに来い”と言われて、X線での全身スキャンを受けます。
 当然、PTCD挿入部とバックのところに異常な陰影ありと結果が出ます。

 服を挙げて、ドレナージの挿入部を見せますが、勝手に動くと“動くな”といわれるので、ゆっくりとおなかを見せます。

 次に、ドレナージバックの中の胆汁は、爆薬の可能性があるので、両方の手のひらをろ紙で拭われ、何かの検出器で検査されます。
 帰国してから調べてみると、亜硝酸塩をチェックしているようです。爆薬などを扱うと手に付着して検出されるようです。
 最初は、麻薬の常習犯と思われて、その検出を受けていると勘違いしていました。

 検査結果は、グリーンのランプで問題ないのですが、検査官は面白くない表情で、なんとなく不快な感じでした。

 そのやり取りで、5分以上の時間がとられてしまい、急いで服装を直しゲートに走りだしたころには、ゲートがしまったとのお知らせがきました(涙)。


 残された3人は、ボー然として次に何をすべきか、回らない頭で考え始めました。

 とりあえず、ゲートに行ってみると、”300mぐらい戻って、恐竜のとことで相談してきて”と係員に言われ、恐竜を探していると、



 ありました、大きな恐竜の骨格が・・・

 そこには、同じ境遇の元気のない人たちの長蛇の列ができていました。
 事情が事情なため、受付デスク(4この窓口)の進行状況は、ため息が出るほど遅く、1時間以上待つ必要があります。

 並んでいると親切なおじさん(白髪でふくよかな体格)が列の人に声をかけて、並んでいる人の理由を聞いて、自動発券機で対応可能な人は、すぐに対応してくれていました。

 もしかすると、私たちのトラブルも早急に解決できると期待しましたが、”このまま並んで待ってなさい”と。

 その後に”この空港は、毎日2万人の旅客を扱い・・・その内の200人が乗り遅れる・・・。”といった説明をしてくれました。最初は、”そうだよね、大きな空港で複雑だからしょうがないよね!”なんて話していましたが、確率は1%程度なので、けっこうな確率で遭遇したんだと思いました。

 私たちの後に並んだ人にも何回も同じ説明をしていました。対策は何とかならないんのでしょうか?

 空も暗くなってきて、いよいよ自分たちの番になると、4列あった受付が2列に減ってきています。私たちの後ろにはまだ人が並んでいるのですが、終了時間になったのか帰っていきます。

 私たちの担当は、若くてマッチョな方です。トラブルを話すと、今日の夜の便は満席で難しいので、明日の朝市の便に変更となりました。

 ここで今晩をどう過ごすか2択の選択肢が出ました。

 1)このまま、空港で夜を明かして、翌朝の便で移動
 メリット:このまま空港にいれば問題解決。空港に泊まることなど経験できないので、個人的には面白い。
 デメリット:食事の確保が難しい(スタバのみ24時間営業)。寒い。女性の同行者がいたので、危険・・・

 2)空港近くのホテルを確保して一泊
 メリット:食事の問題と安全面の改善。ゆっくりとベッドで疲れをとれる。
 デメリット:コストの発生・ホテルの確保移動。朝5時に起床して、にもう一度セキュリティーを受ける必要。

いろいろ考えた結果、2)を選択することとなりました。


アメリカ出張行ってきました-4に続く・

アメリカ出張行ってきました-2

2018-03-25 15:02:34 | 胆管狭窄のメンテナン...
 シカゴのオヘア空港について簡単に説明します。

 下の写真のように、1/2/3/5ターミナルと4つのターミナルを持った巨大空港で、United Airのハブ空港の役割を担っています(ものすごく大きい)。



 海外からの飛行機は入国審査が、第5ターミナルでしかできないためすべて第5ターミナルに到着します。私たちが乗った成田からのUnited Airの飛行機は、定刻通りに第5ターミナルに到着しました。飛行機から降りてしばらく歩くと、入国審査のゲートに到着します。アメリカ国籍の方とESTAで入国申請をした外国籍の方で2回目の入国の場合には、キオスク(自動入国手続き機)を使用した入国方法が可能で済みやかに終了しますが、一回目の入国の外国籍の旅客は、監査官のによる入国手続きとなります。



 写真の上側から飛行機より降りた乗客が来ますが、この図とは左右逆の向かって左側に外国籍で一回目の入国、右側がキオスクを使用した自動入国手続き機がある配置になっています。図では7個の検査官のブース(各ブース2名の検査官で2列ずつ審査可能)で14列の審査が可能ですが、私たちが並んだ時点では、1個のブースで2名の検査官のみ稼働でした。待っている乗客は、ディズニーランドのアトラクション前の行列状態で、遅遅として進みません。いらだった空気感が場内を包んでいます。

