生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

PTCD挿入後のCT画像

2016-10-03 16:09:03 | 胆管狭窄のメンテナン...
5月にPTCD入れてから初めてのCT撮影をしました。

 今回は、ダイナミックCTではなく、通常の造影CTです。
 かーっとなる事は無かったのですが、いつまでも、もわーっとした感じが残り、ダイナミックCTの方が切れが良いかもしれません。

 この写真は、PTCD入れたときに胆管内に造影剤を入れて前方単純X線写真を撮影したものです。
 皮膚から拡張した胆管に造影剤が入っているのがわかります。



 次の写真はCTですが、左側の大きな写真が横断像でCT野オリジナルの画像です。皮膚のPTCD挿入部のスライスです。
矢印に沿ってPTCDチューブが挿入されています。茶色い線で囲まれているのが肝臓です。



 右側の2段になっている写真は、横断像を積み重ねて前から見たような写真にしている冠状断像です。
皮膚からERCPで挿入したステントの方向に、曲がりながら白いPTCDチューブが入っているのが確認できます。



 次の写真はやはり冠状断像ですが、左がPTCD前で右が後です。
黒く拡張して棒状に写っている胆管が確認できますが、左のPTCD後の写真では、改善しているのが確認できます。



 次の写真も同様になっています。



 採血も行いましたが、胆管系の酵素であるγGTPやALPがずっと低下し、ほとんど正常値に下がっていました。炎症反応(CRP)も、ほとんど正常値に改善し、発熱も認めないようになりました。PTCDチューブさまさまです。

 後は、PTCDチューブの先端部の胆管とERCPで挿入した胆管チューブがうまく合流し、腸管内に胆汁が流れれば、PTCDチューブの抜去が可能となります。今回の外来でも、「早く抜きたいですか?」と尋ねられたので、「入れたままでの生活が、なれてきていますので、十分な治療法が固まってからでお願いします。」と返答しました。


 飯は食えるし、シャワーも浴びれる、便は通常に出るし、あまり困っていません。

 でも、健康な人が見ると、移植後に免疫抑制剤を飲みながら、胆管ステントとPTCDチューブが入っている人なんて、重病人に見えるのでしょうね?

 当の本人は、普通に生活していますのでご心配なく・・・



 余計なことですが、24時間テレビってハンデを持った人を応援してくれるのは良いのですが、健康な人が無理矢理 援助している感が強すぎて、見ているといらいらしてきて、チャンネルを変えてしまう自分がいます。

 今年はその裏番組のNHKで「バリバラ」という障害者の番組をやっていたので、見てみたら、すごく面白い番組でした。いろいろ意見を書くと問題となりますので、あえて書きませんが、障害者も病気を持っている人も同じ人間で、身体的な不自由はありますが、決して恵まれていないわけではないので、一緒に違和感なく生活できるような社会になるといいなって、思います。結構普通に生活していますよ。

皆さんも一度「バリバラ」見てみてください。面白いです。特にカッパの芸人さん最高です。