生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

移植後1年経過しました

2009-08-29 19:50:07 | 退院後

8月27日 移植後1年目の外来でした。

朝一で、造影剤を使用したダイナミックCTを行い、採血後に外来へ。

以下のような結果

1)ダイナミックCT

 肝臓癌の再発は認めない。吻合した血管系の異常なし。肝臓の大きさは、それほど変化なし。以前から指摘されている胆管拡張は、やはり認められた。

2)採血結果

 胆管系酵素ALPは軽度減少・γGTPは軽度上昇・ビリルビンは2.8で少し上昇。肝酵素は正常範囲内。AFP/PIVKA-Ⅱのマーカーも正常範囲内。

 現在内服している、プログラフ(1mg/日 分2)+セルセプト(1000mg/日 分2)はこのまま継続。バラクルードも継続内服。ヘブスブリン注は、1年経過して抗体かが100倍以上残っていたので、今回は休みとなりました。

 

 全体的には、非常に落ち着いています。

 主治医の先生と相談し、少し運動初めても良いですか?少しずつはじめてくださいと。

1年、生き延びることが出来ました。うれしいのですが、日常のなかになってきているので、いろいろやることがあり、感傷に浸っている暇もなくなってきました・・・


癌治療後の食生活

2009-08-22 22:19:56 | その他
最近、ネット上の闘病録に治療後の食生活をどうすればよいかについて、意見が書かれていることがあります。

極端な例がゲルソン療法ですが、患者さん自身が色々な食材を選ぶこと自体に日々の大半の時間を割かれ、食事恐怖症になってしまうことも良く耳にします。

食事にこだわることが、趣味(選んでいるときが楽しい方)である方は、その時間が病気のことをかえって考えなくてすむ時間となり良い影響を与えているのではないかと思います。

見方を変えれば、非常に良い趣味を持っていると言えます。

逆に、全くの苦痛に感じる方にとっては精神的なプレッシャーになっているのではないでしょうか?

それまで、不摂生な生活をされていたと思われていたら、病気を境に、変えてみればよい程度と考えています。

ある意味、宗教に近い物かもしれません。

癌治療後は、体力は確実に落ちていますので、しっかりタンパク質源はとらなければならないし、食べるのであれば生きていく上での楽しみでもありますので、味の濃い物も必要かもしれません。

ゲルソン療法が必要なのは、癌治療後の患者さんではなく、メタボな健康な方と思います。

麻酔科医に感謝

2009-08-11 22:59:39 | あいさつ
今週、手術中に放射線治療をする術中照射がありました。

執刀医の先生は、私が生体肝移植を受けたときの外科のグループの先生でした。

最近の体調や私の後に移植を受けた方も皆さん順調に回復している事などを話しました。

今外来で、B型肝炎のウィルス抗体を定期的に注射し、バラクルードを飲んでウィルスを抑えていますが、月の薬剤費が四万円分かかっています。

B型肝炎のワクチン接種により、自分で抗体産生が始まると、この治療が必要なくなるので、可能かどうか尋ねてみました。

通常の方法(健常人に対する投与法)では、二割程度しか成功しないが、投与法を工夫すると、五割ていどの確率に上がるということ聞いたところで時間切れとなってしまいました。

今度詳しくは聞いてみようと思います。

麻酔担当の先生も来られたので、確認してみると、私の麻酔を担当してくれた先生でした。

あの時はどうもお世話になりました と、挨拶し、静脈麻酔(プロポフォール)は強力ですねー!・マイケルジャクソンもこの薬をつかっていたのですねーなどと話しをしました。


この薬は、投与時に血管痛があるみたいですが、私は余り感じませんでした。と感想を話した所、なんと!最初に短期効果の麻薬を少し投与していて感じないようにしてくれた事を初めて知りました。

細かな処置に、チョット感動してしまいました。

何も知らないで、快適に麻酔導入がされていた事が幸せでした。

もう一度、お礼を伝え、頼まれてもいないのに、凄く重い麻酔器を手術室まで運ぶのを手伝わせてもらいました。

考えてみれば、手術中手技を行う外科もスゴイですが、麻酔をかけ、血圧などの全身管理を12時間以上安定して行っている麻酔科も縁の下の力持ち的な活躍をされているのだと思いました。

麻酔科に感謝です。

盆踊り

2009-08-09 15:13:07 | 退院後

かみさんが、地区の育成会の役員をしているため、地区の盆踊り大会に出席することとなった。

スーパーから、バーベキューセットをかり、フランクフルトを焼いて1本100円で販売する手伝いをしました。

まず、スーパーから、フランクフルト100本を仕入れ、バーベキューセットを車について会場まで搬送。

昨年までは、あまり積極的に参加するほうではなかったが、今回は最初の準備から参加。

もともと体育会系で教育されていたので、このような会場に行くと自然に体が動く。

バーベキューセットを設置して、着火剤から炭火を起こし鉄板をセットした後、子供を家まで迎えに。

小雨交じりの天気だったので、浴衣は用意していたのだが、普段着で会場に入ると、近所の子供(とくに女の子)はほとんど浴衣で参加。

娘に、やっぱり着たいよね?と尋ねると、うんっと返事が・・・

もう一度家に戻って、浴衣に着替えさせまた会場に行こうとすうと、息子も着たいと言って、息子の分も着つけ、会場に。

会場では、子供盆踊りが始まろうとしていたが、最近の子供たちは、結構冷ややかな目で参加するつもりがない様子。

また、体育会系のためか、息子の腕をムンズとつかみ、踊りに参加させ、見よう見まねで、一緒に踊りだした。

すると、だんだん子供たちが参加して踊りの輪ができてきた。参加賞のノートとマジック・アイスをもらい、フランクフルトのところに行ってみると好調な売れ行き。

100本売りつくして、帰ろうと思ったら盆踊りの大人の部が始まり、かみさんと参加、結局、バーベキューセットのかたずけまで手伝い、盆踊りの最後まで付き合うこととなった。

みょうーな達成感は、あったのですが昨年まで地元の行事などにはあまり参加しなかったのですが、参加してみるとなかなか面白いものでした。

 

でも、結構疲れが出てしまい、風呂に入ってバタンキュー(古い)。

息子も面白かったと言ってくれたので、夏休みの絵日記のネタにもなりました。


11ヶ月目の外来

2009-08-04 19:51:07 | 退院後

移植後11ヶ月目の外来でした。

 

AST/ALTは27/28と、正常範囲内。

ALP/γGTPは487/221と高いままでした。

ビリルビンは、前回1.5で正常範囲となり、輝く白い眼になろうとしていましたが、今回2.4と再上昇。残念!

腫瘍マーカーであるAFP/PIVKA-Ⅱは3.8/23と正常範囲。

免疫抑制剤のタクロリムスの血中濃度は2.9と非常に低い値となって今しました。

 

以上の結果より、プログラフは0.5mgを朝夕で1mg/日、セルセプトは500mgを朝夕で1000mg/dayのまま継続となりました。

血中濃度は低いのですが、肝機能が落ち着いているので良いでしょうと。

しかし、抗体価が下がっているので、ヘブスブリンは2A投与となりました。

ヘブスブリンの投与で外来費用は3万円・薬剤費も3万円で6万円の出費。

まだ、高価です・・・・

 

来月1年目の受診で造影CTもあわせて行なうこととなりました。