生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

移植後1年9ヶ月目の外来でした

2010-05-16 14:53:21 | 退院後

先週、移植後1年9ヶ月目の外来でした。

 

連休明けに、ダイナミックCTをとって肝臓の血流と胆管拡張そして肝臓癌の再発の有無などを調べました。

 

先月より、免疫抑制剤であるセルセプトを1000mg/日から、750mg/日に減量したので、その変化についても評価しました。

 

写真は、移植前から移植後・胆汁漏・ドレーン挿入・胆道ステント挿入前後・退院後・現時に至るまで、時系列で左上より並べています。胆管拡張が強い部位を中心に並べているので、あまり大きさに変化が認められません。これは、いただいた肝臓機能が優秀で十分に機能が高かったためと考えています。

胆管拡張と胆管系酵素の上昇はありますが、肝臓萎縮や黄疸まではなっていないので、このまま経過観察で様子を見ることになっています。

 

採血結果に関しては、免疫抑制剤減量による肝機能悪化は認められず、かえって胆管系酵素が減少し良いぐらいでした。ビリルビン値ははまだ、3前後ありますので、少し黄色いのですが、大丈夫です。

連休中に、ものすごくだるい事があり、免疫抑制剤の減量により肝機能低下が起きたためと思っていましたが、先生に聞いたところ、移植後の肝臓は脱水に非常に弱くなっているそうで、暑くなる時には十分に水分をとるように指導されました。そういえば、急に30度以上になり、子供と外にいて直射日光をたっぷり浴びていました。これからは気をつけてみます。福島の夏は暑いですから・・・

 

B型肝炎に対する抗体価も25に減少していました。3ヶ月間ヘブスブリンを投与しないでいましたが、今回は念のため使用しました。

いずれ、バラクルードのみでコントロールしていくような方向で考えているようです。

 

腫瘍マーカーは、AFP/PIVKAⅡ共に正常範囲で、CTでも腫瘍再発に関しては所見がありませんでした。

 

身障者手帳と厚生医療と重度身障者医療費助成により、負担は0円で、以前だったら7-8万円の自己負担だった事を考えると、非常に助かります。

でも、本当に0円かどうかは、今の会計が会計保留状態となっているだけで、後でいくらかの請求が来るかもしれません。

 

全く別の話になりますが、自動車税の納付通知書が郵送されてきましたが、今年は免除申請を行っているので、このまま納付しないでおくと、後ほど免除の確認書が郵送されてくるようです。

もう少しで2年経過します。