 30分・・40分と時間だけが経過していきます。列の手配をしている検査官に時間がないことを伝えても、らちがあかず、ただ順番を待ち続けました。少しずつ検査官の数が増え7名程度に増員されましたが、やはり物理的に足りないのは明らかです。

 4人での移動でしたが、機内の席の関係で入国審査待ちの順番も10分程度の開きが出てしまいました(結果的に、1人は間に合い、3人が遅れてしまったのです)。終了した順番に、手荷物のターンテーブルで、荷物を確保し、関税の検査(これは、ほとんど待つことはありませんでした)をうけ、再び国内線の手荷物カウンターで荷物を預ける必要があります。ここにも列が作られていました。

 ようやく自分たちの順番になると、受付の若いお姉さんがチケットをみるなり”急いで走りなさい。早く早く”と私にショッキングピンクのビラ(おそらく、乗り遅れそうな乗客に渡す目立った紙)を握らせ、背中を押してくれました。

 状況はわかっていたので、3人の仲間と走りました。この空港は以上に大きいため、ターミナルに移動はトラムという電車を利用します。乗り場でも5分程度の待ち時間・・・



 トラムに乗って第1ターミナルへ移動すると、そこには恐怖のセキュリティーチェックがあるのです。



その3へ続く・・・


アメリカ出張行ってきました-1

2018-03-22 14:30:45 | 胆管狭窄のメンテナン...
 皆様、一年間の沈黙大変申し訳ありませんでした。PTCD挿入後は、絶好調で2年間入院なしとなっており、更新が停滞していました。元気です。

 題名の通り、移植後行けてなかった海外への出張をしてきましたので、何回かに分けて記事を書きたいと思います。

 電車好きとしては、スカイライナーに乗ったことがなかったので、上野駅から成田空港まで乗ってみました。スマートでかっこいい外観です。専用線の区間では、すごいスピードで移動し、ほとんどほかの駅に停車しませんので、あっという間に空港駅に到着しました。おすすめです。



 成田空港でチェックインを行い荷物を預けて出発ゲートに到着しました。今回は、放射線災害時の対応訓練でしたので、救急科の先生2名と放射線技師1名、私を含め4名での移動となりました。日本でのセキュリティーは、PTCDについての質問がありましたが、大きなトラブルなく通過可能でした。

 ANAの共同運航便であるUnited Airでシカゴのオヘア空港にフライト後、United Airでオークリッジに移動予定でした。インターネットでの予約では、乗り継ぎ時間が約2時間で設定されて販売されていたので、何もうたがず購入してしまいました。オヘア空港までは、大きな問題なしで移動できました。



 オヘア空港に到着。事前にネット情報で大きな空港でテロ対策のため入国審査に時間がかかると書いてあるのを見かけてはいましたが、大丈夫だろうと飛行機から降りると、入国審査のゲートには長蛇の列・・・
 日本なら、職員が事前に混み具合をみて、配置されると思いますが、7つあるゲートで職員がいるのは2つのみ。それも、じっくりと時間をかけて審査しているので、全く進みません。時間がないと訴えても、うしろでちゃんと並べと・・・・

 窓口も徐々に職員が増え、1時間以上の待ち時間で入国審査を終了し、すぐに荷物を回収しました。この空港は5つターミナルがあるのですが、第5ターミナルにしか入国管理ゲートがないため、一度荷物を受け取って、すぐに改めて荷物を預けなければなりません。そこにも、行列が・・・

 やっとの事で、荷物を預けようとすると受付のお姉さんが、チケットを見るやいなや”Hurry up! Run Run!”とショッキングピンクの紙を手渡し、背中を押しました。

 ターミナル間の移動は、いわゆる電車ですので、そこで5分程度の待ち時間。電車にのり、第1ターミナルで降り、駆け足で出発ゲートを目指すも、一番遠いゲートで息を切らして走りましたが、数分前に出発してしまったとの説明!!日本だったら待ってくれるのにね・・・

 4人の内、数分早かった1名のみ飛行機で行ってしまいました。3名が残され途方に暮れていると、職員が”サービスデスクにいって、対応してもらいなさい”というので、うなだれながら、そこに移動。



 写真の通り、大きなターミナルですので、サービスカウンターにはやっぱり人の列・・・

1時間以上待って、対応となりました。

久しぶりの海外でしたので、いきなりのアクシデントにクラクラしてまいましたが、病気をした影響か”なんとかなるかな”という感じに。

 次の投稿で、飛行機の変更から宿までを書きたいと思います。