生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

術後18日目

2009-01-12 11:41:13 | 生体肝移植(初回入院)

この日は、土曜日だったので妻は子供の歯医者のため午前中に弟と交代していました。

採血結果などが、上昇しているのが止まらないので、緊急的にエコー下に胆汁漏に対する穿刺術を行うこととなりました。

一階の透視室に運ばれ、物々しい準備が・・・・熱も出てきて寒い・・・・

みぞおちの近くが消毒され、滅菌シートが何枚もかぶせられました。

まず、試験穿刺といい細い注射針で麻酔をしながら液を採取します。色が黄色であれば何もしないのであるが、緑色であればチューブを挿入する方針に・・

皮膚表面麻酔は、チクッとしただけで大丈夫。だんだん深く麻酔して試験穿刺は問題なく終了。3cc程度抜いた液は、・・・・緑・・・・でした。はーっ!

それから、本穿刺に移行しました。

トップの先生が、大丈夫痛くなくしますね・・・安心してください・・・

最初に試験穿刺程度の針で、液が抜けたら、その細さにあったガイドワイヤーという黒い針金のようなものを入れます。これで皮膚から液がたまっている空間までガイド役が入ったようになります。

しかし、液を抜くチューブの太さはガイドワイヤーの数倍(縄跳びの糸ぐらい)なので、その道をその広さに広げなければなりません。

それがダイレーター(拡張器)といい、鉛筆のように細い部分が10cmの間に、チューブの太さまで広がるような棒状の構造になっています。

中心には、ガイドワイヤーが通る穴が開いているので、ワイヤーに沿って押し込んでやると穴が広がります。

これを押し込むときが、千枚通しでお腹を刺されたのと同じ状態になり、痛くて重くてたまりません!

入ってしまえば、落ち着くのですが、このときの痛みはいやでした。

その後、そのチューブから、400ccの緑色の液体がスルスルと出てきました。

写真は、赤印の胆汁漏の液体が、穿刺後に減少しているのを示したCTです。左が穿刺前、右が穿刺後です。

そのまま病棟に上がって、痛みをこらえていると、おやつの時間になり体を起こしたときに、”あれっ・・・痛みが・・・なくなっている”つまり、液が排出され圧迫が取れたので、座位で5分しかいれなかったのが、20分程度まで問題なくなりました。

食事も、5口程度で終わっていたものが、アイス丸々1っこから始まり、ほとんど全量摂取できるときもありました。

やったー うれしー と思っていたのですが、この胆汁漏という合併症は、なかなか面倒で長期にお付き合いすることになっていくのです・・・